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ドラマ『塀の中の美容室』に込めた作品づくりへの想いとは ちょっとした意識の変換で、日常は全く違って見える。奈緒の“無駄が愛おしくなる”思考術
2025.08.29 18:00
役者というのは、きっと最後は人間性だ。技術の巧拙はもちろんあるが、それは核心ではない。真摯に、誠実に生きている役者の芝居はすっと胸に沁み込むし、人間の厚みがそのまま役の厚みとなる。そんなことを奈緒の話を聞きながら思った。 今や多くの主演作を抱えるトップ女優の一人でありながら、常に周りへの気遣いを欠かさず、柔和で謙虚。朝露またたく草木のように瑞々しい感性で世界を見つめ、学び続けている。彼女の演じる役に信頼を抱き、共感を覚えるのは、奈緒自身の生き方に知らず知らずのうちに魅力を感じているからかもしれない。 連続ドラマW-30『塀の中の美容室』で演じたのは、ある事件によって懲役を受けた女性・小松原葉留<a href="https://bezzy.jp/2025/08/72776/">…
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生き方を見つめ直すきっかけをくれた映画『雪風』を語る 奥平大兼が受け継いだ救いのバトン 21歳俳優として思う、戦後80年を生きる“僕らの役割”とは
2025.08.19 18:00
終戦から80年。あの悲劇を決して忘れないために、映画界でも戦争に関する作品が多く発表されている。映画『雪風 YUKIKAZE』もその一つだ。何度戦場に駆り出されようと、決して沈むことなく最後には多くの仲間の命を助け必ず日本に還ってきた実在の駆逐艦「雪風」を舞台に、「雪風」から見た戦争の風景とそこで生きた人々のドラマが描かれている。 「雪風」の艦長・寺澤一利役に竹野内豊、先任伍長・早瀬幸平役に玉木宏、そして奥平大兼が若き水雷員・井上壮太を演じている。 Z世代の奥平に80年前の戦争はどう映ったのか。21歳の、正直で、まっすぐな言葉が、溢れ出す。 今の僕の生活では味わえない絆があった ──本作は、奥<a href="https://bezzy.jp/2025/08/72158/">…
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恐竜は怖くない?ちょっぴり偏愛気味で無邪気な素顔に迫る どんな考え方も、知れば人生の糧になる。吉川愛の強い冒険心と謙虚な自尊心
2025.08.14 18:00
自由奔放に生きているので、と彼女は笑う。その言葉通り、吉川愛はインタビュー中も大きな瞳をキラキラ輝かせながら、楽しそうによく笑う。明るくて、晴れやかで、まるで屈託がない。 実写吹替を務めた映画『ジュラシック・ワールド/復活の大地』では、海上で遭難した末、恐竜のいる島へと流れ着いたデルガド一家の長女・テレサを演じた。 テレサ同様、本人も物怖じしない性格。しかも大の爬虫類好きだという。知れば知るほどもっと知りたくなる吉川愛の素顔を少しだけ覗かせてもらった。【記事最後にプレゼント情報あり】 推し爬虫類はアカメカブトトカゲです ──まずは映画の感想から聞かせてください。 もともと『ジュラシック』シリー<a href="https://bezzy.jp/2025/08/71926/">…
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劇映画初出演で感じた思い、これまでの苦労を愛せる理由とは 「今は俳優として必要とされたい」IMP.基俊介が切り開く“自分だけのものじゃない”人生
2025.07.14 19:00
「いろいろと苦労してきましたけど、こういう人生を歩んできて良かったなと思っています」 基俊介は、清々しく、きっぱりと言い切った。そう自分の道のりを肯定できるまでに、どれだけの挫折と逆境をくぐり抜けてきたのだろう。憧れの人の背中を追いかけ、10代で芸能界入り。紆余曲折を経て、IMP.としてデビューを掴んだのは、26歳のときだった。 そして今、映画『愛されなくても別に』で俳優としても新たな一歩を踏み出した。「認められない時期が本当に長かった」と語る基俊介の雌伏の時を支えたものは、はたして何だったのだろうか。 「こんな面白い人生あざっす!」でしかない ──経済的虐待、性的虐待、精神的虐待。形は違えど<a href="https://bezzy.jp/2025/07/70586/">…
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映画『ぶぶ漬けどうどす』が描く京都文化に3人は何を思う? 「全部さらして言う本心に価値がある」大友律×若葉竜也×冨永昌敬監督の同調社会での振る舞い方
2025.06.17 18:00
フォトグラファーの前でポーズを決める大友律に、若葉竜也が自前のカメラを向ける。そんなイタズラめいた遊びの中に、二人の信頼関係が覗き見える。 10年以上の付き合いだという大友と若葉がスクリーンで名を連ねた。それが冨永昌敬監督の最新作『ぶぶ漬けどうどす』だ。2017年の『南瓜とマヨネーズ』で初めて三人揃って映画をつくり、翌年『素敵なダイナマイトスキャンダル』でも再び顔を合わせた。3度目となる本作は、京都人の本音と建前を題材としたブラックコメディ。空気を読めなければうっかり取り違えてしまうハイコンテクストなコミュニケーション文化は、今や京都に限らず日本中で求められている。 迂闊に本心も言えない現代社<a href="https://bezzy.jp/2025/06/68638/">…
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映画『見える子ちゃん』の主演秘話、実感する内面の変化とは 何もできなくても、私にはお芝居がある。原菜乃華が「俳優を続けてきたこと」で叶えた夢
