2023.01.16 12:00
おはようございます。こんにちは。こんばんは。
2023年最初のコラムです。タイトルが意味深ですが……なんの数字か分かりますか? ヒントを出すとしたら【196/365】です。
【365】いう数字をみたら、だいたいわかりますかね……2022年は【365日】のうち【196回】とある事をしました。
先日、コラムのテーマを何にしようか迷っているときに、Bezzy編集長の小島くんとプチ新年会で会い「2022年に観たライブ総括がいいんじゃないですか?」という話になりました。
というわけで、タイトルの「196」の意味、わかりましたね? 僕が昨年1年間で観たライブの本数です。
フェスやイベント対バンなど、1日に複数のアーティストのステージを観ても1本とカウントしています。(フェスやイベントで観たアーティストのステージ数を全てカウントしたら800は行くと思います、、、)それだけ沢山のステージを観て来ました。サーキットイベントやフェスだと、次のステージへの移動などで、2〜3曲だけしか観られなかったアーティストもいくつかあります。でも根本的に「途中参戦」「途中で中抜け」というのが嫌いで、自慢じゃないですが、ほとんど頭から最後まで観てます。客電が落ちて暗くなり、幕が明けるワクワク感やアーティストが登場する瞬間は見届けたいですし、アーティストがステージを降りるまで見届けたいという気持ちが強いのです。アーティストによっては登場前に映像を使った演出があったり、ステージを降りた後に映画のエンドロールのような演出があったり、客電がついて現実の世界に戻るまでがライブだと僕は思います。なので、やっぱり最初から最後までライブは見逃せないのです。
これだけライブを観ていると「1番オススメのアーティスト誰ですか?」ということをよく訊かれますが、どのアーティストもオススメなので、なかなか「この人」と言えません。そして僕は順位をつけるのが苦手です。「最近観てライブが良かったアーティスト」は答えられるかもしれませんが「ベスト5」とか選ぶとなると、4位と5位の違いとか、正直何の差があるのかわからないし、順番は決められません。それにランキングをつけた日の夜に観たライブがすごく良ければ、そのアーティストがその瞬間に1位になることもあります。なので、今回は「1番オススメのアーティスト」ではなく、「2022年に観たライブの回数の多かったアーティスト」を紹介させてもらます。
【2022年ライブを観た本数】
14本 四星球
10本 Hakubi
10本 リュックと添い寝ごはん
9本 Chilli Beans.
9本 板歯目
8本 キュウソネコカミ
8本 なきごと
8本 バックドロップシンデレラ
8本 メメタァ
7本 東京スカパラダイスオーケストラ
7本 黒子首
6本 Atomic Skipper
6本 SUPER BEAVER
6本 04 Limited Sazabys
6本 myeahns
5本 KALMA
5本 Cody・Lee(李)
5本 Conton Candy
5本 go!go!vanillas
5本 Saucy Dog
5本 THE BOYS&GIRLS
5本 sumika
5本 3markets[]
5本 南無阿部陀仏
5本 バイリンジボーイ
5本 フジファブリック
5本 プッシュプルポット
5本 THEラブ人間
5本 忘れらんねえよ
1番多く観たのは四星球で14本でした。四星球をご存知の方はわかると思いますが、彼らはCDやサブスクで音源を100回聴くより、ライブを1回観た方が魅力が圧倒的に伝わるアーティストです。笑いとエンターテイメントを詰め込んだライブで、毎回思い切り笑えるのに、必ずと言っていいほど感動する瞬間があって、気がついたらほぼ毎回泣いています。しかもあれだけ手の込んだライブを毎回しているのに、同じネタは絶対しないから何度も観たくなるし、毎回見逃せないのです。そもそもどのアーティストも同じライブは2度観られないし、コロナみたいなことが起きて、いつライブがストップするかわからなくなったので「ライブは観られるうちに観ておかないと!」という気持ちがここ2年間でより強くなりました。
2番目に多かったのは10本観た「Hakubi」と「リュックと添い寝ごはん」。どちらも若手のバンドですが、Hakubiは毎回MCでグッとくるタイプのパフォーマンスで、音源では伝わりきらない魅力を観たくてライブに足を運んでいます。リュックと添い寝ごはんは、単純に好きなんですよね。本当に良い曲でハッピーな気持ちになれるので、観れる時は出来る限り足を運んでいます。四星球を筆頭に、キュウソネコカミ、忘れらんねえよ、SUPER BEAVERのように何年も前からずっと好きで、毎年沢山ライブを観に行くアーティストもいますが、この数年は特に若手のアーティストのライブをよく観に行くようになりました。売れているアーティストをテレビで紹介するのも大事ですが、次の世代を担うアーティストをいち早く見つけて、いち早くテレビで紹介することが、僕の唯一出来る音楽業界への恩返しなのではないかと勝手に思い、若手のアーティストのライブをなるべく沢山行くようにしています。
