2024.03.31 12:00
おはようございます。こんにちは。こんばんは。
2024年最初のコラムですが、最後のコラムになります。これまで約1年半にわたり、不定期でコラムを書かせていただきましたが、一身上の都合で、ここでコラムを書くのは、今回が最後となります(編集長とケンカしたとか、何か揉め事とかではありません😊)。
実は3月31日をもって、フジテレビを退職することになりまして…コラムもここで一旦終了させてもらいます。
最後のコラムは何について書くのがいいのかなぁ、と考えながら、深夜に録画されていた「超音波」という音楽番組を再生し始めたら
「ライブハウスが推すアーティスト10選」
という企画を特集していました。
この企画では下記の10組のアーティストが選ばれていました。
Chevon
ジ・エンプティ
downt
ちゃくら
パーカーズ
Hwyl
HOME
ミレー
リスキーシフト
レイラ
観ていて共感の連続でしたが、それもそのはず。このアーティストの選考メンバーとして、スタジオに出ていたのが、下北沢のライブハウスのスタッフ(シェルター義村さん、近松ツネ、MOSAiC佐々木くん)と、信頼出来る人ばかりでした。
そう言えば、年明けに某音楽番組でも「今年バズる」アーティストを紹介していました。僕はX(旧Twitter)はやっていますが、TikTokやInstagramをやっていないので、「バズる」という文化にあまり触れていません。なので、誰がバズっているのか、どの曲がバズっているのか正直よくわかりません。よく「テレビの人が流行を知らないとマズくないですか?」と言われますが、流石に大バズリしてる曲は僕の耳にも届いてきます。バズっている曲を聴いて「おおぉ!超名曲!!」という曲もあれば、なんでバズってるのかよくわからない曲も沢山あります。そもそも「バズる」の定義がよくわからなかったので、調べてみました。
「バズる」とは、SNSやインターネット上で話題となり、多くの人の注目を浴びることを指します。そして、バズるためには「インフルエンサー」の存在が重要です。世間に与える影響力が大きい行動を行う人(=インフルエンサー)に共感を得ることです。
なるほど…僕がインフルエンサーになれば、もっと好きなアーティストをバズらせることができる可能性が出てくるわけですね!なんで今までそれを目指さなかったのでしょう…?考えるだけ無駄でした。僕はネットをあまり観ないし、サブスクもAWAだけしか使ってなく(それも自分の聴きたい音楽を聴くためのアーカイブとしてしか使っていなく)、ましては世間の流行りモノや、ランキングやチャートにはほぼ興味がありません。世間で流行っている人は、僕が推さなくても他の人たち(番組)が勝手に推してくれるし、色々な音楽番組が同じ人ばかりを出してしまったら、テレビはみんな情報が同じになってしまい、「テレビの情報は古い」となってしまうと嫌だったので、僕は自分の感性で「推し」のアーティストを探し、番組で紹介してきました。ネットでバズってないから知らなかったけれど、ライブハウスではめっちゃ盛り上がっているアーティストが沢山いるので、そんなアーティストに出会って欲しくて「Love music」で紹介してきました。「バズらせる」ことと真逆なことをやってきたので、これじゃあインフルエンサーになんてなれる訳ないですよね。。。
ちなみによく「新しいアーティストの情報源はなんですか?」と訊かれるのですが、何年も変わっていません。信頼できるミュージックマンたちからの口コミと、タワレコの試聴機、そしてライブハウス、この3つがほとんどです。沢山のアーティスト、ミュージックマンと出会うために、僕は常に音楽現場に足を運び、2023年は250本以上のライブを観ました(フェスや対バンなどで1日に複数のアーティストのライブを観たモノを計算すると、800組以上のステージは見ていると思います)。
ライブハウスで盛り上がっている推しのアーティストを「Love music」でもっと紹介したかったのですが、残念ながら番組は9月で終了してしまったので、この最後のコラムで「2023年にハマった僕の推しアーティスト」を30組紹介したいと思います。「僕の推し」というとなんだか偉そうですが、とにかくライブを観て欲しいアーティストです。ライブの良いアーティストなんて山ほどいます。自分の主催フェス「JUNE ROCK FES」に出演してもらっているバンドだけで半分は埋まってしまいます。なので今回は「2023年」という括りにしています。存在を知ったのはもっと前、というアーティストも沢山いますが、「2023年にライブを観て、めちゃくちゃハマったアーティスト」を30組選ばせていただきました。順位を付けるのが得意ではないので、五十音順で表記しています(アーティストの後ろについている数字が昨年観たライブの本数です)。
↓↓↓
新しい学校のリーダーズ(6)
Arakezuri(1)
汐れいら(6)
ウマシカて(4)
omeme tenten(2)
Klang Ruler(7)
35.7 (3)
ザ・シスターズハイ(3)
Chevon(4)
終活クラブ(4)
少年キッズボウイ(9)
シンガーズハイ(3)
ジュウ(4)
