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アメリカ東海岸最大のアニメコンベンションの3日間

Cö shu Nieのニューヨーク滞在記 米ファンを魅了した「Anime NYC」密着レポート

2023.12.18 19:00

Photos by Kaz Skelllington

2023.12.18 19:00

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現地で感じたアニメの存在感とメンバー手記

今回はスケジュールが詰まっており、あいにく会場内の他の出展ブースなどはあまり見ることができなかったが、ロサンゼルス公演とニューヨーク公演を経て、アニメという文化がいかに一般的になっているかを見ることができた。筆者がロサンゼルスに住んでいた1990年代後半と2000年代とは比べ物にならないほど、日本という国に興味を持っている人が増えている。アニメストアのみならず、一般的なお店でも『呪術廻戦』『僕のヒーローアカデミア』『One Piece』などのグッズが売っており、特に『NARUTO』グッズを見る確率はかなり高い。街を歩いていても、特にロサンゼルスであれば1日に1回は『NARUTO』のシャツを着ている人を見ても不思議ではないレベルだ。1990年代後半にロサンゼルスに引っ越したとき、小学校で「日本人って毎日寿司食べてるの?」「日本って町中に刀を持ったサムライとかいるんでしょ?」と訊かれたりしたことを考えると、日本という国の存在は大幅に広まったと言えるだろう。

Anime NYCに参加するアニメファンたち

最後に、Cö shu Nieメンバー2人に今回のニューヨーク滞在を振り返ってもらった。

松本駿介(Ba.)
針葉樹のような煙と下水の臭いが刺激的なまるで異世界のような街でした。
建物はどれも信じられないような大きさだし交通ルールも独特でひたすら賑やか
ガヤガヤとも違うスピード感のある喧騒。
そんなニューヨークの街は歩くだけでとてもワクワクしたし叶うならばしばらく滞在したかったです。
知らない人同士でも、エレベーターで偶然居合わせた時やトイレで横に並ぶだけでも隙があれば声をかけて喋るノリ?文化?も面白かったです。
ライブではアニメタイアップ以外の楽曲も凄く反応が良くて嬉しかったです。
インディーズの頃から演奏している楽曲をニューヨークの舞台に連れていけた事、そして歓声をもらえた事が自分の中で特別でした。
イベント1ヶ月前にリリースしたばかりの新曲「Burn The Fire」もイントロが鳴ると歓声が上がったりして。
アニメファンはもちろん、Cö shu Nieのファンがこんなにもいるんだと感動しました。
ライブの楽しみ方や盛り上がりが日本とは全然違うのも新鮮で、もっともっといろんな国でライブしたいと、海外公演を夢見ていた時以上にその気持ちは強くなったニューヨーク公演でした。

中村未来(Vo, Gt, Key, Manipulator)
ニューヨークはすごくたくさんのクラクションがひっきりなしに鳴っていて、ピザ屋では店員さんがフライ返しで机を叩いてお客さんを捌いていた。東京に初めて来たときも人の数と満員電車に驚いたけど、規則正しく蠢く東京とは全く違った。

何もかも新鮮で、刺激的で、食べ物もとても面白かった。創作料理のお店は、とても複雑な味で、甘くてしょっぱくて酸っぱくて初めての感覚を味わったし、念願のロブスターもいただいた。

1日目は時差の攻撃を食らった。自分は時差の影響は受けないと決め込んでいたが、飛行機での睡眠に失敗し、前回のAXの時には気づかなかった体への影響を感じた。悔しい。毎日気絶するように眠って、やっと慣れてきた頃にライブ。ホテルは老舗で、呪われてるという噂があるらしい。とても素敵なホテルだったので帰るまでは何も調べずに部屋を楽しんだ。

ライブ当日は、絶対に最高のライブをキメてやると全員気合いが入っていた。いつも相当気合いが入ってるから、円陣を組む時は力を抜いて楽しもうとメンバーに声をかけるが、特にワンマンではなく海外という“ホーム”から離れた環境でのトップバッター。ステージに上がるまで客席の温度感がわからないので、全ての実力を出し切れるようにいつも以上に心構えをした。

ステージに上がると大歓声が上がった。だが、前回のAXのステージとは違い、私たちを観るためにチケットを購入してくれたお客さんばかりではない。インディーズの頃のステージを思い出した。1曲1曲丁寧に、ゆっくりと駆け上がっていくように盛り上げていった。言語の壁は無視する。伝えたいことは伝えきったし、言葉なんて要らない特別な瞬間がたくさんあった。久しぶりにステージの床に背中を預けてギターを弾いて、とても気持ちよかった。客席もみんな拳を上げ立ち上がり、手応えを感じるライブだった。

遥々東京のライブに足を運んでくれていたり、インディーズの頃から知ってくれていたり、ずっと長く応援してくれるこしゅらーたちに会えたことがとても嬉しかった。1月に行う日本でのライブで、みんなに会えることがさらに楽しみになったし、次のNY公演が楽しみになった。

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独自の世界観で注目を集めるエクスペリメンタル・ロックバンド、
Cö shu Nie(コシュニエ)中村未来の多彩な声の表情で魅せる切ない女性ボーカルと
マルチ・プレイヤーとしての発想力豊かなクリエイト、松本駿介による縦横無尽なベースのグルーヴが織り成す唯一無二のサウンドと固定概念にとらわれない実験的・革新的アプローチは、音楽ファンはもとよりクリエイターからも熱視線を浴びている。
2022 年 9 月に配信シングル『夢をみせて』をリリースし、海外の音楽リスナーからも熱烈なラブコールが寄せられている。2018年、アニメ「東京喰種:re」のOPテーマとなる「asphyxia」をソニー・ミュージックレーベルズからリリース。
Spotify “Tokyo Super Hits!”のカバーや、Apple MusicのNew Artist選出されるなど、海外ファンも含めてストリーミングヒットし、6000万回再生を突破。2019年、アニメ「約束のネバーランド」EDテーマとして「絶体絶命」「Lamp」異例の2曲が起用。
アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス 3」EDテーマにも抜擢され「bullet」をリリースし、同年12月に1stアルバム「PURE」をリリースし、iTunesでは総合チャート2位を獲得。
2021年1月、TVアニメ「呪術廻戦」第2クールエンディング主題歌となる「give it back」が単曲では自身最高位となるiTunesで2位を獲得し、ストリーミングも1500万回を突破するなど国内外で注目を集める。

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