映画『君がトクベツ』の手応え、最近の推し活事情も明かす
純粋に応援したいと思ってもらえる、身近な存在でありたい。畑芽育が表現したい理想の自分像
2025.07.05 17:30
2025.07.05 17:30
公開中の映画『君がトクベツ』は、イケメン嫌いの陰キャ女子・若梅さほ子が国民的アイドルグループ「LiKE LEGEND」のリーダー・桐ヶ谷皇太と偶然出会い、人生が変わっていく姿を描くラブコメディだ。畑芽育がさほ子、なにわ男子の大橋和也が皇太を演じている。
本作の松田礼人監督に「さほ子すぎる」と絶賛された畑。お笑い芸人の推し活に励み、バラエティ番組に出演するたびに話題となるその素顔には、まだまだ底知れない魅力が秘めていた。【記事最後にプレゼント情報あり】

“かわいく居よう”と思う瞬間がなかった
──『なのに、千輝くんが甘すぎる。』(2023年3月公開)で青春恋愛映画初のヒロインを務めて以降、『うちの弟どもがすみません』『君がトクベツ』と青春恋愛映画の実写化の主演が続いていますが、ラブコメの実写化に出演する際、大切にしていることはどのようなことですか?
原作にリスペクトを持ちつつ、あとはその世界観に飛び込むだけです。そうやって飛び込んだ今作もすごく楽しかったですし、さほ子というキャラクターはすごく入り込みやすかったです。
──入り込みやすかったのはどうしてだと思いますか?
親近感があったからだと思います。さほ子は、ただひたすらいい子なだけではなくて、少し人間らしい捻くれた部分もある。そういう暗い部分やネガティブなところも素直にさらけ出す、自分に素直なところも愛おしくて。私自身が、さほ子を面白い子だと思っていたので、純粋に楽しんでお芝居できたと思います。
──ご自身と似ているところはありますか?
どうでしょう。さほ子は一癖も二癖もある子だと思うので、似ているかと言われると難しいですが、実際にこういう子がいてもおかしくないと思うような、背中を押してあげたくなるような、いじらしくて健気でかわいらしい子だなと思いました。

──松田礼人監督が、畑さんが演じるさほ子について「畑芽育さん、『いや、陰キャって可愛すぎるだろっ!』ひっそり思っていた撮影初日。そこにいたのはまさしく『若梅さほ子』。」とコメントされていましたが、さほ子という役柄を作るにあたって、どのようなことにこだわったのでしょうか?
強く意識したわけではないですが、少し声を低めにしたり、早口で話してみたりと、そういう細かいところは意識しました。あとは……“かわいく居よう”と思う瞬間がなかったですね。例えば胸キュンシーンや、きらめいているシーンがありますが、そこで出るキラキラは監督やカメラ、照明チームにお任せして、私はひたすらに不器用で、まだ何も知らないうぶな女の子を演じていただけでした。何かを意識したというよりは、逆に何も意識せずフラットな気持ちでその場にいたかもしれないです。
──実際、監督から「その場にいたのはさほ子だった」ということは言われました?
はい。そういっていただけてとても嬉しかったことを覚えています。でも衣装合わせの時点では、まださほ子を作りきれていなかったのですが、メアメイクをしていただき、メガネをかけて、お決まりのボーダーを着て、現場でお芝居をしたら「さほ子すぎて良かった」との言葉をいただけて、安心しました。それが初日でしたので、あとは駆け抜けるだけだと思って、それからはずっと120パーセントでやりました。

──完成したものをご覧になっていかがでしたか?
感動しました。映画化するにあたり、原作の全てのシーンを描くことはできないので、やむを得ずカットになってしまったところもありますが、それでも原作の大事な部分をぎゅっと詰め込んだ作品になっているなと思いました。自分自身としてはとても満足ですし、公開前に見ていただいた方々にもすごく褒めていただけたので、胸を張って送り届けられる作品になりました。
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