ドラマ『おかえり、初恋。』で目指した型に頼らない芝居とは
もし職場恋愛したらどこまでオープンにする?樋口幸平×林芽亜里が考える、恋人との理想の距離感
2026.10.29 19:00
2026.10.29 19:00
10年という月日は、人が変わるには十分な長さだ。でも、10年経っても変わらないものも、きっとある。
現在放送中のドラマフィル『おかえり、初恋。』は、10年ぶりの再会をきっかけに、止まっていた“初恋”が動き出す胸キュンラブストーリー。
10年前は金髪ヤンキー。今はスーツの似合う爽やかイケメンに成長した⽥⼝涼介を樋口幸平。10年前はぼっちの高校生。今は会社員として平穏な日々を送る山根詩織を林芽亜里が演じている。
10年前といえば、まだ二人は10代。何者でもなかった日々をどんなふうに過ごしていたのだろうか。淡いティーンの思い出から等身大の恋愛観まで、二人の素顔に迫った。

芽亜里ちゃんには、この感じのままスターになってほしい
──今回の共演を経て知ったお互いの人柄について教えてください。
樋口 芽亜里ちゃんはいるだけで現場が明るくなる人。普段からいつもニコニコしていて、芝居以外の部分は本当に天然(笑)。
林 そんなことはないです(笑)。
樋口 いや、そんなことある(笑)。
林 えー。何かしでかした記憶はないんですけど……。
樋口 普段からよく言い間違いをするんです。それに対して僕がツッコんで、現場で笑いが起きるみたいなことがしょっちゅうありました。
林 そう言われると、確かにいっぱい笑ってもらっていたなという感覚はあります(笑)。

樋口 そんな天然なところもありつつ、芝居に対しては強い芯を持っていて。作品に対してどう向き合うかみたいなところを真剣に考えている姿を何度も目にしました。そんな芽亜里ちゃんを見て、僕ももっと気を引き締めてやろうと思えた。そういう影響力を持っている方ですね。ぜひこの感じのままスターになってほしいなと思います(笑)。
林 そんなそんな(照)。うれしいです。ありがとうございます。でも今回、いい意味でリラックスした状態で撮影していた感覚があって。自然体でいられたのは樋口さんのおかげだと思います。 そんな感覚になれることはあまりないので。さっき私のことを現場を明るくしてくれると言ってましたけど、その言葉をそのままお返ししたいくらい、樋口さんの明るさに助けられました。本読みのときからすごかったんです。関西人!って感じで、ボケツッコミ完璧みたいな(笑)。
樋口 なんやそれ(笑)。
林 と、こんな感じですぐツッコんでくれるんです(笑)。本読みのときからプロデューサーや監督と意見交換する姿や田口くんの理解度、現場でも、もちろん時間の制限はあるんですけど、納得するまでお芝居を突きつめようとされていて。そんな樋口さんの姿に私こそ影響を受けました。樋口さんとお話して見つけられたこともあったし、本当にありがとうございますという気持ちとご一緒できて嬉しかったです。
──樋口さんは、林さんの演じた山根のどんなところが可愛いなと思いましたか。
樋口 全部の仕草が魅力的でしたね。演じながら、綺麗だな、可愛いなと思う瞬間が何度もありました。それは、芽亜里ちゃんが山根という役を素敵なキャラクターに仕上げてきたからだと思います。漫画のキャラクターって漫画だからこそ魅力的に見えるところがあって、それをそのまま生身の人間がやってもうまくいかないことって結構あるなと思うんです。山根も、あのキャラクターを可愛く見せるのって相当難しかったと思う。でも芽亜里ちゃんは、僕が初めて原作を読んだときに思い浮かべた山根像とはまた違う色を初日から出してきて。しかもそれが芽亜里ちゃんの人間力が乗った山根になっていました。そこがすごいと思ったし、もし僕が原作者の先生でも納得の山根だと思います。
林 山根に関しては、キャラクターっぽくならないようにというのは、今回すごく意識していました。色んなジャンルのドラマがありますが、今回は分かりやすい表現ではなく、ナチュラルな表現を目標にしていました。そこに生きてる人間として、自然に出てくる表情をそのまま生かしたいなと考えながら現場に入ったら、監督もプロデューサーもキャストのみなさんも言わずとも同じ意見だったので、安心してお芝居に臨めました。
樋口 確かに。みんなが同じ方向を向いていて、すごく心強かったなと思う。

林 私は、樋口さんの演じる田口くんの弱い部分がすごく好きでした。大人になった田口くんはどこか仮面をつけているようなところがあって。でも、お話が進んでいく中で、山根に取り繕わない素の部分を見せてくれたり、今まで言えなかったことをお話してくれるようになる。原作を読んだときから、田口くんのギャップが好きだったのですが、樋口さんが演じたことで現実味が増して、田口くんがより愛すべき存在になっている気がして。ぜひそこは視聴者のみなさんにも注目していただきたいポイントです。
樋口 僕自身、まだまだ何か言えるようなキャリアがあるわけではないですが、僕なりに恋愛ドラマをやる上で大事にしていることがあって。その一つが、何事も“型”になっちゃいけないということなんです。壁ドンするシーンがあります。キスシーンがあります。そのとき、視聴者のみなさんはわかるんですよ、監督にこうしてくださいと言われたからそのまんまやってるだけの壁ドンか、そうじゃない壁ドンかって。僕たち俳優の仕事は、壁ドンをやりますとなったときに、壁ドンをやるまでの役の気持ちをつくること。なぜここでこの人はこう動いたのか。そこにすべて意図を持たせることで、型通りの壁ドンではなく、気持ちのこもった壁ドンになる。そして、それこそが俳優が演じる良さだと思っています。今回もそこはすごく意識して、とにかく“型”にならないように。なぜキスをするときに手をここに置くのか、すべてに意味を持ってやらせていただきました。そこが観てくださっている方々に伝わったらうれしいです。
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