ヨン・サンホが語る起用理由とは?2027年世界配信へ
Netflixシリーズ『寄生獣 ーTAMIYAー』制作決定、主人公の“パラサイト”田宮良子役は忽那汐里
2026.07.23 08:00
©岩明均/講談社(©Hitoshi Iwaaki / Kodansha)
2026.07.23 08:00
Netflixシリーズ『寄生獣 ーTAMIYAー』が2027年に世界独占配信されることが決定し、主人公・田宮良子(たみやりょうこ)を忽那汐里が演じることが発表された。
原作は、岩明均が手がけた漫画『寄生獣』(講談社刊)。1988年の連載開始から1995年の完結後30年以上にわたって愛され続け、約20の国と地域で累計発行部数2,500万部を突破した、日本を代表する不朽の名作漫画として今もファンを獲得し続けている。人間を宿主として脳を乗っ取り肉体を支配する寄生生物が出現するなか、右腕に宿った「ミギー」と共生することになった高校生・新一が、人間社会に溶け込むパラサイトたちとの争いに巻き込まれていく物語で、スリリングな展開とダークな世界観、哲学的なテーマが多くの読者を魅了してきた。
2024年には、ヨン・サンホが手がけたNetflixシリーズ『寄生獣 ーザ・グレイー』が現代の韓国を舞台に物語を再構築し、非英語シリーズとして4週連続でグローバル週間TOP10入りを果たすと、34カ国でTOP10の1位を獲得する“パラサイト旋風”を巻き起こした。そんなヨン・サンホによる「寄生獣」ユニバースを拡大したのが、今回の『寄生獣 ーTAMIYAー』。原作で新一と対立するキャラクターとして描かれた元人間の高校教師にして寄生生物、田宮良子の視点から“人類との共存”を模索するオリジナルストーリーとして描かれる。
本作の制作には『ガス人間』『寄生獣 ーザ・グレイー』を手がけたチームが集結。企画・脚本はヨン・サンホ、脚本にはリュ・ヨンジェが名を連ね、韓国の制作会社WOWPOINTが企画制作を担う。監督を務めるのは、『グラスハート』の柿本ケンサクと、『ダブル』監督・『新幹線大爆破』脚本の中川和博。極限状態に置かれた人間の本性を炙り出すヨン・サンホ、音楽と映像演出に抜群の実力を持つ柿本、ストーリーの核を捉え迫力あるアクション・VFX演出を得意とする中川と、異なるスタイルを持つクリエイターのコラボレーションによって新たな「寄生獣」の物語が生まれる。
また、主演の忽那汐里はNetflixシリーズ『サンクチュアリ -聖域-』では相撲界に切り込んでいく新聞記者、映画『デッドプール2』では人気キャラクター・ユキオを演じ、現在は「ガンダム」シリーズ初となる実写映画への出演が決定するなど世界を舞台に着実に演技の幅を広げてきた。人間としての田宮、凶暴なパラサイトとしての田宮、そして人間との共存に葛藤するパラサイトの田宮という3つの顔を演じ切った忽那について、ヨン・サンホは「人間ではない存在が、人間と自分の存在を理解する過程を、素晴らしいお芝居で演じ切ってくれた」とその演技力を高く評価している。
コメント一覧
ヨン・サンホ(企画・脚本)
Q.今の時代に、田宮の視点を通してどのような世界を描き伝えたいと思ったか
原作における田宮良子というキャラクターは、本当に魅力的なヴィランです。自身の存在論自体に悩み、原作「寄生獣」を単純なヒーローものの少年漫画ではない、より深みのある作品へと昇華させてくれたキャラクターでもあります。この魅力的なキャラクターを通して、「寄生獣」の物語を伝えたいと思いました。人間と寄生生物の共存、そして寄生生物の生存について、絶え間なく思考・葛藤を続け、時には失敗し、徐々に気づきを得る田宮良子を描きたかったのです。そんな田宮良子の苦悩こそが「寄生獣」の真髄(エッセンス)だと思っています。
Q.主人公・田宮に忽那汐里を抜擢した理由
原作の田宮良子は、人間としては20代の教師です。忽那さんは、日米を活動の舞台に幅広いお芝居を見せてくれただけでなく、アメリカの映画やドラマでSFというジャンルに対する理解度が深い俳優だと思いました。結果、忽那さんが作り出した田宮良子に対する満足度は計り知れないものでした。本作では、寄生生物に寄生される前の人間・田宮良子から、パラサイトになった田宮良子、そして周囲の人物と関わりながら苦悩・葛藤する田宮良子まで、すべての姿を描いています。きっと忽那さんも役者として大きな挑戦だったのではないでしょうか。人間ではない存在が、人間と自分の存在を理解する過程を、素晴らしいお芝居で演じ切ってくれたと思っています。
Q.監督に柿本ケンサク、中川和博を抜擢した理由、期待すること、撮影を通して感じた二人の印象
柿本ケンサク監督は、センスのいい音楽と映像演出において抜群の実力を持っている監督です。柿本監督が、ボディスナッチャージャンルの最高峰とも言える「寄生獣」という作品をどのように映像として設計し描き出すか、とても楽しみにしていました。そして、実際に完成された「寄生獣 ーTAMIYAー」は、期待以上のものになったと思います。 中川和博監督は、これまで数々の作品で共同脚本や演出家として活動し、ストーリーの核となる部分を作り出すことに長けている監督だという印象でした。また中川監督の作品を見ると、ショットの構造や演出が素晴らしいと感じています。だからこそ、違うスタイルを持った2人の監督がコラボレーションして誕生した本作がとても楽しみです。
Q.視聴者に向けてメッセージ
「寄生獣」は、これまで実写映画、アニメ、そして韓国での実写ドラマと、さまざまな形で映像化されてきた伝説的な漫画です。この不朽の名作に2回も携わることができ、非常に光栄に思っています。現在編集中の本作は、ストーリー、撮影、アクション、演出、すべてにおいて、これまでの作品とは違った新しい作品になっています。監督2人のビジョンがしっかりと反映されており、同時に原作に対するリスペクトもきちんと詰まっています。視聴者の皆様には、ぜひ楽しみにしていていただきたいです。
忽那汐里(田宮良子役)
今回頂いた田宮良子という役は、私の役者人生の中でもっともチャレンジングな役でした。田宮として生きた半年の間、たくさんの新しい感情に出会い、色々な学びがあり、 人としても役者としても成長することができました。撮影中は日々新しい発見と可能性に触れ、原作の扱うテーマの深さを噛み締めながら演じていました。この体験は役者としてとても幸せなことだと実感しています。全スタッフ及びキャストと助け合い悩みながら一生懸命に作り上げた大切な作品です。皆さまに観ていただくことを楽しみにしています。
佐藤善宏(エグゼクティブプロデューサー)
「人間とは何か」「異質な存在と共存できるか」――30年以上前に漫画『寄生獣』が投じた問いは、感情を持たないAIが身近に存在する現代、よりリアルな社会の問いとなっています。
本作で描くのは、まだ語られていない田宮良子の物語です。人間を捕食するために出現したパラサイトでありながら、人間の赤ちゃんを育てる中で絆を築き、共存を模索した彼女。生まれ持った本性は、経験によって書き換えられるのか。原作の核心を大切にしながら、これまで描かれなかった彼女の葛藤と生きたプロセスを、オリジナルストーリーとして描き出します。
30年前に提示された普遍的な問いを、今この時代にこそ問い直す。それこそが、私たちが本作を作る理由です。ヨン・サンホ氏と再びタッグを組み、日本の素晴らしいクリエイター、俳優陣で作り上げる本作にどうぞご期待ください。