ハイティーン・スターと称されたエヴァ・オーリン出演
映画『殺しを呼ぶ卵【最長版】』が12月2日に日本初公開 新ビジュアル&特別映像解禁
2022.11.15 18:00
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2022.11.15 18:00
12月2日(金)より日本初公開となる映画『殺しを呼ぶ卵【最長版】』の新たなビジュアルポスターと特別映像が解禁された。
本作の舞台はローマ郊外の巨大養鶏場。社長のマルコ(ジャン=ルイ・トランティニャン)は業界の名士として知られていたが、経営の実権と財産を握る妻アンナ(ジーナ・ロロブリジーダ)に対する苛立ちは日々強くなっていた。マルコは同居するアンナの十代の姪であるガブリ(エヴァ・オーリン)と愛人関係にあっただけでなく、妻への憎しみを女性へのサディズムで発散する異常性格者だった。そして3人それぞれの隠された欲望が暴かれる時、事態は予想もできない展開と想像を絶する畸形ニワトリが生まれる。
今回完成したビジュアルポスターには、すでに解禁している炎が燃え盛る自動車事故を全面に捉えたビジュアルとは打って変わり、当時18才のエヴァ・オーリンが恐怖に怯えた表情で絶叫する姿が、割れた卵の中に描かれている。垂れた黄身が血のようにも感じられる印象的なデザインだ。併せて解禁となった特別映像「特選!キュートな小悪魔エヴァ・オーリン」は、劇中からエヴァ出演シーンの一部を集めたもの。つぶらな青い瞳と美しいブロンドの髪。無邪気であどけない笑顔やふてくされた表情から、美しさと不敵なエロティシズムを感じることができる。
なお、エヴァは1950年にスウェーデン南部の小さな町で生まれ、1965年15歳のときにミス・ティーン・スウェーデンに選出。彼女のことが雑誌で取り上げられると瞬く間に映画やモデルの依頼が殺到し、看護婦になる夢を断念したという。
本作にて日本で初めて紹介されることになるエヴァだが、前年1967年に出演したデビュー作『危険な恋人』(ティント・ブラス監督)ですでにジャン=ルイ・トランティニャンと共演しており、『殺しを呼ぶ卵』は、2度目の共演作。その後、『キャンディ』(クリスチャン・マルカン監督)でハリウッド進出している。初公開時は、「20年に1度のセンセーション」「新登場!全世界注目のハイティーン・スター」と紹介されるも、突如1974年、不動産開発業者の富豪との再婚を機に引退し、姿を見ることはできなくなった。
本作は、1968年の初公開時に世界配給された【国際版】にはない、残酷場面や異常場面を含む105分の【最長版】。猟奇サスペンスの王道作でありながら、社会問題や実験的な映像表現、さらには現代にも通じるアイデンティティの喪失や、世の不条理と人生の虚無にまで踏み込んだ、クエスティ監督唯一無二の作家性が発揮された野心作である。