2026.04.27 19:00
2026.04.27 19:00
毎カットに全力をぶつけていきたい
──大作の公開も控え、より注目の集まる1年になると思います。昨年12月にはデビュー5周年を迎えました。今、俳優業に対して、どんな思いを持っていますか。
どれだけいいお芝居をしても、人に観てもらえないとなかなか届かないし、その逆も然りで、どれだけみんなに観てもらえる作品に出させてもらえたとしても、そこで100%の力を出せないと意味がない。俳優業って、その両方が揃わないといけない職業なんだなって実感しています。しかも、そこに運とかタイミングとか不確定な要素も絡んでくるから、自分がいくらこうなりたいと思ってもその通りになることってなかなかない。
それでも、じゃあ僕に何ができるかというと、すべての現場で100%の力を出すことなんですよね。そのために準備を怠らないこと。あとは、オンエアをちゃんとチェックして、自分のイメージではこれだけやっていたけど実際にはこれくらいしか表現できていなかったということを知って、現実と理想のギャップを埋めるために何ができたかを考えること。本当、予習と復習なんです。それをひたすら繰り返す。その積み重ねでしか成長はないと思っています。

──予習と復習という考え方がいいですね。ロジカルな西垣さんっぽいワードというか。
本当にそれでしかないなと思うんです。感覚派の人間でもないので。
ずっと日本アカデミー賞の新人賞をいただくことを目標にしてきましたけど、達成できないまま27歳になります。ちゃんと目標に近づいてくためにも、どの現場も全力で、手を抜かないっていう。今やるべきは、それなのかなと思っています。
──感覚派ではないという言葉がありますが、演技プランはやはりロジカルに立てるタイプですか。
そうだと思います。たとえば、オンエアを見返したときも、こういうふうに撮られているんだったら、こっちの動線のほうが良かったかなとか、そういうことをいっぱい考えるんです。
でも本当言うと、それを捨てたいとも思っています。頭でっかちになっちゃうし、こうやったらこう見えるみたいなことって、役に入り込む上では邪魔な視点になっちゃうので、そこをいかに削げるかが、今の自分の課題なのかなと。完全になくしてしまうと、今度はカメラの枠がわからなくなったりするので、バランスは大事ですけど、でも今はそういう自我の部分を極限まで減らせるようにしたいというのが目標でもあります。
──今、演技をしているときの主観と客観のバランスってどんな感じですか。
シーンにもよりますけど、でもマックスでも主観85が限度だなと思っちゃいますね。感情的なシーンになればなるほど、主観の割合って高くなっていくと思うんですけど、まだ100でできたことが一度もないので、いつか主観100になれるくらいまで役に没入したお芝居というものをやってみたいです。

──めっちゃ主観でやっている俳優さんを見ると羨ましくなりません?
なります。いいなと思うけど、でも意外といいなで止まるかも。結局それってその人がやるからいいのであって、同じことを僕がやって良くなるかはわからないから。信じるのは、僕自身。そこまで疑っちゃうと、今度は自分の良さまで消えてしまう。苦手なことを直すんじゃなくて、いいところを伸ばすタイプなので、人のすごいお芝居を見ても、いいなとは思うけど、そうなりたいとは思わないかもしれません。
──観ている人の評価は気にしますか。
現場で何をどうしたとか、自分がどう思ったとか、いろいろ言ったところで、結局僕らのやっていることって放送されたことがすべてだし、お客さんの反応がすべて。そこはもう受け止めるしかないなと思っています。
──エゴサする人でしたっけ?
昔はしていたんですけど、最近はあんまりしなくなったかもしれない。自分の名前で検索しても、僕のファンのみなさんは優しいから褒めてくれるので。検索するにしても役名とか作品名で調べます。で、「××の役の人はどうだった」みたいな声があれば見ますし、そもそもつぶやかれないくらいの存在感だったかと思ったりすることはあります。
──あと5年経って、10周年を迎えたときに、どういう俳優になっていたいですか。
5年後ということは、31か。僕、自分のやりたいお仕事を選べるようになるのが30歳からなのかなって漠然と考えていたんですね。だから、何かしら評価をいただいて、そこまで行けてるのが理想かな。今は気合いでなんでもやっていく時期だと思っているので、とにかく手を抜かず、毎カットに全力をぶつけていきたいです。

スタイリスト:高木かなえ
衣装:ジャケット・パンツ・ネクタイ JOHNLAWRENCESULLIVAN/
靴 Dr.Martens/その他 スタイリスト私物
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『失恋カルタ』場面写真 ©︎「失恋カルタ」製作委員会・MBS