2025.06.11 18:00
『どうする家康』『ミステリと言う勿れ』、そして【推しの子】。近年話題となった作品で、彼女……原菜乃華の確かな演技力と存在感に目を奪われた人は多いのでは? 6歳から子役として活動をスタートし、現在21歳。アニメ『すずめの戸締まり』の主人公役で一躍注目を浴びた彼女だが、その長いキャリアが今、いろいろな作品で“花開いている”ように感じる事が多い。6月に公開された主演映画『見える子ちゃん』は、同名のホラーコメディ漫画を映画化したもの。この作品でもまた、これまでにない彼女の魅力が全開となっている。映画について、「演じる」ということについて、近年の自身の環境の変化について、プライベートについて……彼女が<a href="https://bezzy.jp/2025/06/68298/">…
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映画『永遠の待ち人』に出演した2人の素顔と共通点とは? 「毎日違う日がいい」北村優衣&高崎かなみが人生で一番優先したいこと
2025.06.06 17:30
映画『永遠の待ち人』が6月6日に公開された。ドストエフスキー『白夜』の本質をとらえつつ現代社会に落としこんだ本作。妻に去られ、生きる気力を失くしたサラリーマンが、盲目的に愛に生きる女性に出会い、生きることの意味を改めて考える物語だ。 戻らない恋人を待ち続ける美沙子を演じたのは、映画『ビリーバーズ』やドラマ『つづ井さん』など、作品によってまったく違う顔を見せる技巧派の北村優衣。そして冷たい夫のもとを去った麻美を、“無敵のグラドル”の異名をとり、近年では映画『うみべの女の子』やドラマ『社畜人ヤブー』など映像作品にも進出する高崎かなみが演じた。 互いによく笑い、思いやりにあふれる良い“気”を持ってい<a href="https://bezzy.jp/2025/06/68151/">…
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個性をエンパワーする3rdシングル全曲解説、2年目の抱負も IS:SUEが1年で磨いたアイデンティティ さらなる強さを纏い「より価値のある存在」に
2025.05.29 12:00
昨年6月19日にシングル『1st IS:SUE』でデビューしたガールズグループIS:SUE(イッシュ)が5月21日、3rdシングル『EXTREME DIAMOND』をリリースした。 デビュー前の「KCON JAPAN 2024」の初パフォーマンスから堂々たるステージングと実力で我が道を突き進んできた彼女たち。最近では時代を超えて愛される名曲をカバーする「TIE’m IS:SUE」というプロジェクトを始動し、SNSで注目度の高さを伺わせている。 ますます勢いを加速させながら、間もなく迎えるデビュー1周年。初登場となるインタビューでは、3rdシングルについてはもちろん、この1年を振り返っ<a href="https://bezzy.jp/2025/05/66936/">…
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映画『パリピ孔明』現場で感じたことは?独自の創作観に迫る 「得意不得意はわからないけど、演じるのはすごく楽しい」詩羽がフラットに向き合う自分らしさ
2025.04.30 18:00
現在連載中の原作マンガも大人気、2023年制作のTVドラマもSNSでトレンド1位を記録するなど、話題を振り撒き続ける『パリピ孔明』が映画化。『パリピ孔明 THE MOVIE』では、現代に転生した天才軍師・諸葛孔明(向井理)とアマチュアシンガー月見英子(上白石萌歌)が、日本を代表する3大音楽レーベルが頂点を競う史上最大の音楽バトルフェスに参戦し、ライバルたちと激しい戦いを繰り広げていく。映画のライブシーンでは数々のアーティストが登場して大迫力のパフォーマンスを展開。『パリピ孔明』ならではの笑えるシーンもてんこ盛りだが、同時に音楽の豊かさも存分に味わえる、最高のフェス映画になっている。&<a href="https://bezzy.jp/2025/04/65866/">…
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全力で走り抜けた映画『パリピ孔明』公開を迎えた胸中とは 観たもの、演じたもの、歌ったもの全てが原動力。上白石萌歌が表現者であり続けられる理由
2025.04.28 18:00
「歌も芝居も、自分のなかでは両輪という感覚があります」と上白石萌歌は語る。俳優としての繊細な表現力と、adieuというシンガーとして紡ぐ内省的な音楽世界。ふたつの顔を持つ彼女は、テレビドラマに続き映画『パリピ孔明 THE MOVIE』で月見英子=EIKOという役を通して何を掴んだのだろうか。 「エンタメで落ち込んで、エンタメに救われる」という言葉には、表現の世界に全身全霊を捧げる覚悟と、誰かの心に生き続けられる作品を創出したいという切実な願いが込められていた。 EIKOとして歌うことで開かれる道がある ——萌歌さんは、キャリアの初期から俳優業とシンガーとしての活動を両立されていますが、ご自身の<a href="https://bezzy.jp/2025/04/65856/">…
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“未来のギタースタイル”を感じさせたサウンドの魅力を紐解く 8年ぶりに来日するUK最先端バンドMUSE、王道英国ロックの血筋を感じさせるその先駆性とは?
2025.09.21 11:00
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