ちゃくら(21)
超☆社会的サンダル(2)
DNA GAINZ(1)
トップシークレットマン(1)
トンボコープ(3)
ハシリコミーズ(1)
パーカーズ(2)
Hwyl (6)
BE:FIRST(3)
peanut butters(3)
ブランデー戦記(6)
berry meet(5)
弁天ランド(2)
前髪ぱっつん少年(2)
メとメ(5)
Lucky Kilimanjaro(4)
レイラ(9)
↑↑↑
どのアーティストもライブが圧倒的に楽しいのですが、観に行った回数で言うと「ちゃくら」がダントツに多く、21本観に行きました。次は少年キッズボウイとレイラが9本、Klang Rulerが7本、新しい学校のリーダーズ、汐れいら、ブランデー戦記、Hwyl が6本でした。どのアーティストも何度ライブを観ても飽きないし、何度も観たくなる、本当にお薦めのアーティストです。折角なので、ライブを沢山観てきたアーティストの魅力に少し触れてみたいと思います。
まずはダントツでライブを観ていたちゃくら。彼女たちと初めて会ったのは下北沢のサーキットイベントでしたが、その日はライブを観ていなく雑談だけで終わりましたが、コミュ力の高さに驚きました。その後、割とすぐにライブを観に行きましたが、お世辞にも歌も演奏も安定していませんでしたが、そんな冷静な評価なんてどうでも良くなるくらい、とにかくワクワクするステージでした。それから毎回ライブを観る度に、どんどん成長していて(たまに粗いライブもありますが)、ハラハラドキドキ、そして毎回ワクワクしながら娘たちの成長を見守っている感じです…というか、完全にファンとして毎回楽しんでいます。
少年キッズボウイは2022年に「Love music」のインディーズアーティストを紹介するコーナー「come music」で紹介したものの、ライブを観たことがなく(全員社会人ということもあり、あまりライブが出来ないので)、2023年になってやっとライブに行きました。MVを加藤マニさんが作っているということもあり、とにかくMVが毎回素晴らしいのですが、「Love music」のスタジオライブでも抜群のパフォーマンスをしてくれました。とにかくテレビ映え、映像映えするバンドなので、ライブが最高に楽しいんです!
同じく9本観たレイラは2020年頃から何度かライブを観ていましたが、コロナ禍が明けてからのライブが抜群に良くて…!何か覚醒した感じがして、急激にハマってしまいました。その魅力は音源をヘッドフォンで聴いても伝わらないので、ライブハウスで爆音を浴びてください!
前から観ているアーティストと言えば、Arakezuriも以前から数回ライブを観ていたのですが、昨年観たライブが本当に良くて、一気にハマってしまいました。個人的に今ライブを一番観たいバンドかもしれません。
新しい学校のリーダーズも数年前から何度かイベントで観ていましたが、「セーラー服で派手に踊るグループ」という印象しかなく、ほぼノーマークでした。2022年に観た2マンライブでちゃんとステージを観たら、音楽性やダンスパフォーマンスのクオリティの凄さに圧倒され、一気にハマり、毎回フロアの最前ブロックで汗だくになっていました。というか、ここに挙げているどのアーティストもとにかくライブが楽しくて、いつもフロアの前の方で楽しませてもらっています。コロナ禍に観ていたライブと、コロナが明けてからのライブで、全然印象が違うバンドが昨年は特に顕著でした。やっぱり歓声や、シンガロング、コールアンドレスポンスなど、会場の一体感が感じられるバンドが僕は好きなんだと、改めて気づきました。
Klang Rulerは別のアーティスト目当てで観に行った対バンイベントに出ていて、その頃TiKTokで「Timing」のカバーがバズっていましたが、僕はTiKTokをやっていなかったので、ほぼ知識ゼロでした。その日観たライブがとにかく良くて、「Timing以外の曲をもっと知って欲しい!」と思い、その後すぐに番組出演のオファーもさせてもらいました。
汐れいらのライブを初めて観たのも2022年でした。下北沢の「空き地」というライブスペースでの弾き語りを観て、一瞬で気に入ってしまい、それから何度もライブに足を運ぶようになりました。渋谷の路上での弾き語りライブも観たし、バンドセットでのライブも観ましたが、どちらのスタイルもとにかくライブが魅力的なアーティストです。
ブランデー戦記を初めて観たのは2023年の3月(見放題東京)でした。その頃はサブスクとかSNSにも1〜2曲しかアップされてなく、どんなライブをやるのかワクワクしました。演奏テクニックや歌唱力が抜群にいいと言うわけではありませんでしたが、「ロックスター感」を感じる佇まいに圧倒されたのを覚えています。その後ライブハウスだけでなく、大きな会場(アリーナ)でのイベントも経験するようになりましたが、まだギュウギュウのライブハウスで観ていたいし、ライブハウスの似合う楽曲を爆音で聴きたいと、個人的には思っています。
