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INTERVIEW

草彅剛主演『新幹線大爆破』も話題の天性の俳優が素顔を語る

“等身大”を楽しむ芸歴17年の18歳、豊嶋花の演技力をつかさどる「共感性」とは

2025.05.16 18:00

2025.05.16 18:00

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一度もお芝居が嫌になったことがないんです

──豊嶋さんは1歳のときから芸能活動をされていました。子どもの頃は「習いごと感覚だった」とおっしゃっているのを別のインタビューで読みましたが、仕事として自覚を持ちはじめたのは、いつくらいのタイミングでしょうか。

高校生になって、今の事務所に入ってからですね。契約の話とか、子役時代は聞いたことがなかったので、自分も交えて細かい法律に関するお話をされているときに、これはもう習いごとじゃないんだって自覚を持ちました。

──お芝居に対する意識についてはどうですか。

やらされている感がなくなったのは、そのちょっと前。『トットちゃん!』で黒柳徹子さんの幼少期を演じさせてもらったときだと思います。

──それは、『トットちゃん!』で何があったからでしょう。

オーディションだったんですけど、「絶対にこの役をやりたい!」と思ったんですよね。トットちゃんってちょっと特殊な女の子で、演じるのは冒険だった。だからこそ、挑戦してみたいと本能的に惹かれたんだと思います。

それで、オーディションの前にいっぱい自分なりに研究して。トットちゃんだったら、ここでこうするはずというのをいろいろ考えて臨んだんです。それがすごく楽しかった。やらされてるんじゃなく、やりたいんだってはっきり感じた瞬間でした。

──とはいえ、当時はまだ中学生。俳優以外にも将来の選択肢がたくさんあったと思います。大学に行って就職する道も考えていましたか。

全然考えていました。小学1年生ぐらいの自己紹介で「私の名前はお花の花なので、大きくなったらお花屋さんになりたいです」と言ってたのを今でも覚えていて。女優じゃないんかいっていう(笑)。あと、いちばんの夢として長い間考えていたのは教師でした。今でも女優を辞めて何がしたいと言われたら、なんでもできるなら教師になりたいかも。

──それだけ教師に憧れるのは、こんな教師になりたいという先生が豊嶋さんにいるからですか。

いますね。二人いて、中学1年のときの担任の先生と、高校1年のときの担任の先生が大好きでした。

中1のときの先生は歳を重ねた先生だったんですけど、本当のおじいちゃんみたいに慕っていて。先生もすごく可愛がってくださって。手芸をされる方だったんですけど、進級でクラス替えのときに「内緒ね」と言って、先生の手縫いのぬいぐるみをもらいました。

──いいですね。

今でもそのぬいぐるみは実家に大切にしまっています。たまに実家に帰ったときに駅で会うんですよ。「わ〜! 先生!」ってすごいテンションが上がっちゃうんですけど(笑)。先生も私の出ている作品を観てくださっているみたいで、ありがたいです。

高1のときの先生は30代の男性の先生で。冷静で、人生経験豊富で、確かロンドン大学を出ていて、頭のいい先生だったんですけど、なんだか親戚っぽい感じがして大好きでした。担任を持っていただいているときに先生がご結婚されて。みんなでお祝いのパーティーをしたのも、いい思い出です。

──そんな教職への憧れを持ちつつ、最終的にお芝居の道を選ばれたのはなぜですか。

10何年、お仕事を続けてきて、私、一度もお芝居が嫌になったことがないんです。たとえば学校行事とかぶったり、すごく疲れているときはお仕事に行きたくないなと思ったこともありますが、お芝居をやりたくないと思ったことは一度もなかった。これだけやってきて一度も嫌にならなかったということは、それだけ好きだし向いているのかなと。だったら、このまま続けようと思いました。

──お芝居をしていて楽しいと感じる瞬間はいつですか。

演じているときはずっと楽しいですし、出来上がった作品を観て「良かったよ」「お芝居すごかったね」と言ってもらえるのもすごくうれしい! あと、最近は年下の方と一緒になることもあって。「憧れています」「お芝居を教えてほしいです」と言ってもらえるのもモチベーションになっています。そう言ってもらえるたびに、いやいや畏れ多いですという気持ちになるんですけど、でもそんなふうに言ってくれる存在ができたことに対して、今まで続けてきて良かったなという喜びは感じますね。

