2026.04.25 17:00
櫻坂46「5th YEAR ANNIVERSARY LIVE」より ⒸSeed & Flower LLC
2026.04.25 17:00
櫻坂46が、MUFGスタジアム(国立競技場)にてグループの周年を記念する“アニラ”こと「5th YEAR ANNIVERSARY LIVE」を4月11・12日の2日間に渡り開催。坂道グループでの国立競技場での単独公演は初であり、櫻坂46並びにBuddies(櫻坂46のファンの総称)にとっても、もちろん史上最大のステージであった。この公演のリピート配信を前に、ここで改めてグループとBuddiesが共に歩み、そして刻んだ5周年の軌跡の奇跡、2日目の公演について振り返ってみたいと思う。

4月12日、途轍もない規模の会場に途轍もない人数のBuddiesが集結していた。その数、2日間で計14万人とのこと。まさに圧巻、壮観という他にないこの光景を前にグループはどのようなライブを繰り広げてくれるのだろう。影アナを担当したのはキャプテン松田里奈と、前日の公演にて副キャプテンへの就任が明らかとなった山崎天。余裕すら感じられるいつも通りのやり取りでBuddiesたちを盛り上げると、場内BGMが激しいシャッフルビートへと変化。総立ち状態のBuddiesへ降り注ぐ「Overture」を経て、ついに幕開けの瞬間が訪れる。
ゆっくりと最初にステージへ姿を現したのは藤吉夏鈴。それに続いて荘厳にして雄大なストリングスの調べに乗ってメンバー全員が横並びで登場。それぞれが浮かべる勇ましい表情は“史上最大”を背負って立つ覚悟や気概に満ち溢れ、全員が揃ったところで小さく頷いた藤吉の表情の頼もしさとカッコ良さたるや、である。桜色で統一され、所々に花や草木をあしらった燕尾服をモチーフとする衣装での立ち姿のみで国立競技場を圧倒してしまうグループの存在感と絵力。ライブは最新シングル表題曲にして初披露となる「The growing up train」でのスタートであった。

力強いビートに華やかなピアノとストリングスが絡みつきながら疾走していく中、メンバーは曲中盤でスタンドマイクを使用したパフォーマンスを披露。自身とマイクを行き来させる視覚効果の斬新さであっという間に駆け抜けると、ステージ後方と両サイドには自撮りで配信をする森田ひかるの映像。こちらが徐々に不穏な空気を帯び始め、“ズン!”と重低音が一閃。「承認欲求」である。激しい縦ノリのビートが場内を揺らし、2曲目にしてトップギアのパフォーマンスを繰り広げるメンバーとそちらに食らいついていくBuddies。サビ前の“不安”と“知らん”のコールがこの規模で決まった瞬間はもう、狂ってしまうくらいに気持ちよかった。重低音の後は印象的な歌メロをギターへと置き換えた様なけたたましいイントロが炸裂。トップギアをさらに加速させる「自業自得」だ。前曲の縦ノリからブレイクビーツ調の横ノリへ、そしてサビのビートの四つ打ちから絶妙にずらした(シンコペーションさせた)メロディの配置もまた、狂ってしまうくらいの気持ちよさであった。

光溢れるようなオープニングから一転、激しくダークに攻め立てる狂騒を鎮めるようなMCの後は四期生によるフラッグダンスを挟み「コンビナート」でライブは再開。歌詞に松原みき「真夜中のドア」やプロジェクションマッピングといったフレーズが登場する、時代を切り取ったような一曲だ。サビの一節である“遠くに揺れるオレンジの灯り”はBuddiesがペンライトをオレンジに操作し具現化。そう、Buddiesは単なる観客ではなく時に楽曲の世界の一部を担う重要な舞台装置、いや、重要な演者たちでもあるのだ。それを証拠にというか、この配置は意図してのものなのだろうか。Buddiesのタオル回しが主役級に大活躍する「ドローン旋回中」が続けられる。こちらもこの規模、この人数でのタオル回しである。それが巨大なプロペラとなり揚力や推力を生み、この曲中、国立競技場はほんのちょっとだけ宙に浮いていた(空を飛んでいた)かもしれない(笑)。



櫻坂46の楽曲はメロディ、ダンスはもちろんのこと、様々に展開されるビートも聴き物の一つ。前曲のポップパンク的なツービートの後は、高速ブレイクビーツを軸とする「The growing up train」参加メンバーによる「キスが苦い」であった。「承認欲求」〜「自業自得」でのダークなビートで振り回した直後にまた別角度からのビートの応酬である。「ドローン〜」での大はしゃぎっぷりから打って変わってクールにダンスをキメていくメンバーの表現力の緩急に魅了され、そちらへ返さんと最新シングルBACKSメンバーはさらにクールな表情とパフォーマンスで「ドライフルーツ」を披露。“陽が落ち始めた”という一節と実際の時間軸を合わせるという野外ならではの粋なセットリストの妙も見られたのち、二期生楽曲「青空が見えるまで」で場内は温かな空気へと一変。グループへの慈愛の眼差しとも取れるような優しい表情で雄弁なパフォーマンスを観せてくれた。

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