2人をイメージした劇中歌はchilldspotの新曲「lost child」
7年ぶりに動き出す松岡茉優×成田凌の甘く苦い、ひりひりした時間。映画『男ともだち』本予告解禁
2026.08.05 07:00
©2026『男ともだち』製作委員会
2026.08.05 07:00
11月6日(金)に全国公開される映画『男ともだち』の本予告映像と本ビジュアルが解禁された。
本作の原作は、『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞した千早茜による同名小説『男ともだち』(文春文庫)。2014年に発表されると大きな話題を呼び、第151回直木賞候補に選出されたほか新井賞の第1回受賞作にも輝いた。その映画化で、監督を務めるのは、人生の分岐点に立つ人々の感情を演技派俳優たちと力強いロングテイクで描いてきた三島有紀子。今年2月に京都・福井・広島で撮影を敢行し、長編監督作11本目にして映像作家として新たな境地を切り拓いた。
主人公・神名(かんな)を演じるのは、『勝手にふるえてろ』(2017年)や『万引き家族』(2018年)などの松岡茉優。身勝手で人間関係に不器用なクリエイターの孤独や不安定な心情を繊細に体現し、30歳を目前に人生に行き詰まるキャラクターを演じ切る。また、出会った頃からなぜか神名を深く理解している”男ともだち”のハセオを演じるのは、『愛がなんだ』(2019年)や『窮鼠はチーズの夢を見る』(2020年)の成田凌。ぶっきらぼうに見えながらも独特の距離感で神名に接し、唯一無二の存在感を放つ。なお7年ぶりに再会を果たす神名とハセオと同じく、主演の松岡と共演の成田も7年ぶりの共演となった。
他キャストには、神名の同棲相手・彰人役に井上祐貴、妻子ある身でありながら神名と関係を持つ医師・真司役に中島歩。さらに咲妃みゆ、三浦貴大、余貴美子、池畑慎之介ら個性豊かなキャスト陣が集結し、本作の物語を紡いでいく。
解禁された本予告は、神名の「もう、会わないと思ってた?」という一言から幕を開ける。京都の町家で恋人の彰人と暮らす神名は仕事もプライベートも順調に見える一方、30歳を目前に描きたいものを見失い、惰性や不毛な恋愛に逃げる日々を送っていた。そんな折、大学時代の”男ともだち”ハセオから思いがけない電話がかかってきたことをきっかけに、二人は7年ぶりに再会する。始発電車が動き出すまでの間、互いの仕事や恋愛観を語り合った二人だったが、帰宅した神名は彰人から「男ともだちってずるい響きやなぁって…」と複雑な感情の滲んだ言葉を投げかけられる。
さらに大学時代の先輩でライブハウスのオーナーを務める岩佐(三浦貴大)には「お前達はさ、お互いの幻想なんだよ。特別じゃない」とまで言われ、神名は無茶なクライアントワークや思うようにいかない恋愛に神経をすり減らしていく。ついに神名は「ハセオはさぁ、なんで私とはしないの?」と本音を漏らす。
予告ではこうした印象的なやり取りに加え、神名の浮気相手・真司(中島歩)や大学時代の友人・美穂(咲妃みゆ)の姿も映し出される。7年ぶりに動き出した神名とハセオの甘く、苦く、ひりひりとした時間が美しいロケーションの中で紡がれていく映像となっている。
併せて解禁された本ビジュアルは、7年ぶりに再会した神名とハセオが京都・富山・広島で過ごす“3つの夜”の一幕を切り取ったもの。年末、急に依頼されたイラスト仕事を身を削るように片づけた神名は「煮詰まってるならこっちに来てもええで。」というハセオの言葉に甘え、彼が暮らす富山を訪れる。その後荒天で外出ができなくなった二人は、ハセオの部屋で大学時代のように映画を見ながら年を越すことに。“恋人がくれないものを、彼だけが私にくれた。”というキャッチコピーが示すように、ハセオと過ごす“3つの夜”で人生を大きく変えていく神名。すぐそばでお互いの体温を感じながらも決して触れ合わない、二人だけの絶妙な距離感が切なくにおわされる本ビジュアルとなった。
また、本作の世界観を彩る劇中歌には、ジャンルにとらわれないサウンドと透明感のあるボーカルで注目を集める3人組バンドchilldspot(チルズポット)が歌う「lost child」が決定。「2人がお互いの関係性をちょっとだけ意識するような歌を披露してほしい」という制作陣の想いを受けて書き下ろされた楽曲で、本予告でその一部が初解禁。なお、神名とハセオが訪れる京都のライブハウスのシーンにはメンバーの比喩根(Vo/Gt)本人も出演し、弾き語りで楽曲を披露している。

愛していないはずなのに、失いたくないという感情は何なのか。映画『男ともだち』は、そんな誰しもが一度は惑う“異性のともだち”への想いや、そこにしかない男女の曖昧で確かなつながりをせつなく描く。
比喩根(chilldspot/Vo・Gt)コメント
完成した作品を拝見させていただいた時、心の深い部分にボディブローを喰らったような気持ちになりました。 人が隠したがるだらしなさや捻くれた思考がこの映画では惜しげもなく登場人物に描かれ、混ざって、魅力になっていく。 綺麗だけじゃない、でもそれが一番綺麗。そんな映画だと思いました。 「lost child」はこの映画内の一日目、京都での夜をイメージして書いた曲です。 再会した神名とハセオが互いに感じる懐かしさと安心感。ロマンチックでありながら、神名が日々感じている素朴な悲しさも織り込みました。 実際に生演奏で撮影をさせていただいた時は緊張していましたが、「神名とハセオがそこに居てこの曲を聴いてくれている」。 これがなんとも嬉しくて自分自身もあの空間に浸れながら歌うことが出来ました。 「男ともだち」に携わらせていただけてとても光栄です! 歌はもちろん、日常の音や光も美しいのでぜひ映画館で見て聴いていただきたいです。
三島有紀子監督 コメント
この世界は、美しいものだけでできているわけではない。その世界を、吐き出すような言葉で紡ぎ、ため息のような息遣いと、肉体の底から湧き上がる声で、それでも美しい世界を信じさせてくれる比喩根さんに、アコースティックギター一本で歌ってほしいと思った。 飾らない音は、飾れない人間にいちばん近いんじゃないかな。 届けてくれた楽曲には、ブルースの痛みと、前へ進もうとするグルーヴがある。その響きは、登場人物たちの心を静かに震わせてくれる。 原作を読み、脚本を読み込み、劇中のライブハウスで歌ってくれた比喩根さん。映画を一緒につくってくれて、心から、ありがとう。
