2022.09.22 18:00
2022.09.22 18:00
気の置けない仲で仕事がしたい
──そんなことがありまして、今はサトヤスさんのインタビューの文字起こしをお手伝いさせてもらう関係になりまして。記事に起こせてない部分のお話も勝手に楽しく聴かせていただいています。
ありがとうございます。
──そして今日はインタビュアーとしてお話を聞かせていただきたいんですけど、まず今サトヤスさんがやられていることをお伺いしてもよろしいですか?
今メインの軸としては5つでやらせていただいていて。「不楽足ル」というグループのプロデューサー、『SNACK NGL』というファッションブランドのディレクター、「サトヤスタイリング」という名前でスタイリスト活動、「ショウムライター」という名前で執筆活動、あと最近は喋りで呼んでいただく機会が多くて。BSよしもとでコットンっていう芸人さんと『新宿音響ラボ』って番組をやらせていただいたり、渋谷クロスFMで『フラクラジオ』も始まり、YouTubeの『クダマキシタマキ』だったりの喋りマンとしての5軸でやらせてもらってます。あとはCOEDO BREWERYと一般社団法人LIFE IS ROSEのコラボレーションの『LIFE IS ROSE ALE』というビールの製作にも携わらせてもらってますね。
──話を聞かせてもらえばもらうほど、中々普通の人では歩めない人生を歩んでらっしゃるのだと実感しました。僕とサトヤスさんの一番大きな共通点としてあるのが、バンドという母体を離れて、裏方として活動をしているという点で。まぁお互い隠れ切れてはないと思うんですけど(笑)。
そうだね、隠しきる気もないというか(笑)。
──そんな近い立場の僕として気になることが大きく分けて2つありまして。サトヤスさんって今かなり多岐にわたって活動されてると思うんですけど。
そうだね。
──実際今やられてることって元からやりたかったことだったりするんですか?
それがおもしろいのが、やりたかったことは実はないというか。バンドを勇退する上で完全にノープランだったのですよ。そこで友だちから誘われたものに対してOKを出して今があるんですよね。だから自分から旗を上げてやりたいと言って始めたものはものはないですね。
──あぁ、すごくわかります。それを続けていく中で楽しさを見出していきますよね。
全部友だちが誘ってくれたものだから、やっぱり友だちと仕事をするのは楽しいですよ。友だちであり、家族であり、先輩でもあるバンドの中で 10年間すごく活動させていただいたからこそ、そういう気の置けない仲で仕事がしたいというか。単純に友だちと一緒にいたかったって感じですね。
──今おっしゃってた話にも付随してくるような気もするのですが、サトヤスさんの活動のモチベーションの源泉をお伺いしたくて。僕から見たサトヤスさんはすごくパワーに溢れた人で会う度に力をいただいているんですよ。
ありがとうございます。
──今までと180度違う活動の中で、これだけサトヤスさんを突き動かしているものって何なんですか?
ひとつは好きなものが人よりも多いというところ。もうひとつは俺はこういうやり方でジストニアと戦いたいというのがあるかな。
──あぁ、なるほど。
よく壁を越えろとか、壁を打ち破れって言われるけど、その壁に絵を描いてデザイナーを気取ればいいし、壁をもっと積み上げてピラミッドにしたらいいじゃんって。
──その言葉ってすごくサトヤスさんを体現していると思います。それにこの言葉やサトヤスさんの活動ってすごくたくさんの人に勇気を与えていると思います。バンドに限った話じゃなく、現状に取り憑かれている人ってかなり多いじゃないですか。僕もバンドの活休が決まったときに自分の価値を失くしてしまって。
俺も自分を見失って、[Alexandros]のドラマーじゃない庄村聡泰は世間に存在する理由がないから、じゃあ生きてちゃダメじゃない?ってところまで落ちたことはありましたね。
──そんな中で、自分の好きなもので自分の人生を豊かにしているサトヤスさんの活動はすごく魅力的だし、たくさんの方に勇気を与えていると思います。
勇退の文字通り、詳らかに公開して勇しく退いて、できることできないことをはっきり言ってたら「ドラムやめてもお前これできるだろ」ってたくさんの友達が玉を放ってくれてますね。
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