2022.09.19 16:00
音楽が魔法だと感じる瞬間
インディーズ時代には夢のサウンドトラックのような印象が残る楽曲も多いさとうもか。シャンソンやジャズの影響はあったのだろうか。
鼎談の最後は「音楽」と「魔法」についてトーク。
もか 私は小学生の頃からいろんな音楽を聴いてきたんですけど、日本で活躍していた方のポップスもすごく好きだし、それとは別にCMとかで流れるオシャレな曲が気になって、親に「こういう曲ってどういうやつなの?」って聴いたら「ジャズだよ」って教えてもらって、100曲ジャズが入ったCDを買ってもらって。それからストリングスが入ったようなジャズがすごく好きになりました。あと私のお母さんが平井堅さんのファンクラブに入ってるんですけど、ちょうど今ニュープリンスで流れてる、平井堅さんが美空ひばりさんの過去の音源とコラボしてるのも聴いてました。
マスター お店にもありますよ!最初聴いた時、誰?って思いましたけど(笑)。
難波 今はいらっしゃらない方でもコラボできるとしたら、もかさんは誰がいいですか?
もか ビヴァリー・ケニーさんっていうジャズのシンガーの人がいて、その人の声がめちゃくちゃ好きで。昔の歌手って声が太くて上手い方が多い気がするんですけど、ビヴァリーさんは可愛い感じの声で、今の時代に合いそうだと勝手に思ったりしてて。そんなことができたらすごいですね(笑)。
難波 なるほど。音楽的な魔法で、もし何でも叶うとしたら他にやってみたいことはありますか?
もか バイオリンを弾ける人になってみたい(笑)。
マスター できるんじゃないですか?練習して。きっと職人肌だからハマって練習すればかなっちゃうかも。
難波 ほかに、音楽が魔法だなって思うのはどんな時ですか?私は喫茶店に来るとどんなに気持ちが沈んでいても、お店を出るときは気分がフラットになっていて。自分の事情とか肩書きとか職業とか、お互いそんなに深く知らないところで会話することによって浄化して、「まあいいか」ってなることが喫茶店に来る目的だったりします。
もか 自分の曲のことじゃないんですけど、 誰かが作った曲なのに自分のことを言ってくれてるみたいな曲に会った時とかに、なんで一回も会ったこともないのでこんなに分かってくれるんだろう?みたいなのは本当に魔法というか、すごいなあって思います(笑)。
マダム 私なんかもそうですけどやっぱり、ひばりを聴いててね、それこそ今おっしゃったみたいにね、「私の気持ち歌ってんだ」とかね(笑)、なるものね。だから歌って素晴らしいですよね。
難波 そうですね。岡山から東京に越してきて、書く歌詞や思うことに変化はありましたか?
もか まだちょっと東京には馴染んでない感じはまだあって。なので、なかなかうまく言葉が出てこないときもあるんですけど、少しずつ色んなお店とかにやっと行けるようになってきて、街によって県外?ってくらい違うのが東京の不思議なところで、それが面白いなと。やっと東京が見えてきた感じです。
マスター 環境が変わるとね、また新しいのが生まれるかもしれないですね。
難波 まだ喫茶店にもあまりたくさんは行かれてないと思うんですけど、これをきっかけに色々なお店に行ってくれたら嬉しいです!
マスター 純喫茶はなかなか入りにくい感じの佇まいが多いので、ちょっと躊躇されがちなんです。でもカフェと違って常連の方になってくると、お客さんとお話したりもできて。それこそ出身地の話じゃないですけど、そこからお話盛り上がってとか、色々扉が開いてどんどんつながりができたりしてて面白いなと思いますね。
難波 もかさんにもそういう場所はありますか?
もか まだ見つかってないんで、ここにさせてもらおうかなって。中延に引っ越したくなってきました(笑)。