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INTERVIEW

V系カルチャーを舞台にした映画『V. MARIA』で念願の初主演

俳優・菊地姫奈の終わらない成長期 趣味に食に貪欲な20歳の素顔とは?

2025.04.11 18:00

2025.04.11 18:00

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好きなものは胸を張って好きって言っていい

──映画の話に戻ります。個人的に本作の音の良さにも驚きました。さすが宮崎大祐監督ですし、SUGIZOさんの音楽も然りですが、同じくらい菊地さんの声が映画を形作っていると思いました。お母さんの日記を読むシーンなど、声の演技でこだわった点はありますか?

ありがとうございます。すごく感情を入れるわけではなくて、逆に少し淡々と読むことを意識していて。その中でもちょっとした心境の変化、前向きになっていくマリアを表すというのは、アフレコの中で苦戦したというか、考えた部分でした。私は声が特徴的な分、悩むところでもあって。声が高すぎてしまったりすると、アニメっぽいじゃないですけど、現実味と離れちゃうなと思って、声の高さは意識していました。

──以前と比べて、自分の声への思いに変化はありますか?

最初はずっとコンプレックスで、やっぱりちょっと人と違うじゃないですけど、特徴的な声な分、昔は気にしていました。初めてドラマで演技をやらせていただいた時に、声について指摘をされたことがあって。その時に「ああ、向いてないな」というか、すごく気になってしまって。でも次第に声について褒めてもらえること、プラスの意見がすごく増えたことによって、前向きな気持ちになりました。自分にしか出せない声だからこそ自分にしかできない役だなって考えるようになりましたし、だからこそ観てくださった方の印象にも残ってもらえるんじゃないかなと思えたので、その変化は大きいです。

映画『V. MARIA』公開記念舞台挨拶より
SUGIZO、藤重政孝、菊地姫奈、宮崎大祐監督

──先ほど音楽もお好きとおっしゃっていましたが、菊地さんはマリアのように音楽に救われた経験はありますか?

音楽って、自分が思っていることや考えていることを一番言葉にして伝えてくれるものだと思います。上手く言葉にできないものだったり、悩んでいたことを、音楽を通して「こうだったんだ」と理解できたりすることも多くて。学生時代は悩むことも多かったので、何年か前に聴いていた曲を聴き返して、「当時こんなこと思っていたな」とその時々の思い出や感情を閉じ込めてくれるアルバムのような存在でもあると思います。

──具体的に救ってもらったアーティストがいたら教えてください。

学生時代、歌い手がすごく流行っていて、After the Rainにはまって何度も会場に行ったりしていました。まふまふさんの作る楽曲って、ちょっと闇があったりしつつも、闇を綺麗な言葉で表現するんですよね。

──音楽に限らず、『V. MARIA』は本当に好きなものをなかなか発信できない人に勇気を与える作品だと思います。そんな方に菊地さんなりのメッセージを届けるとしたら?

そうですね……私も昔は好きなものを言うのがちょっと恥ずかしいなって思うことがあったんですけど、でも恥ずかしいって思う必要はなくて。そのコンテンツには自分と同じようなファンの方もいるから、胸を張って好きって言えるような人でありたいし、そう思っていいんじゃないかなって思います。

──ひとりじゃないぞってことですね。

はい、ひとりじゃないぞっていう。

映画『V. MARIA』より

──マリアはV系を通して友情を見つけていきますが、菊地さんは趣味友はいますか?

5、6年前かな……『あんさんぶるスターズ!!』にはまっていた時に、池袋でたまたま出会った子がいて、すごく仲良くなっちゃって(笑)。そのコンテンツがあったから出会えたという、趣味友といえばその子ですかね。

──では、V系の聖地が西新宿であるように、菊地さんにとって聖地とは……

池袋ですね。

──やはり(笑)。

(笑)池袋……詳しいです。

──僕は全然詳しくなくて、どこらへんが聖地としての所以なんですか?

(たたみ掛けるように)東口のサンシャインロードの方に大きいアニメイトとTOHOシネマズ池袋とグランドシネマサンシャイン池袋があったりとか中古ショップのらしんばんとかK-BOOKSとかが集まっているので、あのあたりに同じファンの方が集まっていますね!

──わかりました(笑)。本作は家族愛もテーマになっていて、藤田朋子さん演じる祖母はいつもマリアの背中を優しく押してくれる存在です。菊地さんにとって家族はどんな存在ですか?

同じように、背中を押してくれる存在です。この活動を始めたのも母がきっかけなので、やっぱり母の存在はすごく大きくて。悩んでいる時にそっと背中を押してくれたり、時には静かに見守ってくれるような存在だと思います。たまに喧嘩をしたりすると、私が音信不通になったりしますけど(笑)。

──そういう時はどっちが仲直りを切り出すんですか?

私からですかね?(笑)「もういいもん!」っていなくなったと思ったら、「ごめん」みたいな感じで戻って。

──ちゃんと菊地さんの方から謝るんですね。

そうですね(笑)。謝ったりします、ちゃんと。

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作品情報

V. MARIA

V. MARIA

2025年4月1日(火)より目黒シネマにて2週間限定公開

公式Xはこちら

キャスト&スタッフ

出演:菊地姫奈
藤重政孝、真雪、吉田凜音、サヘル・ローズ、西村瑞樹、まいきち、大島璃乃、佐藤流司、藤田朋子
監督:宮崎大祐
脚本:池亀三太
音楽:SUGIZO

2004年10月19日生まれ。茨城県出身。「ミスマガジン2020」で『ミス週刊少年マガジン』を受賞。2024年5月より女性誌『non-no』の専属モデルに就任。女優としてはドラマ「ウイングマン」や映画「遺書、公開。」など話題作への出演を重ねている。

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