──実際、まだ10代とは思えない演技力です。あの表現力をどこで身につけたのか、秘密を知りたいです。

どこで身につけたんだろう……。最近、同業の子とお芝居について話していて気づいたんですけど、自他の境界線ってあるじゃないですか。私、あれがすごく薄いんだなと思って。共感性が高すぎるんです。ちょっと悲しい話を聞いただけで涙が止まらなくなったり、逆に相手がうれしいと自分も同じテンションで喜べたり。人に共感しやすいから、相手がやりやすいお芝居ができるのかな、と考えたりもしました。

──じゃあ映画とか観たらすぐ泣いちゃう人ですか。

すぐ泣いちゃいます(笑)。泣かせるためにつくった映画だってわかってるのに泣いちゃう。特にこの仕事をしていると、つくっている裏側も見えるじゃないですか。だから、どれだけすごいことをやっているかもわかるし、こういうふうに見てほしいという狙いもわかるのに、つい乗せられちゃう。ゆるゆるなんです、境界線が(笑)。

──今までいろんな先輩俳優の方々と一緒にお仕事をされてきました。特に影響を受けた方はいますか。

『大豆田とわ子と三人の元夫』でご一緒した松たか子さんです。演じる役によってだと思いますが、その時の松さんって、すごく自然体だったんです。前室からもうすでに煌びやかなオーラを出されている女優さんもいる中、松さんはオーラを消して、普通の人としてそこにいる。だから、松さんが演じるとわ子はあんなに魅力的なんだろうなと思いました。

──わかります。松さんのとわ子には、地に足のついた人という魅力がありました。

煌びやかな路線を目指している方はまた別だと思うんですけど、私のやりたい路線ではあのオーラを消す表現は絶対に必要だなって。松さんの女優として本気で燃えている姿をすぐそばで見させてもらいながら、こんな女優さんになりたいなと思いました。

──俳優の多くは市井の人を演じるわけですから、普通の人を魅力的に演じられるというのはすごく大事なことだと思います。

そう思います。

──だから高校生活も、普通の高校生として満喫されていたんですね。

それもありましたね。まあ、ただ楽しみたかっただけですけど(笑)。

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作品情報

Netflix映画『新幹線大爆破』

Netflix映画『新幹線大爆破』

2025年4月23日(水)よりNetflixにて世界独占配信

配信はこちら

キャスト&スタッフ

出演:草彅剛 細田佳央太 のん 要潤 尾野真千子 豊嶋花 黒田大輔 松尾諭 大後寿々花・尾上松也 六平直政 ピエール瀧 坂東彌十郎/斎藤工
監督:樋口真嗣
原作:東映映画「新幹線大爆破」(監督:佐藤純彌、脚本:小野竜之助/佐藤純彌、1975年作品)
エグゼクティブ・プロデューサー:佐藤善宏(Netflix)
プロデューサー:石塚紘太
ライン・プロデューサー:森賢正
准監督:尾上克郎
脚本:中川和博 大庭功睦
音楽:岩崎太整
撮影:一坪悠介 鈴木啓造
照明:浜田研一
録音:田中博信
美術:佐久嶋依里 加藤たく郎
スタイリスト:伊賀大介
編集:梅脇かおり 佐藤敦紀
アクション・コーディネイター:田渕景也
VFXスーパーバイザー:佐藤敦紀
ポストプロダクションスーパーバイザー:上田倫人
Compositing Supervisor:白石哲也
特別協力:東日本旅客鉄道株式会社 株式会社ジェイアール東日本企画
制作プロダクション:エピスコープ株式会社
製作:Netflix

2007年3月27日生まれ、東京都出身。2012年に映画『外事警察 その男に騙されるな』でデビュー。
主な出演作はドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』、『教祖のムスメ』、『ばらかもん』、『君が死ぬまであと100日』、
映画『真夏の方程式』、『都会のトム&ソーヤ』、『ちひろさん』など。ドラマ『なんで私が神説教』(日本テレビ系)に出演中。
Netflix映画 『新幹線大爆破』が配信中。ドラマ『あおぞらビール』(NHK)が6月16日よりスタート。

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