2023.02.03 18:55
見ましたか…?
ですよね…!
いかがでしたか…?
ですよね!!
寒々しい空模様を割って降り注ぐ光のように、「FUJI ROCK FESTIVAL ’23」第一弾ラインナップの報せが届いた。
これは朗報であると同時に特報とも言えるかもしれない。3日間のヘッドライナー、そのほか充実が過ぎるアクトの数々……その数総計31組。ありがたいの一言に尽きる。
まずはいきなりのFOO FIGHTERSである。昨年のあまりに大きな訃報を経て、12月31日にバンドの存続が公式に発表されたばかりである彼ら。まさかこんなにも早く日本でライブが観れるとは。しかもフジロックのヘッドライナーとして。バンドの継続と同時に、それまでとは形を変えたバンドになることも表明されており、その形がいかなるものになるかも気になるところではあるし、そんなトピックとは別に、90年代より(正確には80年代後半から)ロック不毛と叫ばれて久しい(個人的にそう思ったことは一度もないが)今の今まで、実直にロックをロールさせ続けてきた御大のご帰還である。これはもう、出来る限りの笑顔(絶対泣いてしまう)でもって迎えるべきであろう。
続くはLIZZO。発表が直前に迫っている(日本時間で2月6日の午前9時から)第65回グラミー主要3部門含む6部門ノミネート中(ちなみに第62回グラミー賞ですでに受賞済)という稀代のポップスターの初来日公演が今回実現する。よくもまあこのタイミングで呼べたなフジロック。こちらも拍手と快哉をもって迎えるべきだ。そしてTHE STROKES。昨年のJACK WHITEからの流れを考えると出来過ぎなアクトではないか。フジロックは17年ぶりの出演になるとのことで(2020年に出演予定だったがコロナ禍により中止)、2000年代初頭に彼らを起点として巻き起こったロックンロール・リバイバルから昨今ますます活きの良いインディーロック界隈の情勢なども加味すると、こちらもFOO FIGHTERS同様、ロックをロールさせ続けてくれたバンドと言えるだろう。ボーカルのジュリアンがイケメン・イケボであるのは絶対として、それよりも個人的にはルックス・プレイ双方においてロック界で最も美しいツインギターの陣形であると思ってやまないニック・ヴァレンシとアルバート・ハモンドJrのパフォーマンスを推したい。
ヘッドライナーが激アツなので少々長くなってしまったが、ほかにも注目株がずらり並んでいる。英国で今最も聴かれていると言っても過言ではないLEWIS CAPALDIが今年観られるのも、これまた“よく呼べたなフジロック”だし、先日の来日ツアーが全公演完売したことも記憶に新しく、またそのパフォーマンスがあまりに凄過ぎて、楽し過ぎたことが永遠に記憶に残るであろう、ルイス違いのLOUIS COLEが早くも再来日。加えて超人ドラマー並びにビートメーカー繋がりとも取れるNxWorries (Anderson .Paak&Knxwledge) も。そしてライブを観たことない人は絶対に観た方が良いWEEZER。珠玉の名曲の数々も然りであるが、昨年はヴィヴァルディの「四季」に着想した4部作を発表するなど絶えず挑戦と進化を続ける彼ら、実は生粋のライブアクトであると個人的には思っている。本当にカッケェんだから……見た目に反して(笑)。
さらに、なんと22年ぶりのフジロック再臨となるオルタナ・クイーンのALANIS MORISSETTE。テイラーホーキンスはFOO FIGHTERS参加前はアラニスのバックバンドだったんだよなあ……と思いを馳せてしまう。
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