舞台で初共演中の2人が明かす、今の自分をつくる恩人の存在
田中圭×矢崎広と考える“兄弟もの”の魅力 20年来の先輩・後輩が初めて見つけた互いの共通点とは
2026.08.04 17:00
2026.08.04 17:00
会長と旬くんがいなかったら僕はいないので
──今回、お二人が演じるのは兄弟です。兄弟って、友達とも親子とも違う関係性のような気がしますが、兄弟ならではの関係性の魅力ってどんなところに感じていますか。
田中 僕自身は兄弟がいないので、実体験としてはわからないですけど、自分の子供たちが姉妹だから、そういうのを見てると、兄弟や姉妹というのは関係がどうなっても変わらないものなんだなと思います。もちろん仲がいい悪いとかは人によって全然違うし、抱いてる気持ちも違うとは思いますけど、何か特別なものはある気がしますね。
矢崎 血がつながってるのはもちろんですけど、兄弟ならではという意味では絶対に変わらない序列であることが大きい気がします。兄はずっと兄だし、弟はずっと弟。会社の序列とかはある意味変えようと思えばいつでも変えられちゃうけど、生まれた順番は変えられない。そういう魅力があるから、いろんな兄弟の物語がつくられているのかなと。
田中 矢崎とは付き合いは長いですけど、ちゃんと芝居をするのは今回が初めてなんです。ただ、長い間、先輩後輩としてやってきているので、そこが役にトレースされて、僕と矢崎の関係値だからこそできる兄弟になったらいいなと思います。

──田中さん演じる兄が人目を引く愛されキャラで、弟は平凡だけど堅実な感じというのも、兄弟ものの鉄板な感じがしました。
矢崎 『リア王』でやったエドマンドがまさにそういう役なんですよ。兄の方が優遇されていて、それをひっくり返す役なんですけど、1600年にシェイクスピアがもうそんな話を書いていたということは、やっぱり普遍的な何かがあるんでしょうね。あと、僕自身、男二人兄弟で、僕は兄なんです。だから、きっと弟役を演じることで、弟の気持ちに寄り添うというか、想像することが増えるんじゃないかなと思っています。
田中 実際あるの? 兄の言うことは絶対、みたいな。
矢崎 いや、わからないです。ただ、小栗さんと圭さんの関係を見てると、兄と弟みたいな感じだなと思いますけど。
田中 いえ、彼は目の上のたんこぶです(笑)。
矢崎 やめて(笑)。
田中 たんこぶ社長です。
矢崎 いい社長です(笑)。
──では最後に、詩於はかつての栄光を失い、今や落ちぶれたミュージシャンとなっていて、それを弟の踊楽が支えるという関係性です。苦しかったときやまだ名もない頃に支えてくれた人というと、お二人は誰の顔が浮かびますか。
田中 いっぱいすぎてわかんないな〜。
矢崎 誰か一人の名前を挙げるのが申し訳ないくらい、いろんな方にお世話になってますもんね。ただ、一人に絞るのであれば、やっぱり父ですね。父が最初に背中を押して、いろいろ支援してくれたから、今の自分がいる。今でも覚えているんですけど、初舞台を観に来た父がすごい褒めてくれたんですよ。
田中 それはうれしいね。
矢崎 しかも親ならではの褒め方じゃなくて、「お前のあそこの言い方がすごく良かった。どうやってんだ?」みたいな褒め方だったんです。僕のことを役者として見てくれたんだなと思って、あの言葉がなかったらもうとっくにくじけていたかもしれない。すごく助けられましたし、今につながる言葉でした。

田中 僕も本当にいろんな人に支えられてきましたけど、その中でも大きいのはやっぱりトライストーンの会長と旬くんですね。あの二人がいなかったら、僕はいないので。
矢崎 嘘つくときの顔してません?
田中 嘘ついてない嘘ついてない(笑)。本当なの。あの頃ってまだトライストーンも今みたいに大きくなる前で、二人とも本当に厳しかった。褒められたこととか一切ないからね。褒めてくれるようになったのなんて、本当にもう最近。昔なんてひどいもんですよ。いつ辞めてやろうかと思ってました(笑)。
矢崎 あはは。
田中 まあそう言いながら、この世界に入ってから僕はずっとトライストーンなんで。仕事の悩みとか、いろんなことを26年間、一緒に考えて、助けてくれた。だから、さっき矢崎が言ってくれたときはちょっと茶化しちゃいましたけど、どういう存在と言ったら、やっぱり親父とお兄ちゃんみたいな感じなんだと思う。親父もお兄ちゃんも自分の記憶する限りはいない僕が、そう呼んでも過言ではないと言える存在ですね、あの二人は。





