2026.04.25 17:00
櫻坂46「5th YEAR ANNIVERSARY LIVE」より ⒸSeed & Flower LLC
2026.04.25 17:00
改めて気づいたデビュー曲からの特異ぶり
狂騒は一時的に「五月雨よ」の爽やかさで正気を取り戻すも、ケーキを模したセットがステージに登場し、楽曲「Happy Birthday to You」のメロディが徐々に調子をおかしくし始める演出で飢餓感を存分に煽ってからの「Unhappy birthday 構文」でまたしても場内大爆発。ただ一人ケーキの上でのパフォーマンスとなったセンター村井優の狂気を孕んだ表現と執拗に畳み掛けられるラストの連続転調で、再び狂ってしまう気持ちよさを体験する。それは「摩擦係数」ラスサビ前の“摩擦”コールが決まった瞬間にも訪れ、このキラーチューン連打の中に組み込まれた谷口愛季センターのBACKS曲「I will be」が全く引けを取らない脅威的な爆発力でもって届けられると、その意外性がもたらすカタルシスもまた狂うような気持ちよさだった。


ここで披露された「BAN」では、自分を含む一部のBuddiesが常軌を逸脱した盛り上がりで会場からBANされてしまうのではないかと一縷の不安が頭をよぎるも、アイドルソング史上一番有名なベースリフから始まる「Start over!」の気持ち良さでそんなことはどうでもよくなり(ここで冒頭の影ナレで国立競技場はジャンプ禁止なんて言っておきながら、ジャンプ曲であるスタオバをちゃっかり、しかも終盤に入れてきたのは流石に笑ってしまったし、しっかりと肩を動かす程度に我慢しながら、それでも心がジャンプしまくっているのがめちゃくちゃ表に出てしまっているBuddiesのジェントルかつ正直なリアクションもサイコーに笑ってしまった。なんて素晴らしい空間なのだろう)、本編ラストソングとなった「Nobody’s fault」は国立競技場という会場があまりに似合いすぎている、圧倒的なスケール感でのパフォーマンスであった。

こちらも曲をよくよく聴いてみればリズムは四つ打ちではなく、どちらかといえば横ノリかつハードロック的なビート感であり、ブラス、ホーンを思わせるリフやサビ頭と終わりがそれぞれにコール、コーラス、というよりは掛け声的なフレーズが配置されているあたり、「光源」がフォークトロニカ、「静寂〜」がポストロック/シューゲイザーで、デビューシングルである「Nobody’s fault」はハードロックやスタジアムロック、というより自分としてはヴァイキング・メタル(その名の通り北欧のヴァイキング伝説をテーマにしたメタルのサブジャンル。戦いや航海を想起させる、なんとなく海賊っぽい雰囲気のメタル)に当てはめると妙にしっくり来てしまい、櫻坂46は期別曲がどうのとかじゃなくてデビュー曲からぶっ飛んでいたんだという結論に至った。このしっくり感をもって本編が終了。最新曲始まりのデビュー曲終わりというセットリストもまた、たまらないカッコ良さであった。

アンコールは本編で見せた期別曲とは別で王道のアイドル的な期別曲もしっかりと用意されており、逆に狂気を感じてしまうほどに爽やかでキュートな流れでスタート。四期生楽曲「Alter ego」。三期生楽曲「夏の近道」。そして「BAN」のカップリングとして収録されている「それが愛なのね」の3曲を続けて披露し、メンバーはステージを縦横無尽に駆け回りながらそれぞれにBuddiesとの交流を楽しんでいた。アンコールにして本日二度目のMCというつくづくMCをやらないグループである櫻坂46の素の姿が垣間見れる貴重な瞬間、ここでは森田が本編ラストの「Nobody’s fault」に込めた並々ならぬ思いを明かしてくれ、続く中嶋優月は初日、副キャプテン就任の瞬間にグループのためなら何でもやりますと宣言した山﨑、そしてキャプテン松田の笑顔が大好きなので、自分も含めたメンバー30人はお二人の笑顔のためなら何でもやりますという気持ちですと二人に勝るとも劣らない頼もしさとメンバー全員の気持ちを力強く、朗らかに代弁してくれた。

5周年の最後を飾るのは、やはりこの曲「櫻坂の詩」。三拍子のリズムと口笛(卒業生である土生瑞穂が担当していたパートだそう)による温かな一体感、そしてメンバー、Buddiesそれぞれが抱える櫻坂46への愛と感謝が場内を満たし、グループとBuddiesは共に迎えた6年目へと新たに気持ちを一つにしたのであった。
これにてライブは大団円……ではなく、終演後にはなんと早くも6年目の活動における情報解禁のラッシュが控えており、6月10日発売の15thシングル『Lonesome rabbit / What’s “KAZOKU”?』のアナウンス、7月から開催される全国アリーナツアーの会場と日程。そして11月14日・15日にはZOZOマリンスタジアムでの「6thアニラ」の発表。さらには2027年にグループ初のアジアツアーが決定。という年を跨いでの歓喜と驚きに溢れたニュースの数々を届けてくれた。

いよいよ本格的に海外も見据えた活動へと手を伸ばし、進み続ける櫻坂46。だがその原動力はメンバーが口を揃えて何度もBuddiesへと語りかける、その一人一人の思い、力があってこそ。節目を超えて、さらに来年には国内すら超えてなお強く咲き誇らんとする櫻の姿、どのような花が咲くのか、それはBuddies一人一人の手に、掛かっている。

配信情報
櫻坂46「5th YEAR ANNIVERSARY LIVE」
4月12日公演リピート配信:4月26日(日)開場(配信開始)17:30/開演(ライブ開始)18:30
チケット料金:¥6,000(税込)※開演まで購入可能
詳細はこちら
セットリスト
櫻坂46「5th YEAR ANNIVERSARY LIVE」
2026年4月12日(日) 東京・MUFGスタジアム(国立競技場)
M0. Overture
M1. The growing up train
M2. 承認欲求
M3. 自業自得
M4. コンビナート 〜 ドローン旋回中
M5. キスが苦い
M6. ドライフルーツ
M7. 青空が見えるまで
M8. 桜月
M9. マモリビト
M10. 光源
M11. 静寂の暴力
M12. Addiction
M13. なぜ 恋をして来なかったんだろう?
M14. 何歳の頃に戻りたいのか?
M15. マンホールの蓋の上
M16. 五月雨よ
M17. Unhappy birthday構文
M18. 摩擦係数
M19. I will be
M20. BAN
M21. Start over!
M22. Nobody’s fault
EN1. Alter ego 〜 夏の近道 〜 それが愛なのね
EN2. 櫻坂の詩



