製作陣念願の配役だった2人に岨手由貴子監督が伝えた要望とは
『すべて真夜中の恋人たち』岸井ゆきの×浅野忠信が“世界の端っこ”で不器用に恋する場面写真解禁
2026.10.22 17:00
©2026『すべて真夜中の恋人たち』製作委員会
2026.10.22 17:00
11月13日(金)より公開される岸井ゆきの主演映画『すべて真夜中の恋人たち』の新場面写真が5点解禁された。
原作は、2008年に『乳と卵』で芥川賞、2019年に『夏物語』で毎日出版文化賞を受賞した川上未映子による初の恋愛小説『すべて真夜中の恋人たち』。2011年に発行された同作は全米批評家協会賞小説部門に日本人で初めてノミネートされたほか、米「TIME」誌の〈2022年の必読書100冊〉にも選出されるなど海外でも人気を博し国内累計発行部数は40万部を突破しており、川上の長編小説が映像化されるのは本作が初となる。監督・脚本を担うのは『あのこは貴族』以来約5年ぶりに長編映画を手掛ける岨手由貴子。第79回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品された本作は、現代人が抱えるリアルな孤独感やそれでも人と向き合うことの幸せや尊さをまっすぐに描いた繊細な人間ドラマとなっている。

岸井ゆきのが演じるのは、人との関わりを拒み孤独に生きてきたフリーの校閲者・入江冬子。ひょんなことから浅野忠信演じる年上の物理教師・三束と出会い、交流を深める中で自らの孤独や感情と向き合っていく。そのほか森田望智、深川麻衣、塩野瑛久らが名を連ね、松坂桃李が語り役として声のみで出演する。
今回解禁されたのは、30代になって初めて恋を知った冬子(岸井ゆきの)の遅れてきた青春と、物理教師・三束(浅野忠信)が徐々にかけがえのない存在になっていく過程を捉えた場面写真。カルチャーセンターで知り合った冬子と三束が喫茶店で会話を重ね、次第に心を通わせていく様子が2人の表情からうかがえ、不器用な大人2人のこそばゆい変化にときめきを感じる全5点となっている。

冬子と三束を演じた岸井ゆきのと浅野忠信のキャスティングは、岨手監督をはじめプロデューサーチームの第一希望だったという。メインキャストの配役について岨手監督は「岸井さんと浅野さんの名前は、プロデューサーチームとの話し合いの中で一番はじめに出てきました。岸井さんとは、初めてお会いしたときに『冬子はきっと不満を不満として認識していない。引っかかることがあっても“溶けちゃう”んだと思う』と発言されたんです。その“溶けちゃう”という表現を聞いて、この人と冬子を一緒に作っていけると確信しました。三束役についても浅野さんしか考えられませんでした。これまで多くの映画に出演されてきた名優ですが、この映画の中ではそんなベテランの雰囲気を纏わず、驚くほどフレッシュな存在感でカメラの前に立ってくださいました。役の糸口を掴むまでに試行錯誤があったとお聞きしましたが、現場で見せてくださるお芝居には迷いがなく、また決して過剰なことはされません。ただただ、本当にその役のまま生まれてきたような佇まいでいるので、毎シーン驚かされました」と念願のキャスティングと手応えを語っている。
また、撮影時には岨手監督から主演の2人へある要望が伝えられた。岨手監督は「『世界の端っこにいる、誰からも見向きもされないような二人であること』をお願いしました。才能あふれる俳優であり、常に人に見られることを生業としているおふたりですから簡単ではなかったと思いますが、見事に応えてくださいました。まるで、その役柄として生まれてきたような存在感です」と振り返っている。
映画『すべて真夜中の恋人たち』場面写真 ©2026『すべて真夜中の恋人たち』製作委員会
