2024.04.04 08:00
©︎2024 ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会
2024.04.04 08:00
6月7日(金)に全国公開される映画『違国日記』の本ビジュアルと本予告映像が解禁された。
本作は人見知りな小説家の高代槙生(こうだいまきお)とその姪・田汲朝(たくみあさ)の対照的なふたりの同居譚。ヤマシタトモコによる原作漫画は累計販売数が180万部を突破、惜しまれながら23年6月に最終回を迎えている。
主役の高代槙生を演じるのは、昨年公開した『正欲』でこれまでのイメージを軽やかに覆した新垣結衣。新垣とW主演で田汲朝がオーディションで選ばれた新人・早瀬憩が演じる。
さらに槙生の友人・醍醐奈々役は夏帆、槙生の元恋人・笠町信吾役は瀬戸康史、朝の親友・楢󠄀えみり役は小宮山莉渚が扮する。メガホンをとるのは『PARKS パークス』(17)、『ジオラマボーイ・パノラマガール』(20)の瀬田なつき。普遍的なキャラクターたちの交流をみずみずしく切り取る演出力に定評のある瀬田が、槙生と朝のかけがえのない関係、ふたりを取り巻く個性的な人々を魅力的に描き出す。
完成した本ビジュアルの舞台は、両親を亡くした朝が住むことになる叔母・槙生の部屋。小説家である槙生らしく部屋には所狭しと本が並び、パソコンにも多くのメモが貼られている。そんな家に住むことになった15歳の朝と不器用な槙生のぎこちない雰囲気が醸し出されたビジュアルには、「わかり合えなくても、寄り添えることを知った──」という印象的なコピーも添えられている。
併せて解禁された本予告は、槙生と朝が戸惑いながらも心を寄せ合っていく姿が映し出している。大嫌いだった姉を亡くし、その娘である朝を引き取ることになり戸惑い、迷う槙生を親友の醍醐と元彼の笠町が支えていく。朝の「なんで嫌いなの、お母さんのこと」という率直な質問に対し、「あなたの感情も私の感情も自分だけのものだから。分かち合うことはできない。あなたと私は別の人間だから」と真摯に答える槙生の言葉が《人は分かり合えなくても寄り添うことができる》という力強いメッセージを感じさせる。
なお、本予告で流れるのは『未来のミライ』(18)『バケモノの子』(15)などの細田守作品や、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』などの劇伴も担当し、CM音楽や執筆など幅広く活動する高木正勝の劇伴。また、シンガーソングライターの十明が本作のインスパイアソング「夜明けのあなたへ」を担当する。
TikTokでの投稿が新海誠監督とRADWIMPSの野田洋次郎氏に見出され、『すずめの戸締まり』(22)の主題歌「すずめ feat. 十明」で一躍注目アーティストとなった十明。今回のインスパイアソングは、原作ファンだという十明のデモ音源が製作陣の耳に留まったことで実現したといい、デモ音源を聞いた本作の音楽プロデューサーも「儚げな中に凛とした強さを感じさせる十明のインスパイソング。広い音色で観る人や聴く人を、また主人公たちを抱きしめる様に寄り添い、言葉を紡ぎ、人生の背中を押してくれる様な優しい名曲を生み出してくれました。」とコメント。どこか懐かしくもあたたかい歌が、槙生と朝の物語を優しく包み込んでいる。
十明 コメント
映画『違国日記』のインスパイアソングを作らせていただけたこと、とても嬉しく思っています。元々原作の漫画も大好きで、何度も何度も読み返しました。そしてこの作品の中の強く柔く美しい人々が映像として動き出した時、心揺さぶられました。「夜明けのあなたへ」という楽曲は、彼女たちに向けて手紙を書くような気持ちを歌っています。
そして、私自身の素直な気持ちを歪めることなく描くことが出来たように思います。