こうなると今度は「最近オススメの若手は?」とよく訊かれるのですが……これも難しいです。ランキングにはできませんが、ここ1年で特に好きな若手アーティストを20組紹介させていただきます。Atomic Skipper、汐れいら、Osage、Klang Ruler、Conton Candy、サバシスター、ジュウ、Chilli Beans.、chilldspot、帝国喫茶、Tele、南無阿部陀仏、NEE、バイリンジボーイ、板歯目、PEOPLE1、プッシュプルポット、黒子首、ヤユヨ、yutoriあたりです。好きな若手はたくさん良すぎて、この20組を選ぶのも正直、相当悩みました。。。炙りなタウン、インナージャーニー、Cody・Lee(李) 、カネヨリマサル、KALMA、Jam Fuzz Kid、w.o.d.、TETORA、東京初期衝動、Hakubi、まなつ、myeahns、メメタァ、リュクソ、浪漫革命、WurtS……まだまだ入れたいアーティストはいっぱいいたのですが、この人たちは2022年でなく、もっと前にハマっていたな、と。「2022年」に出会った、もしくはその前から出会っていたけど「2022年」に、特にハマっていたバンドに絞らせてもらいました。
『LOVE MUSIC』のインディーズアーティストを紹介するコーナー「come music」で紹介したアーティストや、イベント「若者のすべて」に出演してもらったアーティストはみんな好きですし、まだ紹介できていないけれど、好きなアーティストも沢山います。先日、下北沢のライブハウス「近松」でたまたま観たバンドも気になっています。この日は「totemぽぉる」というバンド目当てで行ったのですが、トッパーで登場した「YOUTH」というバンドに興味を持ちました。YOUTHは初めて観たのですが、群馬出身の3ピースのバンドで、前日にベーシストが体調不良(?)になり、ギターボーカルとドラムの2人でステージに上がる覚悟でいたら、急遽サポートを自ら名乗り出たというキャラの良さそうなベーシストも参加して3ピースで挑んだこの日のライブ。「本来の3ピースだったら、もっと良いライブなんだけど」と、何度もMCで言っていましたが、この日の3人でしか鳴らせないグルーヴというか、そんな状況で挑んだステージに僕はとてもワクワクしました。単純に曲や演奏も好きでした。
今から20年くらい前に音楽番組『ミュージックステーション』で、t.A.T.u.(タトゥー) という外国のアーティストが生放送中に、出演ドタキャンというハプニングがありました。その時、その穴を埋めたのがTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェル・ガン・エレファント)というロックバンドでした。テレビの音楽番組(特に生放送)は、セッティングの問題などで、ほとんどのアーティストがカラオケでパフォーマンスしていましたが、彼らは生演奏のパフォーマンスで出演していたため、急遽「もう1曲」のオーダーに唯一対応出来ました。彼らはその日演奏する予定のなかった楽曲を生放送で急遽パフォーマンスしました。その時のライブの熱量や、他の出演者、番組スタッフ、視聴者……全ての人たちが彼らのパフォーマンスに釘付けでした。大袈裟でなく、日本の音楽番組の歴史に残る瞬間だったと思います。入念に準備してきたものをお客さんにしっかり見せることもエンターテイメントだと思いますが、予定外の状況に陥ったとき、それに対応することもエンターテイメントであり、それこそライブの醍醐味だと思います。
とは言え、こんなハプニングは毎回起きませんし、こういったライブ感や熱量を普段からどうやったらテレビで伝えられるのか? YouTubeでは観られない、みんなが釘付けになるような映像をテレビで作るしかありません。それを考えるのが僕たちの仕事です。
今年もライブハウスで輝いているアーティストの魅力がテレビで伝えられるよう「一苦労」したいと思います。
今日のコラムのタイトル、もうお分かりですね…
【196】=【ひとくろう】
新年から久々のダジャレ(๑˃̵ᴗ˂̵)
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ちなみに……本当は昨年観たライブは本当は200本を越えていました。このコラムで【一苦労】というオチを言いたいが為に、ちょっとした嘘をつきました。芸人さんが面白い話をするために、話を盛るのもそうだし、番組の編集などでもよくありますが……エンターテイメントって、時には些細な嘘をつきます。でも人に迷惑かけないレベルの嘘で、それによって笑いが生まれたり、感動したり、興奮するのであれば僕は堂々と嘘をつこうと思います。
「ピーーーーーーーーっ!!!」
ライブに向かう電車の中でこのコラムを作成し、勢いよく駅の自動改札を通った瞬間、Suica が残高不足のため自動改札の警告が鳴ってしまいました。。。
スマホの残高の表示を見たら……
「196円」
今日のコラムのタイトル【196】はこのピンチから生まれました。「これをネタにできないかな?」というところからこのコラムを作りました。作品が生まれる瞬間なんて、そんなものです。新しい才能との出会いも意外と身近にあります。みなさん、ライブハウスに足を運んでください!
2023年最初のコラムも「クスリ」となるような上手いオチを提供できたかは微妙ですが、素敵な「音」をお届けする自信はあります。今年も宜しくお願いします。
♪オススメの音
「ロックバンドなら」Atomic Skipper
「センチメンタル・キス」汐れいら
「夜明けの唄」Osage
「Set Me Free」Klang Ruler
「エンジェルスモーク」Conton Candy
「ジャージ」サバシスター
「火日東京」ジュウ
「lemonade」Chilli Beans.
「your trip」chilldspot
「カレンダー」帝国喫茶
「花瓶」Tele
「若者よ、耳を貸せ」南無阿部陀仏
「不革命前夜」NEE
「グッバイガール」バイリンジボーイ
「まず疑ってかかれ」板歯目
「常夜燈」PEOPLE1
「愛していけるように」プッシュプルポット
「あいあい」黒子首
「うるさい!」ヤユヨ
「君と癖」yutori
(※五十音順)