共演に倉科カナ、橋本良亮、蓮佛美沙子、斉藤由貴
桐谷健太主演、真梨幸子原作のダークミステリー『坂の上の赤い屋根』WOWOWで連続ドラマ化
2023.12.26 08:00
2023.12.26 08:00
桐谷健太が主演を務める『連続ドラマW 坂の上の赤い屋根』が2024年3月3日(日)午後10時よりWOWOWで放送・配信が決定した。
原作は真梨幸子による小説『坂の上の赤い屋根』。尾野真千子主演で話題を呼んだ『フジコ』(原作『殺人鬼フジコの衝動』)、WOWOWで映像化した同じ名前の女性が悪の渦に巻き込まれる『連続ドラマW 5人のジュンコ』に続いて、本作は3作品目の映像化となる。
物語は新人作家・小椋沙奈が18年前の“女子高生両親殺害事件”をモチーフにした小説企画を出版社の編集者・橋本涼に持ち込んだことから始まる。橋本と沙奈は小説の連載を実現すべく関係者たちに取材をしていくが、やがて嫉妬、劣等感、孤独、過去といった“黒い感情”に引きずり込まれ、その先には誰も知らない事件の真実が待ち受けていた。
ドラマ、映画、CMに加え歌手としてマルチに活躍し続ける桐谷健太が演じるのは、主人公の轟書房編集者・橋本涼。2023年より『インフォーマ』(カンテレ・CX系)、『院内警察』(CX系)と主演ドラマが続くが、今回は見る者を闇に引きずり込むようなダーク作品でさらなる新境地に挑む。新人作家・小椋沙奈役にドラマや映画だけではなく近年舞台での怪演でも注目を集める倉科カナ、「女子高生両親殺害事件」の主犯格とされる死刑囚・大渕秀行役に主演の舞台作品が毎年続くA.B.C-Zの橋本良亮、大渕と獄中結婚した法廷画家・礼子役には故・大林宣彦監督に「20年に一人の逸材」と言わしめた蓮佛美沙子。大渕に破滅させられたパトロンでもあった元編集者・市川聖子役は斉藤由貴と、実力派俳優陣が顔をそろえた。
そして物語の軸となる「女子高生両親殺害事件」や登場人物たちが抱える“闇”が垣間見える特報映像も公開。なお徳間文庫より発売中の原作本とドラマでは主人公が異なる設定で、ドラマ版オリジナルの展開も加えられている。事件の現場ともなり、タイトルにもある「赤い屋根の家」が何を意味するのか?18年前の事件のもう一人の犯人でもある女子高生役など、追加キャストも今後発表される。
キャストからのコメント
桐谷健太 コメント
初めに企画書を読ませて頂いた瞬間からこれは面白い作品になりそうだなと思い、即決しました。そしてこの橋本という人物は他人から見ると得体の知れない、何を考えているか分からない男ですが、そこにはやはりタネがありました。そのタネを辿りながら、橋本という木を育てました。
このミステリーは、登場人物の業や欲望、彼らの宿命の渦が、覆い被さり、ぶつかり合い、消え、更に大きくなる。もしかしたらそこには、あなたの心の奥深くの何かと重なり合うかもしれません。
ぜひ楽しんで観て頂けたら幸いです。
倉科カナ コメント
脚本を読んだとき、最後まで結末の気になるストーリーに魅了されました。
私が演じる小椋沙奈という役の誰かに認められたいが故の焦燥感や抑圧、そこから生まれる爆発、自分の力を誇示したい気持ちは多少なりともわかるので、その部分を増幅させて役に挑みました。
本当に大変な役だったのでエネルギーを使いましたが、主演の桐谷さんの人柄に何度も救われ演じ切ることができたと思います。
ぜひたくさんの方にこの作品を楽しんでいただけたら嬉しいです。
橋本良亮 コメント
死刑囚という役柄は初挑戦で12、3キロ減量して、外見と内面の役作りをしました。小説では大渕はものすごく「爽やかイケメン」と強調されていたので、ドラマを撮影するにあたってハードルが高かったです。一作品で高校生から30代後半まで年齢の振り幅が広い役を演じ、さらに大渕という人物には色々な面があり、撮影もすごく楽しんでやることが出来ました。
30歳を迎えての節目の作品でもあり、これまでにない「橋本良亮」をご期待いただけたらと思います。是非、大渕秀行に惚れてみませんか?
蓮佛美沙子 コメント
孤独、抑圧、侮蔑。彼女の周りに浮遊するワードはどれもハードなものなのに、誰もがどこかで共鳴してしまうような、不思議な“何か”を内包した役でした。
卑屈な感情に支配されて相手の台詞が聞こえなくなったり、役を通して出会った初めての感覚はとても苦しく、同時に役者としてとても幸せな時間でした。
謎が解き明かされていく面白さはもちろん、登場人物のいろんな“欲”が、歪な形で画面いっぱいに漂っていると思います。楽しんでいただけますように。
斉藤由貴 コメント
この作品は、登場人物が皆、様々な過去を十字架のように背負い、生身の人間の裏の部分、憎しみ、裏切り、強欲などを抱えながら生きている、残酷だけれどある意味とても血の通った物語であると感じました。私が演じた市川聖子という人も、編集者としての栄誉、名誉、お金、そして美しい若い男、それらにしがみつきながらも運命に振り払われてゆく女の悲しさや醜さが描かれていて、演じていてとても魅力的な人物でした。
栄華を極めていた時代、落ちぶれた現在、若い女盛りの時代、老いて諦めてしまった現在。
演技者として、何か、託されたと思えて、とても嬉しい経験でした。
原作・真梨幸子 コメント
・ドラマ化が決定した際の気持ちや期待
お話をいただいたのは原作の単行本が発売してすぐのことだと記憶しています。もちろん、快諾です。
なにしろ「5人のジュンコ」のWOWOWさんですから、間違いはない。しかも、監督さんは「殺人鬼フジコの衝動」の村上正典さん!素晴らしい組み合わせです。期待しかありません。一視聴者として、完成がひたすら待ち遠しいです。
・視聴者へのメッセージ
物語の舞台は、坂の街です。
坂は、「土」に「反」(土にかえる)と書き、「死」を意味するという一説があります。坂の向こう側には黄泉の国が広がっていると、昔の人は考えたかもしれません。坂は、高台と低地を隔てる「境」も意味するそうです。つまり結界です。「死と結界。ドラマチックじゃないか。いつか必ず、小説にしてみよう」と坂の街を散歩しながら作り上げた物語です。
坂道をのぼるときの、あの息が切れる感覚を思い出しながらご覧いただけたら幸いです。