庄村聡泰(ex-[Alexandros])が前夜祭から徹底レポート
オーディエンスとして、前夜祭から4日間楽しみ尽くした「はじめてのフジロック」
2022.08.15 17:05
HALSEY
2022.08.15 17:05
DAY3──7月31日
筆者「#ショウムライター」としての初のインタビュー仕事はKroiでありライブレポ仕事もKroiであり「#サトヤスタイリング」としての仕事の経験もあり、つう事は観なきゃならんぞ、いざWHITE STAGE。初出演の喜びをアドリブで情感たっぷりに歌い上げるラストの“Shincha”が胸を打つ。ギラギラ照り付ける日差しの中に観たキュートなJAPANESE BREAKFASTは森の妖精さながらであったし、妖精の次に筆者が謁見したのは神であった。その名は鈴木雅之。まさか、夏の苗場にラッツ&スター(シャネルズ)が降臨するとは。余りの出来事に言葉を失い“ハリケーン”で涙腺が崩壊。続く“め組のひと”も“夢で逢えたら”も、ラストの“ガラス越しに消えた夏”までずっと爆泣き。以降ずっと“雅之に夢で逢えたら”と願いながら眠りに就くのが日課となった訳であるが、未だに逢えていない。雅之に夢で逢う為のコツがあったら、是非とも教えて欲しい。
気を取り直してALTIN GÜNで踊り、BLACK COUNTRY, NEW ROADで青春を感じ、PUMPEEの“夜を使いはたして”でセンチメンタルな気分になる。陽が落ちかけたGREEN STAGEで聴く当曲の何と雄弁な事よ。BIMやZeebraや実弟でもある5lackなど豪華ゲストが入れ替わり立ち替わりする中でBUDDHA BRANDの“人間発電所”の一節を挟み込んでみたりと、新旧ごちゃ混ぜのジャパニーズヒップホップ一大絵巻とも言えるステージであった。
前日のJACK WHITEとは正に真反対の手法でもってエレキギターの真髄を味わわせてくれたのはTOM MISCH。前者が“剛”なら後者は“柔”か。ピックで指でと五指全てを巧みに操り、およそギターから出ているとは思えない美しい音色の応酬であった。バンドメンバーそれぞれのプレイも素晴らしく(特にギタリスト)、ややもするとBGMとして聴かれがちなイメージを華麗に覆す“ライブ”を観せてくれた。
その直後のRED MARQUEEに今度は“轟”のギターアンサンブルを聴かせるMOGWAIが登場するというのも何かの縁を感じざるを得ないが、いよいよ3日目のヘッドライナー、HALSEYが姿を表す。昨今の情勢を色々と想起させる映像が投影される中、横に広く取られたステージセットを自在に扱い、右へ左へと動き回りながら激しいアジテーションを繰り広げる。その艶かしい歌声をもって攻め立てられたオーディエンスは固唾を呑んでステージを見守る他にないと言う様な緊張感溢れるステージングであったが、当人としては念願のヘッドライナー出演だった模様であり、後日のインスタグラムでは「my dream came true finally I can’t believe it!!!!! ありがとうございました 」との一文が。うむ、ギャップに萌えてしまう。
そんなこんなで、最後のオチが個人的に“ギャップ萌え”であった私的FUJI ROCK FESTIVAL ’22。もうとにかくひっっったすらに楽しかったに尽きる上結果こうして仕事にもなっ(てしまっ)たので、こりゃ来年もスケジュールは死守の方向だと思っている次第だ。
ありがとうフジロック。また来年!