2024.06.12 18:00
スタジオでの曲作りは「大喜利」
──スタジオのセッションの時間も長いんですか?
黒羽 楽曲制作ってなったときに入ることが多いですね。
中塩 「デモできたから」ってLINEグループで送って、「じゃあスタジオ入るか」となって3〜4時間ぐらいでいろいろ合わせてみてやっていく感じですね。やっぱ作曲者が一応最終決定権を持ってるけど、いろいろ好きに提案していただいていいよというスタンスです。
平川 なめられないように大喜利を頑張って考えなきゃって。
黒羽 そういう人もいるらしい(笑)。
──メンバー間で大喜利をするのは超勤勉だと思います。「萌芽」っていう曲もクレイジーで、BPMも超早いし。
下河辺 ライブだともっと早くなってる(笑)。
平川 「お祝い」って一緒に出した曲が先にできていて。結構安易な考えで7拍子とか入れたら面白いかなとか、「お祝い」とわかりやすく正反対な曲だと面白いかなって。明かに不穏というか。
──中間もベースが大活躍で、あれはフレットレスベースですよね。元々弾けるんですか?
下河辺 そうです、フレットレスベースです。弾けてるかわかんないですけど、弾いてます。
──すげえな。やっぱ話していくうちに、嫌な言い方かもだけど、作詞作曲者が割とパッション寄りで、ほか3人が割とクレバー寄りってのがいいバランス。
全員 はははは!
──映像化されてる去年のFEVERワンマンのラストは「Undercurrent」で締めてましたよね。#1、#2、#3の順番じゃなかったんですけど、ライブで「Undercurrent」をやるときはどの順番でくるかわからないようにしてるんですか?
中塩 そういう感じですね。
橋本 #1、#2、#3でやることもあれば、#2、#1、#2、#3とかも。
黒羽 ライブで散らしたことあったっけ?
平川 一回だけあるね。
橋本 #3だけ前半でやって、あとで#2、#3、#1みたいな。
中塩 一回ライブの最後に#1、#3、#2のめちゃくちゃな感じで終わるライブがあって。
橋本 終わらせ方決めてなくて、「あれどうやって終わるの?」って(笑)。
中塩 無音になって終わった。それは不審者感があってめちゃくちゃ気持ちよかった。
──ビザールギターですしね。あと、橋本さんスティック逆手で持ってますよね? メインクラッシュが穴あきだったり。
黒羽 すごい、気づく人がいた。
橋本 バーナード・パーディが逆さに持ってたんでやってるんですけど、バーナード・パーディ自体も逆さに持った方がいい感じだからって言ってて。僕は完全に見た目なんですけど、目の前に穴あきのシンバルがあったらかっこいいなっていうだけです。
──見た目で言うと衣装がシャツ&タイなのはなぜ? パリッとしたスーツではなく、ちょっと昭和の気難しい会計士みたいな。あのビジュアルイメージはどこから?
橋本 前まではこの格好でライブに出てなかったんですよ。初期は本当に寝巻きみたいなヨレヨレのTシャツでライブをやっていて。動画を見返したらめっちゃ弱そうで。「これないわ〜」って、流石に襟をつけておこうかなって。ふわっとこうなった感じです。
──スーツで揃えるバンドってもっとスタイリッシュでビシッとした、いわゆるモッズ流れかストロークスみたいな気崩すスタイルだと思うんですが、こんなにいなたいスーツの着こなしをしてて、しかもそれがユニフォームっていう発想がなかったからいいなって。
橋本 いいならよかった(笑)。本当はもっとかっこいい感じでビシッとやりたいですけど。
──今日の黒羽さんは私服? 赤い靴下と茶色のローファーは外してるな、遊んでるなって思ってたんです。
黒羽 一応、オーダーしたやつです。気分で。別に誰かに言われて着ている訳でもなく。
橋本・中塩 靴下はいつもこだわってて。
黒羽 恥ずかしい。逆に言うと、襟付きぐらいが決まりなんで、そのなかで他の人たちが振れ幅のある服を着てくるので、ちょっと楽しもうかなって。
──ありがとうございます。最後にこれだけは言いたい。下河辺さん激イケボですね。低音で。
橋本 そう、活字なのがもったいないんです。
下河辺 ありがとうございます(笑)。