舞台で初共演中の2人が明かす、今の自分をつくる恩人の存在
田中圭×矢崎広と考える“兄弟もの”の魅力 20年来の先輩・後輩が初めて見つけた互いの共通点とは
2026.08.04 17:00
2026.08.04 17:00
本番30分前には準備が終わってダラダラしていたい
──役者としての共通点はどうでしょう。たとえば、台詞の覚え方が似てるとかありそうですか。
矢崎 それ、僕も知りたいんですよ。圭さんは台詞を覚えるのが早いので、どうやって覚えているのか教えてほしい。
田中 いや、読むだけだよ。
矢崎 またそんな天才みたいなことを(笑)。
田中 他に何があるの。読むだけだよ。
矢崎 そこに文字があるから読む、みたいなこと言って(笑)。
田中 いやいや!(笑)

矢崎 僕は基本的にひたすら反復なんです。ただその中に、ここで話が変わるとか、ここで3つのことを言うとか、何かしらフックみたいなものを見つけて、それを目印にして覚えていくというか。
田中 そういう自分の中の覚えやすい方法みたいなのはあるよね。この話をしたあとに、こういう流れになるとか。台本によってまちまちですけど、自分の中で頭に入ってきやすい流れみたいなのがあって、それをとっかかりに覚えているところはあると思います。そういう意味では、矢崎とやっていることは近いと言えば近いのかもしれない。ただ、実際覚えたか覚えてないかって自分では確認できないんですよね。
矢崎 そうなんですよね。あと、役者って環境の変化に弱くて。たとえば家で覚えたら、そのときの家の景色と一緒に覚えちゃってるから、稽古場に行ったら全然出てこないっていうことがあったりします。だから、散歩しながらとか、なんでもいいんですけど、何かをやりながら台詞をつぶやくということをやるようにしています。

──本番直前の過ごし方はどうですか。開演前のルーティーンなどはありますか。
田中 ある?
矢崎 ルーティンなのかわかんないですけど、自分の中のチェックポイントはあります。
田中 マリオカートかよ。どういうこと?
矢崎 本番何分前までにはこの状態でいたいみたいなチェックポイントがあって、その時間よりちょっとオーバーしてると急いだり、まだ余裕があるなと思ったら休憩したりっていう。
田中 あ〜! 一緒だ、一緒。
矢崎 それをルーティンと呼ぶならルーティンです。
田中 そうだね。わかるわかる。
矢崎 今日初めて意見が合いましたね(笑)。
田中 僕は開演直前に衣装メイクが出来上がるというのが実は嫌で。30分前ぐらいにはもう衣装もメイクも全部終わってるというのが理想。で、あと30分ずっとダラダラしていたい。
矢崎 まったく一緒です。
田中 そういう崩したくない何かは確かにある気がします。

──直前に自分のセリフを返すみたいなことはしないですか。
田中 しないです。
矢崎 作品によりますね。『リア王』のときはめちゃくちゃ返していました。
田中 確かに物量が多いとやるかも。
──田中さんも『もしも命が描けたら』とか、ものすごい台詞量だったと思いますけど。
田中 あれは物量というより、まず稽古日数が圧倒的に足りなかったので。冒頭20分間ひたすら僕がしゃべっているんですけど、東京公演中はその20分間の台詞をストレッチしながら確認する意味で返していました。でも、それぐらいですね。普段から声出しもしないし、ストレッチもしない。したほうがいいのはわかっているんですけど。
矢崎 楽屋の広さにもよりますよね。まあ、僕は楽屋が狭かったら、ロビーまで行ってやりますけど。
田中 いや〜、ちょっと行けないっすね。
矢崎 なんでだよ(笑)。

──マチソワ(マチネ・ソワレ)間はどう過ごしますか。
田中 寝てます。体力回復とリセットのために寝ます。
矢崎 僕もそうですね。マチソワ間の時間にもよるんですけど。10分でもいいから寝たい。それはもう脳みそのために。
──楽屋に何か持ち込みますか。
田中 持ち込みます。あのトゲトゲついたやつとか。
矢崎 トゲトゲついたやつ?
田中 あれよ。シャクティマット。
矢崎 あれか。サウナみたいになるやつ?
田中 全然違う(笑)。血行が良くなるやつ。
矢崎 整うってことでしょ? あれ、いいんですか。
田中 正直、あんまりよくわからない(笑)。前々回(『Medicine メディスン』)かな。前々回のときは持っていってたから、ずっとやってた。あれ? でも、前回(『陽気な幽霊』)のときは持っていってなかったな。ってことは、あんまり効果を実感してないのかもしれない(笑)。

矢崎 僕は腹筋のコロコロ(アブローラー)は持っていきます。あれがいちばん全身運動として体を鍛えられるし、体幹にも効くし、腹圧もかかるし、ちょうどいいかなって。それで血流を良くして、あとはゴムチューブを使ったストレッチをやったりします。
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