2025.03.17 20:00
「Billlie World Tour 'Our FLOWERLD (Belllie've You)' ASIA & OCEANIA」2025年2月28日YOKOHAMA Bay Hall公演より
2025.03.17 20:00
Belllie’veとBilllieは一緒に支え合う関係
再びステージに戻ったメンバーは直前までVCRで踊っていた「기억사탕(remembrance candy)」をパフォーマンス。この曲は久しぶりに完全体Billlieとしてカムバックした思い出深い楽曲。IUが作詞した歌詞はこれまでの彼女たちのストーリーともリンクしていて、より一層意味のあるものになった。会場のBelllie’veもレトロなピアノのメロディが印象的なイントロが流れただけで歓声が上がったほど。
奇妙な浮遊感が心地良い「trampoline」はメンバーの声が重なるハーモニーやムン・スアのラップなど聴きどころも多く、メンバー全員でステージの前方に歩み寄りそっと上を向くラストは、まるで映画の1シーンのようだった。「lionheart (the real me)」ではムン・スアが腕を振り下ろす動きと同調して会場のペンライトも揺れ、プリミティブなリズムを刻む。ムン・スアのシャウトからの怒涛のラップに、わざわざセンターに移動して披露したスヒョンのハイトーンなど、Billlieらしさをぎゅっと凝縮したステージに。そして最後につきがささやくように歌う「wake up」はメンバーの絶好のからかいポイントになっているようで、曲が終わって余韻もさめやらないうちにメンバーが口々に「wake up」と真似し、拗ねるつきを会場のBelllie’veが「かわいいからだよ」となだめていた。

バレエ曲「くるみ割り人形」のイントロに合わせてションがバレエを踊って始まる「everybody’s got a $ECRET – Japanese ver. -」ではBilllieだけのストーリーが込められたステージで会場の集中力を一気に高めたかと思えば、続く「flipp!ng a coin」は弾けるリズムに合わせたダンスとシャウトで盛り上げる。特にムン・スアがハラムをあごクイするシーンでは会場から黄色い歓声が沸き起こり、女子人気の高さを伺わせた。
MCではこの会場だけの応援方法を作ろうということで、Billlieが「Billlieちゃん(『ちゃん』は韓国語で『最高』の意味でもある)」と言うと会場のBelllie’veが「最高じゃん」と答えるというコールが誕生。ちなみに前日の大阪ではスヒョンが「たこやき」「うまいや〜ん」のコールを考えたのに誰もしてくれなかったそうで、このコールもリベンジすることに。スヒョンこだわりのイントネーションも見事に再現したBelllie’veに、メンバー全員うれしそう。
いよいよライブも終盤へ。全員手を繋ぎ輪になって始まった「EUNOIA」に続いて、強いビートが印象的な「DOMINO ~ butterfly effect – Japanese ver. -」で会場のボルテージはマックスに。今まで以上に会場のコールが大きくなり、疾走感のあるメロディもあいまって、クライマックスにふさわしい盛り上がりを見せた。ラストで6人が背中を向けるなか、センターのはるなだけが前を見据えるポーズで迎えたエンディングは、Billlieならではのかっこよさを体現してみせた記憶に残る1シーンとなった。

アンコールではメンバー全員、黒いツアーTシャツに着替えて再登場。「BYOB (bring your own best friend)」と「GingaMingaYo (the strange world)」(いずれも日本語バージョン)で大きな盛り上がりを見せると、ファンが「Billlieアジアツアーお疲れさま 私たちはいつもBilllieの味方のmy best」と書かれたスローガンを掲げていることに気づき、メンバーも感動した様子。そしてこのワールドツアー最後の挨拶へ。シユンはこのツアーで感動と幸せと信じられないという感情を味わったと告白。「これからもいい音楽といいパフォーマンス、いい姿をお見せすることを約束したいです」とすべて流暢な日本語で語った後、大阪でも披露したという「みなさん、すきやき〜♡」(好きやでのイントネーションで)で会場をメロメロにした。ションは「日本のBilllieのみなさんに会えてとっても幸せでした。いつも応援してくださって、愛してくださって本当にありがとうございます。これからもいい思い出をたくさん作りましょう」とたどたどしいながらもすべて日本語で挨拶すると、会場からは韓国語で「ションちゃん、がんばった!」と歓声があがり、ステージではつきが「よくできました」とにっこり。
つきは日本でのイベントでファンと会う中で「Billlieのおかげでがんばれた」「諦めずに夢を叶えることができた」と報告をもらったそうで、「休んでもいいから、また自分が思う道に戻ってもらえたら。そしてそのお手伝いをBilllieができたら幸せです」と語り、涙ぐんだ。ムン・スアは「しばらく会えなかったみなさんと久しぶりにお会いできてうれしかったです」と喜びを表現しつつ、体調のせいで思うようなパフォーマンスができずにもどかしかったと胸中を明かし、涙を流して悔しがった。それでも「3月にはソウルでコンサートをするので、その時にはいいコンディションでみなさんにいいステージをお見せしますので、これからも応援してくださいね」と最後は日本語で締めくくった。
ハラムは涙を流すムン・スアをなだめるように「Belllie’veとBilllieはこれからずっと一緒だから、スアたんも大丈夫」と会場に向かって微笑みかけ、「これからもずっと会いたいです。めっちゃ好き!」と短いながらも力強くコメント。スヒョンはステージで涙を流してしまったことについて「もっとファンのみなさんにいい姿を見せるべきだったのでは」と思ったと明かし、そんな姿も愛してくれるBelllie’veへの感謝を伝え、「このツアーでパワーをたくさんもらって、この1年がんばります」と最後には明るく締めくくった。はるなは「いろんな国で私たちのパフォーマンスを見せられるのもいつも応援してくださるファンのおかげ」と振り返りつつ、「今日はステージしながらみんなが笑顔になる姿を見て私もパワーをもらったし、これからもがんばろうと思いました」と弾ける笑顔を見せた。

この日の最後の曲となった「B@ck 2 where we Belong」では、会場の前から後ろまでしっかり目をやり、Belllie’ve1人1人と目を合わせ、いつまでも手を振り続ける姿が印象的だった。昨年10月にBilllieは完全体としてカムバック。そして今年、全世界30都市を巡ったワールドツアーを経て、3月29日にはソウルで『’Billlie World Tour ‘Our FLOWERLD (Belllie’ve You)’ in SEOUL』の開催が決定している。初のワールドツアーで復活の狼煙を上げたBilllieの、これからの活動にもぜひ注目したい。
セットリスト
Billlie World Tour ‘Our FLOWERLD (Belllie’ve You)’ ASIA & OCEANIA
2025年2月28日 YOKOHAMA Bay Hall
1. RING ma Bell (what a wonderful world) (Japanese Ver.)
2. DANG! (hocus pocus) (Japanese Ver.)
3. a sign ~ anonymous
4. enchanted night ~白夜
5. the eleventh day
6. nevertheless
7. shame
8. ユニット ① Vocal
9. ユニット ② Performance
10. 기억사탕
11. trampoline
12. lionheart (the real me)
13. everybody’s got a SECRET (Japanese Ver.)
14. flipping a coin
15. EUNOIA
16. DOMINO – butterfly effect
アンコール
17. BYOB (bring your own best friend) (Japanese Ver.)
18. GingaMingaYo (the strange world) (Japanese Ver.)
19. B@ck 2 where we Belong