2024.05.27 17:30
2024.05.27 17:30
特殊な役ほど本領発揮できる自信はある
──逆に「こういう役が得意、自分にやらせたら間違いない」という役はありますか?
基本的には役柄の心情を大切にはしてるんですけど、見たものをそのまま表現する能力……なんて言うんだろう、形状記憶じゃないですけど、そういうのを演技に繋げることが好きです。だからその役が特殊な役だったり、特殊な状態に置かれていればいるほど本領発揮できる瞬間があるのかな、という根拠のない自信はあります。例えば全然経験したことなかったけどフルート吹いてみたり、ボクシングやってみたり、自転車乗ってみたり……これまでもいろいろな「自分がそれまで経験したことがない役」があって、その時その時で自分が出せるものの全てを出して演じてきたつもりなのです。特殊な役って、物語の主人公にはなりづらいと思うんですよ。どちらかというと脇で支えるタイプの役が多い。それでも、自分としてはやりがいや面白さを感じます。だからそういう役も、今後たくさん演じていきたいですね。
──今年(2024年)の2月から3月までは、舞台『う蝕』も経験されましたね。
実は、あの作品で本当にいろんな価値観が変わりました。『三人姉妹〜』は上演の日程が短かったこともあり、同じことを2ヵ月間、ここまで長期間にわたって演じ続けるという経験は人生で初めてだったので。しかも俳優の先輩方と6人という少人数の座組だったこともあり、僕ひとりでは到底追いつけないようなところまで、先輩たちのアドバイスや助言で導いてもらいました。そして舞台は生モノなので、リアルに反応が返ってくるわけです。すごく笑いが起きる日があったり、そうでない日もある。最初の頃は正直すごく辛かったんですけど、今となっては本当に貴重な経験をさせていただいたと感じています。
──能登半島地震の影響で、直前に作品の内容が改訂になったんですよね。
そうなんです。何回も脚本を書き直して、出演者みんなでも話し合って……という。なかなか立ち稽古にも入らない、これも初めての経験で。不条理劇だったので普段の会話とは違うセリフ回しですし、ほぼ話しっぱなしという役柄なのでセリフも多かった。それでも、毎日違う感覚や感情にさせてもらえた横山拓也さんの脚本の力や、自由にさせてくれた瀬戸山美咲さんの演出、何よりもいろいろなところから集まってきて、芝居のトーンからポリシーまで全然違う6人の俳優が一つの脚本の中で「生きる」、それにはこんな楽しさがあるのかと。これを乗り越えたことで自分の中で、大きな自信に繋がったような気がします。
──ちなみに、同世代の俳優さんで意識する方とかはいますか?
普段、意識することはあまりないです。たとえば、村上虹郎とかは自分が俳優になる前から知り合いだったんですけど、彼が演じた『孤狼の血 LEVEL2』のチンタ、あれはああいう役を自分もいつかやってみたいなと思いましたし、リアルタイムで観ていたときはかなりの嫉妬を覚えました。あと『泣く子はいねぇが』の寛一郎の芝居も凄かった。
──確かに!
寛一郎とは今年秋公開の『シサㇺ』という映画で共演して、北海道で1ヵ月間一緒に過ごしました。彼は「透視ができるんじゃないか」というくらい目の奥を見てくる人なんで、会うと毎回緊張するんですけど。いつか『ボクらの時代』とか出たいなあ、この3人で(笑)。
『若武者』場面写真:Copyright 2023 “若武者” New Counter Films LLC. ALL RIGHTS RESERVED
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