INIのボーカルメンバーがオリジナル曲リリースで得た学びとは
「2人とも、しがみついてでも届けたい歌がある」尾崎匠海×藤牧京介が“おざまき”活動に賭けた夢
2025.09.07 17:00
2025.09.07 17:00
いつか路上ライブで47都道府県を回りたい
──配信リリース後は、連日お2人で路上ライブをやられましたね。
藤牧 はい、楽しかったですね。
尾崎 京介のアイデアなんです。「直接歌を届けたい」、「より多くの方に届けたい」というテーマにぴったりですよね。もっと多くの場所に行きたかったけれど、すごく学びがありました。
藤牧 環境によって音の聞こえ方も全然違うし、ごまかしがきかないから、完全に声だけで勝負しなくちゃいけない。本当に、勉強になりました。

──ステージもない、完全にフラットなところでもやっていましたよね。
藤牧 だからこそ、どれだけ自分が歌えてないかわかって。改めて自分の歌と向き合うきっかけになりました。もっと頑張らないと……。
尾崎 歌の改善点は見つかりましたね。予告なしのゲリラでやったときは、僕らのことをまったく知らない人たちが歌声を聴いてどんどん近寄ってきてくれて、「歌の力って本当にスゴイな」と改めて感じました。だから今、モチベーションがいつもよりさらに高い。歌いたいモードです。
──路上ライブでは、カバー曲も歌いましたよね。
藤牧 カバーは、僕たちが好きな曲と、皆さんが知っている曲から選んだのですが、知ってる曲だとやはり、多くの方が止まってくれるんですよ。
尾崎 キーボードの方に伴奏してもらったのですが、暑すぎてキーボードが壊れて、即興でアカペラで歌うというハプニングもありました。それで京介が「何歌ってほしい?」とリクエストを募って、INIの「KILLING PART」を歌ったり。その後に「Yummy!!」とリクエストされて、アップテンポの楽曲をアカペラで歌うという挑戦も(笑)。
藤牧 別の場所ではダンスチューンの「10 THINGS」をリクエストされて、「アカペラでどうやって歌うんだよ」となったりね(笑)。
尾崎 予想外のリクエストに、対応力とメンタルが鍛えられました。
──今日の取材も路上ライブのときも、衣装が白と黒に分かれていましたね。
尾崎 今日の衣装は、アーティスト写真のものなんです。白と黒ってわかりやすいし、目に留まると思って。
藤牧 そう。僕らの名前を知らなくても、「白の人」とか「黒の人」で覚えてくれるかなと思って。

──天使と悪魔……ではないですよね(笑)。
藤牧 ま、それでもいいですけれど(笑)。
──9月は2人でフェス(9月20日にイナズマロックフェス)にも出演されます。
尾崎 楽しみです。フェスって熱意をぶつけて盛り上げないといけないんですよ。普段は11人だからパワーという面では申し分ないけれど、今回は2人だから、しっかり盛り上げないと。
藤牧 そうだね、パワフルにいこう!
──路上ライブのでっかい版だと想えば……。
藤牧 いや、それが……、歌だけじゃないんですよ。
尾崎 ……かもしれない(笑)。でも、いろいろなサプライズを用意しているので、ファンの方は普段とは違う僕たちを楽しめると思うし、知らない方も盛り上げられるように頑張りたいと思います。

──今後、2人で目指すところは?
藤牧 路上ライブは、またやりたいな。個人的な希望は、47都道府県を回りたい(笑)。僕らの「歌を直接届けたい」という想いにも、スキルアップのためにもすごく効果的だと思うので。
INIは人数も多いし、曲調もヒップホップだったりする。それに、大きなステージに立たせていただくことも多いけれど、尾崎匠海と藤牧京介では、距離も近いし、音楽をまた違ったニュアンスで届けられる。だから2人でも、もっとライブをしてみたいですね。
尾崎 僕は2人でやっているからこそ、デュエットで誰もが知る曲を作り出したいな。2人でやるからには、ハーモニーや2人の掛け合いをしっかりとやっていきたいし、尾崎匠海と藤牧京介だからできる音楽を届けたいですね。
──今回の活動って、路上で歌ってきた尾崎さんと、SNSで歌を届けてきた藤牧さん、それぞれのルーツがすごく素敵に融合できていますね。
藤牧 そうですね。INIになる前からお互い歌が好きで発信していた部分は大きくて。
尾崎 2人とも「しがみついてでも歌を届けたい」という気持ちがあるからこそ、路上ライブが刺さるんですよね……。そういう思いは、皆さんにも伝わっているんじゃないかな。

──ちなみに今、音楽以外での「癒し」はありますか?
藤牧 料理ですね。最近ちょっとヘルシーを意識して、野菜を摂るようにしいます。あとエビにハマっていて、エビチリを作ったりしています。
尾崎 エビチリって家で作るもの?
藤牧 いやいや、そんなに難しくない。エビの処理が面倒なくらい。
尾崎 でも京介の料理、食べたことないからなぁ。
藤牧 メンバーにふるまったことないんです(笑)。
尾崎 僕は、サウナですね。路上ライブをやっていたとき、むくみを取りたかったので朝5時にスーパー銭湯に行きました。
藤牧 起きるの早すぎるよ。
尾崎 そこは24時間営業なんだけれど、朝はお掃除タイムがあって、お風呂が開くのが6時なんです。一番最初に入って、お風呂もサウナも占領したくて。それで、最初に入ってサウナでテレビを見ていたら、もう一人入ってきたんです。あの人も多分、一番狙いだったね。僕がいて、残念そうだったので(笑)。
藤牧 最近「サウナ好き」って言うと流行りに乗ってると思われるけれど、僕は長野時代から行っていたからね。
尾崎 いつも、何セット入る?
藤牧 減りましたね。2セットくらいで終わりにしてる。
尾崎 その方がいいよ。暑い、寒いを4セットとかやるのは身体によくないよ。
藤牧 いやいや、それがサウナだから(笑)。2回だともの足りないと思うよ。
尾崎 それくらいが健康にはいいのよ。持論だけれど。
藤牧 わかるよ。僕は最近、湯船にも浸かりたくて2回にしてる。熱めの湯と、炭酸のぬるめの湯に15分くらい入る。だから、そのための時間を考えて、2回にしています。
尾崎 京介、極めてるね。風呂っていいですよね~。
藤牧 長野で働いていた時は、毎週行ってたもん。露天風呂必須です。サウナの後に外気浴したいし。

©LAPONE ENTERTAINMENT
※「認可路上ライブartspot」を利⽤しての撮影
──さてさて、9月は2人でのフェス出演もありますが、INIとしてはバンテリンドーム公演があります。
尾崎 ドームって、アーティストにとっては夢ですからね。僕らは京セラドームの経験もあるし、今年は3度目のアリーナツアー「2025 INI 3RD ARENA LIVE TOUR [XQUARE]」をやらせてもらったし、11人全員がもう1段ギアを上げて、パワーアップした姿を見せられるように準備しています。
──グループでも個人でも、1つずつ夢を叶えていっている実感があるのでは?
尾崎 グループではすごく感じますね。個人ではどうだろう?
藤牧 個人としては、これからですね。ソロステージという夢は年始に叶ったけれど、でもまだスタートだと思っています。これからも個人としての夢がもっと出てくるだろうし。
──まだまだ夢の途中ですね。
藤牧 はい。まだまだこれからです。
