2024.02.06 17:30
2024.02.06 17:30
楽しみながら、精一杯伝えていきたい
会見で高城は「家出は『逃げる』という印象があると思うが、決して逃げることが悪いことではなく、逃げた先で誰と出会って、どんなことを感じて、どんなものを持って帰れるか。皆さんがこの作品を見てどんなことを思うのかを楽しみながら、私たちも精一杯伝えていきたい」と語ったが、「逃げる」はこの作品の重要なキーワードの1つ。その代表的な象徴は箒という“夫から逃げてきた”という存在だが、実は徐々にこの「家出」「逃げる」というキーワードは箒だけの事情ではないことがわかってくる。アハハの存在、劇場の秘密……観劇した後にはきっと、『最高の家出』というタイトルの意味が観る前とは違って感じられることだろう。
今作を三浦は、宮城県の実家で書き上げたのだという。出会いと、思い出と、喪失と、その先にあるもの。この世界観だから、演劇だからこそ描けたものが今作にはあり、それは今、シビアな現実を生きる私たちの心を少し救ってくれるような気がするのだ。「三浦作品×アイドル」という掛け算が生み出した、珠玉のプロデュース作品。ぜひ多くの人に観てもらいたい。