4名が語る瀬々敬久組の現場とは?ソロカットとコメント到着
西島秀俊×広瀬すず共演『存在のすべてを』新キャストに佐藤浩市、高橋一生、木村文乃、鈴木杏
2026.11.02 06:00
Ⓒ2027「存在のすべてを」製作委員会 Ⓒ塩田武士/朝日新聞出版
2026.11.02 06:00
西島秀俊が主演を務め、2027年2月5日(金)より全国公開される映画『存在のすべてを』の新キャスト4人が解禁された。
原作は、映画化もされたベストセラー『罪の声』の著者・塩田武士が新たな境地を切り拓いた同名ミステリー小説。新聞記者としての経験を生かしたリアリティや緻密に張り巡らされた謎が高く評価され、同小説は第9回渡辺淳一文学賞を受賞。さらに「本の雑誌」が選ぶ2023年度ベスト10で第1位、2024年本屋大賞で第3位に選出され、今年11月1日(日)には読者が選ぶ文庫本「本の日」大賞を受賞している。
その実写映画化で監督を務めるのは、映画『64-ロクヨン-』『ラーゲリより愛を込めて』など、数々の傑作を世に送り出してきた瀬々敬久。キャストには『ドライブ・マイ・カー』で第45回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した西島秀俊と、『三度目の殺人』で第41回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞した広瀬すずを迎える。また、これまでに志尊淳、仲村トオル、斎藤工、青柳翔、光石研、永島敏行、奥田瑛二らの出演も発表されている。
物語の始まりは、1991年秋に神奈川で起きた前代未聞の「二児同時誘拐事件」。同じ夜に姿を消した2人の少年のうち、1人は保護されたものの、もう1人の少年・内藤亮は行方不明のまま3年の月日が流れる。ある朝突然祖父母の元へ帰ってきた亮だったが、「空白の3年間」について固く口を閉ざし、事件は未解決のまま時効を迎えてしまう。そして事件から30年後、新聞記者・門田次郎(西島秀俊)は旧知の元刑事の死をきっかけに再取材を開始。やがて写実画家となった亮(志尊淳)や、彼を想い続ける同級生・土屋里穂(広瀬すず)らの過去が交錯し、隠された“色鮮やかな記憶”が浮かび上がっていく。
今回発表された新キャスト4人のうち、佐藤浩市は謎多き天才写実画家・如月脩を支援する銀座の老舗画廊「六花」の店主・岸朔之介を演じ、『64-ロクヨン-』『春に散る』に続いて瀬々監督とタッグを組む。また、高橋一生は朔之介に才能を見出されながら消息不明となった写実画家・野本貴彦役で出演。役作りでは本作の絵画提供と監修を担当する画家・大畑稔浩から指導を受けて撮影に臨んだ。
さらに、NHK連続テレビ小説『梅ちゃん先生』や映画『ザ・ファブル』シリーズ、『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』など話題作に多数出演する木村文乃が演じるのは、野本貴彦(高橋一生)の婚約者・木原優美。そして、『リターナー』で日本アカデミー賞新人俳優賞、舞台では第28回読売演劇大賞優秀女優賞・大賞を受賞した鈴木杏は被害児童・亮の実母・内藤瞳を演じる。
併せて解禁されたのは、4人が演じるキャラクターのソロカット。画廊で深みのある重厚な佇まいを見せる朔之介(佐藤浩市)、アトリエで穏やかながらもどこか切ない表情を浮かべる貴彦(高橋一生)、木漏れ日の中で優しく微笑みかける優美(木村文乃)、壁に背をもたれながら物憂げな眼差しを向ける瞳(鈴木杏)の姿が収められており、それぞれのキャラクターが抱くドラマや葛藤を感じさせるビジュアルとなっている。
コメント一覧
佐藤浩市(岸朔之介役)
瀬々監督とは何度もタッグを組んできた仲ですが、昭和の映画作りの良さと今の時代との折り合いをつけるのが非常にうまい方です。今回演じる岸朔之介という人物の「立ち位置」について、監督とお互いの経験値からくる「暗黙知」で認識をすり合わせながら撮影に臨みました。本作でキーとなる写実画について、僕自身これまであまり深い馴染みがありませんでした。絵画の面白さはまた違ったところにあると思っていたんです。それが現場を経験して、逆に「写実の世界の奥深さ」のようなものを改めて認識させられたと感じています。
この映画は、自分の置かれた状況だけでなく、物事を多角的に見つめる目線を与えてくれる作品です。
自分自身の立場や子供との距離感など、様々なことを思い浮かべながらじっくり鑑賞していただけたらと思います。
ぜひ劇場でご覧ください。

高橋一生(野本貴彦役)
瀬々組には初めての参加でしたが、誠実に作品に向き合う方ばかりで、僕自身もこれからの自分の在り方を見つめ直すような、とても良い経験ができたと感じています。今回、役へのアプローチの軸になったのは「絵」でした。絵画の指導をしていただいた大畑稔浩さんから「写実とは何か」を教わった時、僕が目指しているお芝居の感覚にすごく近いものを感じて、それがとても衝撃的で写実画にのめり込んでいきました。
現代で失いかけてしまっているかもしれない「人間の根源」というテーマとともに、都合や合理性だけではない、人間の愚かさや美しさが内包されている作品になっていると思います。多くの方に共感していただける素敵な登場人物たちの「人間らしさ」に触れて、皆さんに楽しんでいただけることを願っています。

木村文乃(木原優美役)
初めての瀬々組は、お芝居にじっくり向き合える「これぞ映画の現場」という非常に贅沢な環境でした。
時間に追われるのではなく、「今撮れるベストを尽くそう」という現場の熱量に、この世界に入りたての頃に抱いた「映画人の方々に交じって映画を作っている」という原点のような嬉しい感覚が蘇り、本当に素敵な時間を過ごさせていただきました。
私が演じた木原優美という役を通して、「人生は辛いことや悲しいことばかりではない」と観てくださる方にそっと寄り添えるような存在でいたいと思いながら撮影に臨んでいました。
悲しみの中にも温かな「希望」を感じていただける作品になっていますので、ぜひ気負わずに劇場で受け取っていただけたら嬉しいです。

鈴木杏(内藤瞳役)
瀬々監督と20年以上ぶりにご一緒でき、また瀬々組に参加できるんだということがすごく嬉しかったです。
初めて脚本を読んだとき、私自身「この壮大なスケールの物語がどう映像化されるんだろう」とワクワクしましたし、同時に、役者の表現によって「深めがいのある作品」だと感じました。
私が演じた内藤瞳は、端から見れば「ひどい親」という記号的な存在かもしれません。でも、ただの分かりやすい人物にはしたくなかった。無気力でどこかアンバランスな、自分の人生に抗えなかった彼女の内面の揺らぎを、私なりに大切に汲み取りながら演じました。
観る時の立場、環境、年齢によって共感する人物が変わるような、色々な視点で楽しめる映画です。皆さんがどう受け取ってくださるのか、とても楽しみです。

映画『存在のすべてを』より Ⓒ2027「存在のすべてを」製作委員会 Ⓒ塩田武士/朝日新聞出版
