2022.08.22 13:00
本間昭光 × マルシィ(左からshuji、吉田右京、フジイタクミ)
2022.08.22 13:00
数々のヒットソングを生み出し、日本を代表する音楽プロデューサーでアレンジャーの本間昭光がホストとなり、若手アーティストとの音楽談義を繰り広げる対談企画「本間昭光のMUSIC HOSPITAL」。2回目となる今回のゲストは、6月1日に1st アルバム『Memory』でメジャーデビューを果たした福岡発の3人組ロックバンド・マルシィ。同作には、本間がサウンドプロデュースを手がけた「ワスレナグサ」も収録されている。
今回の対談では当時の制作秘話はもちろん、バンドの現在地、これからの展望を吉田右京(Vo &Gt)、フジイタクミ(Ba)、shuji(Gt)の3人と本間でじっくり語り合ってもらった。
トークのはじまりは、本間も現地に足を運び、マルシィのステージも観たという「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022」(通称、ロッキン)の話題から──。
本間昭光(以下、本間) まずはロッキンお疲れ様でした。このステージはひとつの目標だったわけじゃないですか。実際ステージからの風景はどうでした?
shuji あの人数の前で演奏したことがなかったですし、野外だったので空も見えて開放的で、今まで観たことのない風景に感動して泣きそうになりました。
吉田右京(以下、右京) ずっと出たいと思ってたフェスのひとつだったので、俯瞰して「わ、出れてるんだ」っていう瞬間があって、そこで僕もちょっと泣きそうになりました。それと同時に、よりたくさんの人に観てもらいたいと思いました。だから「もっと頑張らなくちゃな」と。
フジイタクミ(以下、タクミ) 「バンドやってるな」って思いました。 映像で観ていたので、「まさか自分が出演できるとは」っていう感じでしたね。ただ、そのあとLOTUS STAGEとかGRASS STAGEのライブを観て、頑張ってこっちのステージに立ちたいなと思いました。
本間 久しぶりに(マルシィを)観て、3人がすごく堂々としてステージ映えしていて、「もうPARK STAGEは小さいんじゃないかな」っていう印象を受けたんですよ。全体としてすごく良かったです。それぞれの音の存在感がしっかりしていて、3人の「マルシィサウンド」が確実に出来上がってきてると感じました。
マルシィ一同 ありがとうございます。
本間 そんななかで、ここ1〜2年って音楽のトレンドの変化がすごく大きいじゃん。特にリズムに関して。ある意味ダンスミュージック寄りというか。そういうのはどう受け止めてる?
右京 僕自身洋楽のサウンド感が好きで、マルシィとしても打ち込み、生楽器問わずにそういう気持ちいいサウンド感は目指していきたいなっていうのはメンバーでも話したりしています。
本間 ベースは特に、タクミなりに思うことはあるんじゃない?シンセベース弾こうとか思ったりする?
タクミ シンセベースは持っていて、ただ、自分たちが作っていく楽曲のなかでそれはまだ登場していないので、これからかなって感じです。
本間 今楽曲に沿ったサウンドっていうのが多いしね。ライブでもそれが違和感なく流れる感じがする。やっぱり高域のアルペジオがひとつのスタイルでいいね。
shuji ハイフレットの方に結構行きがちですね。色んなアーティストの影響を受けて、好んで使ってます。
本間 声のちょっと上くらいの音域だよね。だからそれがすごく綺麗にはまってる。なんかコーラス感があるというか。で、今割とギター不遇の時代で。
shuji そうなんですよ!
本間 どう?その時代を生きてるギタリストとしては。
shuji 2〜3年前から「ギターってどういう位置なんだろう」とは考えていました。最近その話題がトレンド入りしたりして、「いよいよ来たな」っていう感じはあったんですけど、僕的にはギターをもっと盛り上げていきたい思いは持っています。ギターソロも結構掻き鳴らしたいですし、「やってやろう」という気持ちで演奏しています。
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