俳優、M!LKとして大活躍する27歳のブレない人生観とは
「大事なのは、どの道を選ぶかより選んだ道でどう生きるか」佐野勇斗のセルフマネジメント術
2025.07.11 18:00
2025.07.11 18:00
前回の僕の予想が完全に当たりました(笑)
──人生設計の話に戻りますが、佐野さんってこれが自分にとっての幸せの基準だというものを明確に持っている人ですか。
幸せとはちょっと違いますけど、理想は明確に持っているタイプだと思います。この年までにこの目標を達成して……みたいなことをすごく考えていて。でも20代前半の頃は、自分の思い描いていたルートと全然違うところに行ってしまって、そのときは確かに僕もいろいろ考えました。
でも結局大事なのって、どの道を選ぶかより、選んだ道でどう生きるかなんですよね。自分が目指していた道ではなかったけど、だったらこの道を正解にすればいいじゃんって発想を切り替えられるようになってからは、心が楽になりました。

──ドラマの中の光子と雅子じゃないですけど、結婚を選んだ人は結婚していない世界線の自分を、シングルを選んだ人は家庭を持った世界線の自分をつい考えちゃうんですよね。
それも結局結婚したかどうかが大事じゃなくて、仮に結婚しなかったとしたら、その道を自分が楽しんで正解にするだけ。本当、物は捉えようというか。幸せかどうかって、自分の考え方次第なんだと思います。
──ちなみに、気になる人の興味を引きたくて、つい相手を逆撫でするようなことを言っちゃう那須田くんのコミュニケーション方法って理解できるところはありましたか。
不可能ですね。
──バッサリいきましたね(笑)。
いや、マジで理解不可能です。逆にすごいなと思います。だって、普通好かれたいじゃないですか。それを、あんなふうに嫌われにいけるのは、マジでチャレンジャーだなと。
だって、面倒くさくないですか。1回なんだコイツって思われたら、そこから逆転するのって、めちゃくちゃ難しいですよ。あれは自分には無理だなと(笑)。
まあ、彼の場合、やり方がわからないんだと思いますけどね。優しい言葉をかけようと思ったのに、なぜかその場になると罵倒してしまう。でも本人は、山口さんが興味を持ってくれたってうれしがってる。そういうところは可愛いなコイツと思いました。

──佐野さんには前回、2024年3月にBezzyに登場していただきました。そのとき、「26歳から27歳の2年間は自分の人生における大きな分岐点になる」とおっしゃっていましたが、27歳4ヵ月の今、ご自身のこの言葉をどう振り返りますか。
僕の予想が完全に当たりましたね(笑)。朝ドラに出させてもらったり、M!LKの曲(『イイじゃん』)」がバズったり、間違いなく分岐点になることがたくさんありました。
ずっとM!LK=佐野勇斗がいるグループというふうに言われていたのが嫌だったんです。でも今は、僕の名前よりM!LKの名前のほうが知られるようになってきた。目標にしていたことが叶ったのがうれしかったですし、なぜかそうなるのはきっと27歳の頃だろうなと漠然と思っていたんです。こういう予想が結構当たるんですよね。なので、やっぱりなと思いました。
──目標を実現する秘訣はなんでしょうか。
口に出すことです。
──即答ですね。
言うと、やらなきゃと思うようになる。そしたら、自然と行動も変わるんです。僕は毎日日記を書いていますが、どの日も必ず最初に書くのは「M!LKでドームツアー」なんです。で、そのあとに今日あったことを書いて。その内容を読んで、「この生活、ドームツアーできる人の生活?」って毎日反省しながら寝ています。
──いつお話を聞いても、佐野さんは本当にストイックだなと思います。
ただ去年はちょっと自分を追い込みすぎたところがあって。だから今年は少し力を抜いています。他のメンバーも頑張ってくれていて、任せられることも増えたし、いい意味で全部自分がやらなきゃと思わなくなったところは、ここ最近の変化かもしれないです。
──自分に対するハードルが高いと、どうしても人に同じだけのハードルを求めてしまいがちです。
そうなんですよ。それこそもっと若い頃は他のメンバーに対して「俺はこれだけ忙しく頑張ってるのに……」と思うことも正直あったし、はっきりそう伝えたこともありました。それで他のみんなが嫌な気持ちになるのはわかっています。でも、僕はグループは一心同体だと思っているからこそ正直な気持ちをぶつけたかった。
それに比べたら今は肩の力を抜いてメンバーと過ごせているし、メンバー一人ひとりが頑張ってくれているから、自分が前に出る必要もない。今はすごく理想形だなと思います。

──じゃあ、27歳の残り数ヵ月をどう過ごしたいですか。
ここからはもう休みます。遊んで暮らします(笑)。
──余裕ですね(笑)。
あはは。真面目な話をすると、ここからもいろいろお仕事がつまっているので、ちゃんとそれをやり切ることと、ありがたいことにこうして注目していただいているからこそ自分の言動に気をつけなきゃなと思っています。
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