2023.04.08 20:00
YONAWO YAON 2023年3月18日 日比谷野外大音楽堂/Photo by Toyohiro Matsushima
2023.04.08 20:00
技と緩さが両立するyonawoの真骨頂
ここで本日最初のゲスト、どんぐりずの登場である。早々と立ち位置につくチョモ(MC)とは対照的に森(MC)はワインを片手に携え”飲む人〜?”であるし、ちゃっかり田中はそれに率先して便乗していた(笑)。和やかなムードをそのままに、3月15日に配信された新曲「Rhodes feat. どんぐりず」がプレイされる。軽快な4つ打ちのビートが場内をじんわりと温めていくかのようだった。
その後の「ijo」では表と裏がひっくり返り続ける変則的なハットの刻みを心地良く聴かせる野元のドラミング、「yugi」では荒谷の絶品級なウィスパー、「Falling」はやっぱり斉藤の出音が素晴らしく、「しあわせ」ではたっぷりと間を取りつつ中盤ではウォーキングベースで楽曲をスイングさせてくれる田中と、それぞれの技が冴え渡る楽曲が続けられる。個人的には先日亡くなったボビー・ゴールドウェルやバート・バカラックを想起させる様な楽曲群でもあったため、日比谷の空からそちらへ届きます様になんてことも思いつつのブロックであった。
MCは終始変なテンションであった荒谷。まともに会話が出来ていないと自嘲気味であったが、”皆さんのお陰です。ほんと、ラブですね!”としてSkaaiの登場。プレイされる曲は勿論「Love feat. Skaai」だ。
中低域が特に豊かなSkaaiは荒谷のデュエット相手としてぴったりで、”俺のお嫁においでよ”の一節で荒谷が思わず照れ笑いする瞬間を筆者は見逃さなかった(笑)。終盤ではそんな2人が本当に楽しそうにフェイク合戦を響かせ、曲は終了。続いて荒谷による今宵のメンバー紹介へ。各パートと名前をコールする時の声は歌っている時よりも大きかったという事も書き添えておきたい(笑)。
本編ラストは追加ゲストとして鈴木真海子を呼び込み「tokyo feat. 鈴木真海子,Skaai」。ここでもイントロが始められた途端鈴木が”ちょっと待って!”と演奏を止め、当曲のみ動画撮影OKであることを言い忘れたとして仕切り直すなどの展開も見られた。本編ラストが1番緩いライブだなんて、何だか実にyonawoらしくて、サイコーではないか。
アンコールに応え登場するメンバーはステージ上で温かいお茶を啜りながらMCやグッズ紹介を繰り広げつつ、出身福岡の国道線がモチーフとなった「202」や深くて丸いベースとエレピが印象的な「蒲公英」をしっとりと届け、ダブルアンコールではこの日のために作って来たという未発表曲「stay」を4人のみの編成で初披露。そしてラストは満を持しての「矜羯羅がる」であった。
バンドは曲終了後に改めてオーディエンスへ向けて感謝の念を述べると、今宵の演者を再び呼び込み、記念撮影。ラストのラストは野元による
“ジョニー、どこに行くの?”
“おべんジョニー!”
“コンドルが?”
“よろコンドル!”
という、ライブを台無しにし兼ねない(笑)掛け声にてシャッターが切られ、大団円を迎えたのであった。
セットリスト
YONAWO YAON
2023年3月18日(土) 日比谷野外大音楽堂
1. After Party
2. 26時
3. good job
4. rendez-vous
5. 天神
6. tonight
7. Lonely
8. 苺
9. beautiful Day to Die
10. Rhodes feat. どんぐりず
11. ijo
12. yugi
13. Falling
14. しあわせ
15. ごきげんよう さようなら
16. Love feat. Skaai
17. tokyo fear. 鈴木真美子, Skaai
18. 202
19. 蒲公英
20. stay
21. 矜羯羅がる