ドラマ『エミリとマリア』主演2人のポジティブ全開トーク
深く物事を理解できる“今”が楽しい。松本まりか×高橋メアリージュンが選んだセルフラブの形
2026.07.09 18:00
2026.07.09 18:00
ようやく自分以外のことを考えられるようになった
──そんなお二人に聞きたいのですが、女性にとって年齢とはどういうものでしょうか。
高橋 私はポジティブなイメージしかないです。毎年誕生日を迎えるたびに生きられていることに感謝しますし。命を重ねることは、私の中で光を重ねるイメージなんです。だから、年齢を重ねることは美しいことだと思っています。
松本 私は年齢とはみたいなことをいちいち考えないかなあ。余計なことにとらわれずに生きたほうが日々学びがあるなってことに20代の頃気づいて、40代になってからはますます学ぶことへの好奇心が高まってきて。今の方が積み重ねた経験も相まってより深く物事を理解できるんです。そういうのが楽しくて、自分がいくつでみたいなことは気にならないです。

──そう言ってもらえるのがうれしいです。年齢を重ねることで、若い頃にできなかったことができるようになったりすることがある気がして。
松本 自然が美しいってより感じたりね。
高橋 大事なこと。
松本 あとは歴史とか、受け継いできた伝統を後世に残すことにも目が向くようになりました。同じ地球に生まれても、やっぱり国によっては生活が苦しいくらい貧しいところもあって、そう考えると日本に生まれただけでラッキーな人生じゃないですか。その幸運を自分の欲だけのために使って死ぬんじゃなくて、少しでも地球の自然とか文化に恩返しをして、今よりちょっとでもいい状態にして下の世代に引き継ぎたいなって思うようになりました。

高橋 私は家が本当に貧しくて、20代の頃は親の借金を返済するのに必死だったんですよ。だから、自分のための買い物なんてほとんどできなくて。買えたとしても、ファストファッションで精一杯。でも30代になって借金も完済して、やっと自分らしいお金の使い方ができるようになりました。今はファストファッションではなく、つくっている人から直接買うとか、なるべくオーガニックなものを身につけるとか。服だけじゃなく、食に関しても、商品の裏側まで読んで、できる限り健康で安全なものを選ぶようになったのは、若い頃にはできなかったことですね。
松本 本当にそう。年齢と経験を重ねた分、知識が増えて、世の中がどういう仕組みで回っているのかわかるようになってきたじゃない? そうすると、単においしいお肉ですだけじゃなくて、どうやってつくられてここまで運ばれてきたのか、生産の裏側を学ぶ努力をすることは、大人として必要じゃないかなと思う。
高橋 よく言う話だけど、コップがあったとして、そこから溢れた分しか人は他者に与えることができないんだと思う。でも20代の私は家族のため、人のためって、自分のコップがカツカツなのに人にあげようとして自分が崩れていた。だから、まずは自分を満たそうと思って。自分に優しくすることで自分のコップを満たして、そこから溢れた分を人に恩返ししていきたいなって。そういうことができるようになったのは、30代に入ってからだと思う。

松本 そのコップの話、すごく好き。まずは自分に与えるんだね。
高橋 そう。でないと、人に何もあげられないなって。
松本 メアちゃんはそういう生き方を体現していると思う。
高橋 まだまだ追いつくのに必死だけどね。毒を入れては出してる感じ(笑)。
松本 私も昔は自分でいっぱいいっぱいだったけど、ようやく自分以外のことを考えられるようになって。そうやって地球のこととか、いろいろ想像すると、小さなことで落ち込んでいる暇ないなって思う。もっとやらなきゃいけないことがあるという使命感を持てるようになったおかげで、気持ちも安定するようになった気がする。

──使命感という言葉がありますが、今を生きる女性として次の世代に引き継ぎたくない負の遺産ってありますか。
松本 頑張る場所を間違えないで欲しいということですかね。長年苦労してきたとまるで美談のように語られてしまうことも多いんですけど、それは私の力不足であって、別に18年もかける必要はないんですよね。時間をかけずに行きたい場所に行けたほうがいいよっていうのは声を大にして言いたいです。
高橋 私は働き方を変える、ということに今まさに挑戦中です。この業界だからという理由でブラックな働き方が通ってしまうことがいまだにあって。それはダメだなと思うんですね。だから、私はあえて何時までしか働けませんって自分から時間制限しています。やっぱりちゃんと休まないと逆に効率が悪くなると思うから。そうやって休む人が一人いるだけで、周りもちょっとずつ変わっていく。全体の効率を上げるためにも、休む勇気を持つことを始めています。
松本 すごいことだよ。だって、そうすることで周りにどう思われるかわからないじゃない?
高橋 生意気だって言われたりね。でも、いいやと思って。

松本 日本の芸能界がまだまだ働き方に対して理解が追いついていない中で、リスクをとって行動を起こせるのって本当にすごいと思う。メアちゃんは自分の生き方を通して、世の中の当たり前をアップデートしている人。そこがすごく尊敬できる。
高橋 うれしい。ありがとう。
松本 誰かの手に委ねるのではなく、自分の生き方を自分でコントロールするっていうのは私自身しなくちゃいけないとまさに思っているところで。やっぱり自分で決断して行動することは人生において本当に大事だということを今私は痛感しています。そこに気づくのに私も時間がかかったから、若い子たちには早く気づいてほしいし、私も自分が体験してきたことをちゃんと伝えたいなって思います。
次のページ
