2024.11.18 18:00
制作やライブ活動における4人の役割分担
──世界観を作り上げていく上での4人それぞれの役割ってなんとなく決まってたりしますか? 作曲と作詞とは別で、その強固な世界観の構築にあたって4人はどういうセッションを繰り広げてらっしゃるのかみたいなところも気になります。
田中 作曲は僕がやってるんですけど、アレンジの部分はドラムがキーになってくるので、そこは優真にいろいろ助けてもらいながら一緒に作っています。優真じゃなきゃできないなっていうのは最近ずっと思ってて。やっぱりものを作る時って時間を犠牲にしなきゃいけないじゃないですか。より良いものを作っていくってなるとどこかで妥協しなきゃいけない部分があるけど、そこをどうしても妥協せずに作っていきたいみたいな思いが大きくて。優真はお互いにより良いもの作っていくぞ!みたいな同じテンション感でやってくれるのがすごい大きくて。終電ぐらいで帰ってきても、次の日の朝締め切りだからって一緒に7時半に起きてくれたりとか。
また、アイデアの源が出てくるのは大蔵からのことが多いです。今回の「メタ」も、遠征の中で大蔵から出た『ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙』っていう小説の話から「メタ」に対する話をいろいろするようになって、それをテーマにしようとなりました。
──そうですよね。大蔵さんは小説も書かれてらっしゃったり。
大蔵 あまり大きい声で言わないでください(笑)。
──(笑)だからもともと言葉が好きな人だったんですよね。
大蔵 そうかもしれないですね。本読むとか、昔好きで。最近は読めてないんですけど。
──最近は音楽のことで忙しくなりましたから。
大蔵 そうですね。そのせいにしましょう。やむなしです(笑)。
──保田さんはどういう立ち位置で新東京の音楽と向き合っているんですか?
保田 世界観とか曲のテーマみたいなのに関しては、正直あんまり僕が意見することなくて。楽曲のドラムにちょっと「こうした方がかっこいいかもね」みたいなノリでアレンジ手伝ってる感じですかね。
──アルバム曲ですけど「さんざめく」のドラムとか、「何をどう考えたらこうなるんだろう?」みたいな凄まじいことになってますよね。
保田 そうですね。まあ、あそこは彼(田中)が作ったんで(笑)。
──それを叩けてしまうという(笑)。
保田 リリースして半年ぐらい経ってようやく叩けるようになりました(笑)。
──今までやった曲で特に難しかった曲はありますか? ドラム難しすぎて骨折するんじゃないかっていうの。
保田 結構多いんですけど(笑)「ショートショート」って曲があって、あれは本当に難しくてできないんですよ。
──「New Dimension」のラストもポリリズムな部分が出てきますけど、バンド的に得意だったりするんですか?
大蔵 泣きながらレコーディングしたもんね。
田中 俺も作った時にそのまま弾いてくると思わなくて。一旦とりあえず作ったから、あとアレンジしていいよっていつも大蔵に送るんですけど、必ずそのまま弾いてくる(笑)。
──それは自宅で?
大蔵 自宅ですね。
──自宅だと確かにいけるところまでいけちゃうじゃないですか。
大蔵 先ほど2人はいいもののために時間が使えるという話が出ましたが、僕はなにせ妥協が大好きなんで。
田中 あれだよね、送ってもらったものに対して、やっぱり違うって言えない。
大蔵 不健全なところが今露呈してますね(笑)。別に言ってくれれば録るし!
田中 これこれ(笑)。
杉田 でもよかったけどね、あの曲ね。
大蔵 やめてよー!
──でも、妥協が好きな人のベースラインではないですよ(笑)。
大蔵 そうです。精一杯やってますから、もちろん。
──ベースとドラムが恐ろしいバチバチをかましてる動画もよく流れてきて、お立ち台に立ってベースを弾き狂うあの姿とか、動きで魅せるのも結成当初からですか?
大蔵 そうですね、言われます。ライブでの動きが良いねって。
田中 お立ち台を買った時から(笑)。
大蔵 そう。お立ち台は最近導入して(笑)。ここぞとばかりに乗ってるんですけど。
田中 大蔵をどうしてもベーシストにしたかったのは、ライブでの立ち回りとか、あんなこと絶対にできないと思って。オリジナリティーがあるし、リハで一回もしなかったことをライブで突然やり始めたりとか。
大蔵 はい。ライブ好きなんで、実動部隊です!
田中 (笑)それが本当に抜きん出てるからいいなって最近思います。
大蔵 お言葉をいただきました。
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