2026.06.11 19:00
2026.06.11 19:00
20歳くらいの頃は、必要以上に傷ついたり怒ったりしていました
──片山さんの困り顔が、すごく味として出ていたんですよね。俳優にとって顔は大事だと思っていて。それは美醜という意味ではなく、その人の生き方や個性が顔ににじみ出るから。片山さんは、ご自身の顔をどう分析しますか。
ちっちゃいときから化粧映えする顔だとよく言われます。アイラインが1本あるかないかでだいぶ変わる。それこそ『ブギウギ』のときは歌劇団の役だったので、宝塚の男役みたいなメイクをしたら、まったく顔が変わったんですよ。どちらかと言うとシンプルな薄い顔なので、化粧で雰囲気がガラッと変わるのはいいなと思っています。

──片山さんは、他の人には真似できない個性がありますよね。そういう自分の個性は武器ですか。それとも、時には役にはまりづらくて選ばれなかったりすることがあってコンプレックスに感じたりもしましたか。
全然考えたことなかったです。自分を可愛く見せようとか、よく見せようと思った時点で、やっぱバレるじゃないですか。芝居を見ててもわかるんです、あ、この人、今、可愛く見せようとしてるわとか、泣かせに来てるわとか。そういうのは絶対に伝わるから、自分をよく見せたいという自我をなくすことが、私の芝居のテーマなんやろうなって。
──だから、自分が泣いたり怒ったりしているシーンでも、どういう表情になっているかは別に知らんしと。
そう。だから、あんな顔になってたんですね(笑)。

──現場でモニターチェックとか行きますか。
行かないです。監督がオッケーって言ったらオッケーっていう考えなんで。そこで、もう一回やらせてくださいとかって自分の欲じゃないですか。その欲が出たらおしまいなんで。
こういう取材の撮影でも、写真チェックのときに自分の好きな顔ばかり選んでたら面白くない。だから、編集さんやカメラマンさんに任せます。
──じゃあ、写真チェックもしない?
見るのは好きなんで目は通します。でも、「さすがにこれは……」というのじゃない限り、何も言わないです。だからお芝居も、監督がオッケーと言ったらオッケーという考えで、ずっとやっています。

──いい意味でちゃんと自分を突き放しているなと思って。『茜色に焼かれる』のインタビューのときに、「20代前半ならアンニュイを持ち味にしても、そこそこ仕事は来る。だけど、その年齢を越えたら来なくなる」ということをはっきりおっしゃっているのを読んで。
結構ね、アンニュイを求められていたんですよ、そのとき。でもアンニュイな女の子っていっぱいいるから。自分が25歳を越えたら、自分のやってたアンニュイな役割は18歳の子にいくなと思ってた。そういう違和感ってだいたい当たるじゃないですか。だから、いつも「あれ?」って引っかかることがあったら、「なんでそう思ったんやろう」って自分の心の中を調べるみたいなことはよくします。
──実際、25歳以降もどんどん役の幅を広げている印象があります。片山さんは現在29歳。20代をどう生きたなという感触がありますか。
20歳くらいの頃、女優さんになりたいと思っているのに、なかなかなれなかった時期はだいぶ感情の波が激しかったんですよ。それこそ、この間、友達の結婚式に行って思い出したんですけど、中高の友達とか3年間くらい連絡ができなかった時期があって。人に対して自分と違うところを見つけたり、自分の想像していなかったことをされると、必要以上に傷ついたり怒ったり悲しんでいた時期がありました。
そういう感情の波が激しい時期を経て、いろんな人と働くことで、この世にはいろんな人がいるんやということを知った。昔はちょっとしたことでもう嫌いですってシャットダウンしていたのを、そうじゃないって一つひとつ学んでいったのが、私の20代だったかなという気がします。

──アップダウンがあるのも富士子と似ていますね。
たぶん似ていると思います、富士子と私。監督が友達に「片山ちゃんとやることになったんだよね」という話をしたら、その友達が私と以前ご一緒した方らしくて、「めっちゃぴったりじゃん」と言われたそうです。
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