2023.03.07 08:00
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2023.03.07 08:00
5月12日(金)より全国公開予定の映画『TAR/ター』から本予告とポスタービジュアルが公開された。
本年度アカデミー「作品賞」「監督賞」「主演女優賞」など主要6部門にノミネート、第80回ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)、第79回ヴェネチア国際映画祭女優賞ほか世界の映画祭で驚異の60受賞289ノミネートの本作。『シンドラーのリスト』『LAコンフィデンシャル』『ソーシャル・ネットワーク」に続く史上4作目の主要批評家協会賞(ニューヨーク映画批評家協会賞/ロサンゼルス映画批評家協会賞/ロンドン映画批評家協会賞/全米映画批評家協会)「最優秀作品賞」を制覇した。
世界最高峰のオーケストラの一つであるドイツのベルリン・フィルで、女性として初めて首席指揮者に任命されたリディア・ター。彼女は天才的な能力とそれを上回る努力、類稀なるプロデュース力で、自身を輝けるブランドとして作り上げることに成功する。今や作曲家としても、圧倒的な地位を手にしたターだったが、マーラーの交響曲第5番の演奏と録音のプレッシャーと、新曲の創作に苦しんでいた。そんな時に、かつてターが指導した若手指揮者の死から、彼女の完璧な世界が少しづつ崩れ始める。
芸術に全てを捧げ、様々な重圧から徐々に追い詰められていくリディア・ターという稀有なキャラクターを演じるのは、ケイト・ブランシェット。すでに4度目となるゴールデングローブ賞、ヴェネチア国際映画祭女優賞、全米・NY・LAの批評家協会賞と名立たる賞を独占し、『ブルー・ジャスミン』に続くアカデミー賞も最有力との呼び声が高まっている。監督と脚本は、これまで手掛けた⻑編映画『イン・ザ・ベッドルーム』と『リトル・チルドレン』で、2作ともにアカデミー賞脚色賞にノミネートされたトッド・フィールド。フィールド監督は、その鋭敏な表現力によって、絶対的な権力を振りかざす天才指揮者リディア・ターの物語を「唯一無二のアーティスト、ケイト・ブランシェットに向けて書いた」と明かしている。フィールド監督にとって16年ぶりとなる、全世界熱望の最新作となった本作では、第95回アカデミー賞脚本賞を3作品連続でノミネートを果たしたほか、作品賞・監督賞でも初ノミネートされたことも話題に。
脇を固める共演者は『燃ゆる女の肖像』のノエミ・メルラン、『あの日のように抱きしめて』のニーナ・ホス、『インディー・ジョーンズ/最後の聖戦』 のジュリアン・グローヴァ―、『キングスマン』のマーク・ストロングら、いずれも実力派揃い。音楽は『ジョーカー』でアカデミー賞作曲賞を受賞した気鋭のチェリストであり、作曲家のヒドゥル・グドナドッティルが担当する。
公開された本予告映像は、圧倒的な天才指揮者、同時に絶対的な権力者としてオーケストラを支配する・ターの姿を捉える。揺るぎない自信と威圧感をもってタクトを振るうター。しかし「現代の音楽界はターが牽引しているのです」とまでも評されていた彼女の周囲に、少しずつ不穏な空気が流れ始める。その空気感に同調していくように起こる、メトロノームとピアノの不協和音、そして“良くないメール”。恋人のシャロンからの心配を軽くあしらっていたターだったが、やがて彼女自身も気づかないうちに、周囲、そして自分も軋んでいく。
併せて公開された本ポスタービジュアルでは、陶酔するように指揮をするターの姿が切り取られている。見上げるように映し出されたその姿は、漆黒の背景に浮かび上がる「旋律 栄光 絶望 狂気」の文字を体現するかのように、尊大で孤独な彼女をより際立たせるビジュアルとなっている。