2023.01.27 19:00
肯定感も劣等感も全部あっていい
──来たるライブを想定すると、EP2曲目の「最つよワタシイズム」はライブにおけるキラーチューン間違いなしですね。
絶対楽しいですよね! この曲のイントロを聞いた瞬間に「うわ、これ絶対ライブで楽しい」って思ったので、「過去未来ワカラナイ」っていう歌詞にもある通り、この曲に関しては「今」っていうところで楽しめたらいいなって思っています。
──性急感のあるリズムがすごいと思ったんですが、これは生バンドでレコーディングした楽曲ですよね。
ですね。生の音ですごくゴージャスにしていただいて。1stライブも生バンドでやらせていただけるので、めちゃくちゃ楽しみですね! 楽器隊の皆様は、指千切れるんじゃないかなって思うんですけど……。
──非常に頭が痛いフレーズの応酬です(笑)。
ですよね。でもすごく楽しみにしているんです! このメロディーたちが生で生まれるのを聞いただけで、自分が興奮しちゃいそうです! たくさん聞いてきたこのメロディーが生で生まれる瞬間ってエモいなあって。
──高橋李依さんのことが大好きな、高校生で軽音部やってる子とかは絶対コピーしたいだろうなって思います。
してほしいですね! 「共感されなくてもいいじゃない」も「弾いてみた」って方がちょこちょこいらっしゃって。どんどんやってほしいです。
──「最つよワタシイズム」はノリノリな楽曲なのにもかかわらず、「真剣に悩んで病んじゃって 線路見つめてた そんな自分も抱きしめたい」っていう、歌詞が攻めてるなって感じました。
いい毒気ですよね。そのバランス感が好きで。毎日こういう人だったらこの歌詞にはならない、波がある瞬間のバランス感を汲んでいただけて。ほぼこちらから直しは入れていないくらいに、最初から私のお手紙に沿って、毒気と可愛さがあって「これはわかってる!」みたいな(笑)。
──毒気をお手紙に盛り込んだりも最初からされていたんですか?
しましたね。他の楽曲と矛盾することをガンガンやっていこうと思っていて、この楽曲だと「反省したふりくらいはできなくっちゃね」とか言っているのに、この後「反省会」しているんですよ。そういう、日によって違うアップダウンの、調子がいい瞬間を描きたいですって言ったら、ダウンをアップの中に混ぜる絶妙さというか。「ダウンの時の私かわいいね」くらいの余裕さを引き出してくれた楽曲になっていると思います。
──「0のひと匙」からの「アオハルインクルージョン」の2曲に強いつながりを感じました。「0のひと匙」は学生時代の、自分よりすごいかもっていう友人を経て自分を見つめ直すお話なんですけど、「アオハルインクルージョン」はOLになってからの孤独感というか。
「0のひと匙」の感情って、人に話しづらい感情だと思うんですよ。「あの子がめちゃくちゃ褒められてるとモヤモヤする」みたいなことじゃないですか(笑)。そういった妬み・嫉みみたいなものって、本来は抱いちゃいけないふうに感じられるんですけど、でも抱かなかったら今の自分じゃなかったみたいなこともあると思っていて。「アオハルインクルージョン」で歌っているのが、肯定感も劣等感も全部あってよくないですかっていう。良いとされるポジティブって言われる生き方も、苦しい生き方も、毎日があって私ですっていうそんなふうに総括しました。
──「アオハルインクルージョン」がラストを飾っていますが、これで行こうっていうのはあったんですか?
そうですね! M6で歌うなら、EPで表したかったことを総括しようと思って、結びつけて形にしてもらいました。
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