Hwylは最初に音源を聴いた瞬間に「今まで聴いてきたバンドとちょっと違う」という印象でしたが、ライブを観たらギターの音圧とボーカルの力強さに圧倒され、さらに印象が変わりました。今回、コラムの最後に紹介した30組のアーティストの楽曲を紹介するのですが、初めて知った人に聴いて欲しい曲を選びましたが、Hwylとメとメは聴いて欲しい曲が多すぎて、迷いまくりました…
ここまでライブを沢山観たアーティストの紹介をしましたが、逆に観た回数は少ないけれど、とにかくライブが良かった、またライブを観に行きたい、というアーティストも今回は選ばせていただきました。
ちゃんとライブを観ていないけど、音源や動画を見る限り気になるバンドも沢山います。
CLAN QUEEN、シャイトープ、つきみ、ポンツクピーヤ、マイナスジジョウ 、ma℃ister、606号室…興味あるバンドは日々増えていきます。606号室は今年に入ってライブを観ましたが(まだライブ自体観たのが2回目ですが)、やっぱり音源よりもライブが魅力的なバンドでした。
そして意外と思われるかもしれませんが、昨年はボーイズグループ「BE:FIRST」にハマってしまいました。デビュータイミングから「Love music」に何度か出演してもらっていましたが、収録時にスタジオで観ていても特にハマることはありませんでした。昨年「VIVA LA ROCK」のステージを観て印象が変わり、11月の代々木体育館のライブで完全にハマりました。やっぱりライブアーテイストなんだな、と思いました。単純にサウンドも格好良いのですが、一度ライブを観たらまたライブに行きたくなるアーティストです。
ちなみに、ここに入っていませんが、2023年によくライブを観たアーティストはというと…
サバシスター(14)
Chilli Beans. (11)
四星球(11)
忘れらんねえよ(9)
SUPER BEAVER (9)
マカロニえんぴつ(8)
キュウソネコカミ(7)
go!go!vanillas(7)
Conton Candy (6)
the myeahns(6)
南無阿部陀仏(6)
板歯目(6)
一気に毎年常連の中堅が増えてきますが、若手アーティストだと、サバシスター、Chilli Beans.、Conton Candy、南無阿部陀仏、板歯目、yutori、プッシュプルポットあたりのライブを何度も観に行っていました。このアーティストは2023年にハマったのでなく、2021〜2022年にハマっていたので、今回は敢えて入れませんでした。そういう若手アーティストはまだまだたくさんいますが、書いていたらキリがないので、ここまでにします。という訳で、冒頭でも触れた通り、今回で僕のコラムは最後になります。
タイトルの「最後の告白 ー 三浦ジュン、インフルエンサーになる ー」の伏線回収をしていませんでしたね。サブタイトルで「インフルエンサーになる宣言」をしていましたが、どうやってなるのかって!?実はもうなっているのです。
あ、忘れている方も多いと思いますが、このコラムは「あなたに届けたい音と薬(クスリ)。」というタイトルで、毎回素敵な「音」と「クスリ」としてもらえるようなほっこりした内容を紹介する、ダジャレのコラムでした。
今回の「インフルエンサーになる」はダジャレで、実はこれを書いている最中に「インフルエンザ」に罹りました。という完全な親父ギャグでした。。。
最後の告白はクスリともしないダジャレでしたが…3月31日でフジテレビを退職するのは本当の話なんです。
これからはテレビ番組でなく、音楽のイベントに関わる仕事が中心となります。沢山の音楽に支えられてきた恩返しを、まだまだ続けていきたいと思います。
「推し」のアーティスト30組の魅力は全て書きたかったのですが、ここでは収まりませんでした。そして僕の薦めるアーティストは音源や映像だけでは魅力が伝わらない「ライブアーティスト」ばかりです。興味を持ったアーティストがいたら、是非ライブハウスに足を運んでいただきたいと思います。これからも素敵なアーティストに沢山出逢えますように。またライブハウスで。
♪今日のオススメ
新しい学校のリーダーズ「青春を切り裂く波動」
Arakezuri 「ヒーロー」
汐れいら「センチメンタル・キス – Acoustic ver.
ウマシカて「拝啓、クソ男様」
omeme tenten「インスタントジョーク」
Klang Ruler「飛行少女」
35.7「祝日天国」
ザ・シスターズハイ「真里」
Chevon「光ってろ正義」
終活クラブ「テレキャスター・テレキャスター・テレキャスター」
少年キッズボウイ「最終兵器ディスコ」
シンガーズハイ「kid」
ジュウ「火日東京」
ちゃくら「19才」
超☆社会的サンダル「可愛いユナちゃん」
DNA GAINZ「Sound Check Baby」
トップシークレットマン「ひとみちゃん」
トンボコープ「Now is the best!!!」
ハシリコミーズ「インターバル」
パーカーズ「運命の人」
Hwyl「暮らし」
BE:FIRST「Boom Boom Back」
peanut butters「ツナマヨーズ」
ブランデー戦記「Kids」
berry meet「図星」
弁天ランド「春をかぐ街で」
前髪ぱっつん少年「シイクレットアンヴレラガアル」
メとメ「若者たちよ」
レイラ「Emma」
Lucky Kilimanjaro「HOUSE」