映画『時給三〇〇円の死神』の裏話から覗く意外な素顔とは
「落ち込みやすい性格だからこそ、未来に目を向けたい」福本莉子が育んできたポジティブ思考
2026.10.14 19:00
2026.10.14 19:00
日記のおかげでマイナスなことを引きずらなくなりました
──佐倉を演じた西畑大吾さんとのお芝居はいかがでしたか。事前に話し合ってシーンをつくっていくところがあったのか、それともお互いに持ってきたものをセッション的にぶつけ合う感じでつくっていったのかで言うと。
どちらかと言うと、後者でした。クランクインが、渋谷(凪咲)さん演じる朝月さんのなくしものを探すシーンだったんです。そのやりとりは結構アドリブが入っていて。動きもそうですし、掛け合いなんかも「天ぷらの“ぷら”って何だと思う?」とか原作で描かれている台詞ではあるけど、台本には書いていなかったものを自由に入れていきました。初日からアドリブで大丈夫かなと不安な部分もありましたが、西畑さんが何を投げかけても返してくださったので、安心感がありました。

──花森は衣装も特徴的でしたね。
普段着ないような服なので、衣装に袖を通すだけでスイッチが入るようなところはありましたね。アイラインが小悪魔っぽい感じだったり、ヘアメイクも他の作品ではあまりしないようなものでしたし。チョーカーに雪の結晶がついているところも、花森雪希という名前がモチーフになっていて、いいなと思いました。
足元もDR. MARTENSのブーツに、くしゅっとした靴下を合わせていて。そこは幼少期の花森さんとリンクしているんですよね。幼い頃から変わらない花森さんのルーツみたいなものが感じられて、気持ちが入りやすかったです。
──演じるときに、衣装に助けられる部分はありますか。
ありますね。アドリブのところも、花森さんの衣装とメイクだからこそ、いろいろアイデアが浮かんでくるところはありました。カラーリングにも監督はこだわられていて、花森さんは白がメインなんですけど、佐倉くんの衣装は黒がベース。そういうモノクロの配色が、死神っぽい世界観を引き出していて、面白いなと思いました。

──では、ここからは福本さん自身のことを聞かせてください。この物語に登場する《死者》は現世に様々な未練を残しています。福本さんは未練を引きずるタイプですか。それともさっぱり忘れられるタイプですか。
さっぱり忘れられます。私、毎日日記を書いているんですね。そこにはその日あったいいことを3つ書くようにしていて。あとで見返したら、ちゃんと毎日それなりにいいことあるんだなと思えて、あまりマイナスなことを引きずらなくなりました。
──先日、『Another Sky』に出演されたときも、「弱音を吐かない」ということをおっしゃっていましたね。
もともとはすごくネガティブな性格だったんです。でも、落ち込みやすい性格だからこそ、過ぎたことを必要以上に気にするのも良くないなって。人間、みんないつかは死が訪れます。時間は限られているので過去の反省にとらわれるより、やりたいこととか未来に目を向けたほうがいいなと気づいて、意識的に性格をちょっとずつ変えていきました。
日記も以前はマイナスなことを書いていた時期がありました。でも、マイナスなことってあとあと振り返ることがないんですよね。時には、どうしても消化できないモヤモヤに対して、なんでこんな気持ちになるんだろうと深掘りして書くこともありますけど、それよりも日々の面白いことや楽しいことを書き留めておいたほうが、あとから読んだときに気分もいいので、自然とポジティブなことを書くようになりました。

──とはいえ、毎日いいことを3つも見つけるのは、なかなか大変そうです。
私はいつも1日の終わりに、今日1日のことを思い浮かべながら書いています。もちろん今日は何にもなかったという日もあるんですけどね。おいしいご飯を食べたとか、お昼まで寝られたとか、天気がいいなとか、それぐらいのレベルのことでもいいので、振り絞って書くようにしています。
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