主題歌はハンバート ハンバートの同名タイトル曲
世界が注目する奥山大史の商業デビュー作『ぼくのお⽇さま』公開決定、メインキャストに池松壮亮
2024.02.29 12:00
奥山大史、池松壮亮、ハンバート ハンバート ©︎ 2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS
2024.02.29 12:00
奥⼭⼤史(おくやま・ひろし)監督の商業デビュー作『ぼくのお⽇さま』の公開が決定し、奥山とメインキャストの池松壮亮、主題歌のハンバート ハンバートからコメントが到着した。
監督の奥⼭⼤史は、⼤学在学中に制作した⻑編初監督作『僕はイエス様が嫌い』(2019)で、史上最年少となる22歳で歴史ある第66回サンセバスチャン国際映画祭の最優秀新⼈監督賞を受賞。是枝裕和監督、岩井俊⼆監督らにも⼀⽬置かれ、是枝裕和総合演出のNetflixシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』で5、6、7話の監督・脚本・編集(5話は是枝監督との共同監督回)を務めたほか、3⽉4⽇から放送開始するNHK夜ドラ『ユーミンストーリーズ』では第3週「春よ、来い」(主演:宮﨑あおい)の演出を担当。本作が⻑編2本⽬で商業デビュー作となる。
映画『ぼくのお⽇さま』は、雪の降る街を舞台に、吃⾳をもつホッケー少年のタクヤとフュギュアスケートを学ぶ少⼥さくら、そして元フィギュアスケート選⼿でさくらのコーチ荒川の3⼈の視点で紡がれる物語。奥⼭が⼦供の頃に約7年間フィギュアスケートを習っていた経験から、「雪が降り始めてから雪が解けるまでの少年の成⻑を描きたい」と本企画をスタート。プロットを考える中でハンバート ハンバートの楽曲「ぼくのお⽇さま」と出会い、その歌詞を聞いた途端「主⼈公の少年の姿がはっきり浮かび、物語がするすると動きだした」という。
⼀⽅、本企画をスタートさせる前後に、奥⼭が総監督を務めた「エルメス(HERMÈS)」のドキュメンタリーフィルム『HUMAN ODYSSEY ―それは、創造を巡る旅。―』で池松壮亮と撮影を共にしたことで、池松の佇まいに魅せられ、この物語に⼤⼈の⽬線を加えたいと思ったことから「夢に敗れた元フィギュアスケート選⼿のコーチ」という池松が演じたキャラクターが作られた。
また、主題歌であり映画と同タイトルの楽曲「ぼくのお⽇さま」ハンバート ハンバートが2014年に発表したアルバム『むかしぼくはみじめだった』に収録。これまで主題歌オファーがあっても断ってきたほど⼤切な楽曲だったが、奥⼭からの⼿紙を読んで、オファーを快諾したという。
デビュー作『僕はイエス様が嫌い』に続き本作でも監督、撮影、脚本、編集を⼿がける奥⼭は、スケートを滑りながらカメラを回している。なお本作は釜⼭国際映画祭2022で⾏われた世界40ヵ国288企画からなる「Asian Project Market(APM)2022」で「ARRI アワード」 を受賞しているほか、これまで濱⼝⻯介監督、三宅唱監督らの作品を世界へ紹介してきたフランスの会社「シャレード」による海外セールスも決まっており、⿊沢清監督や深⽥晃司監督の作品をフランスで公開してきたアートハウス・フィルムズの配給により11⽉にフランス公開される予定。日本公開は今秋を予定しており、タクヤ役とさくら役は後⽇発表される。
池松壮亮(元フィギュアスケート選手のコーチ 荒川役)コメント
奥山大史という凄まじい才能に出会い、対話を繰り返し、共感し合い、共犯できた全ての時間に感謝しています。
この世界の光の粒のような二人の才能に出会えたことにも感謝しています。
今作を共に創り上げたスタッフキャストと共に、この素晴らしい作品を届けることができることを幸せに思います。
この世界の雪解けを予感させてくれるような、あまりにもピュアで、心に響く映画になりました。
是非楽しみにしていてください。
ハンバート ハンバート 佐藤良成 コメント
奥山監督から最初手紙をいただきました。今作ろうとしている映画は、私の曲の中の「ぼく」から物語がふくらんだもので、主題歌にもその曲「ぼくのお日さま」を使いたいと。脚本や前作も拝見して、彼と是非仕事したいと思い快諾しました。出来上がった作品は、どのシーンのどのカットも実に美しい光と色で、こんな絵を撮る奥山監督は恐ろしい人だなと思います。自分の曲がこんなにも素晴らしい映画となって生まれ変わるなんて、本当に幸せです。
ハンバート ハンバート 佐野遊穂 コメント
とにかく映像の美しさが印象的でした。どこを切り取っても儚さが漂っていて、監督のキャラクターがそこに一番現れてるように感じました。この楽曲の「ぼく」や、タクヤ、荒川コーチ、それぞれに小さな救いがあったように、この映画がまた誰かのお日さまになれば嬉しい事だと思います。
奥山大史(監督・撮影・脚本・編集)コメント
いつの日か、子どもの頃に習っていたフィギュアスケートの映画を作りたいと思っていました。でもなかなか作れずにいました。ただ思い出を映像にするだけでは映画にならない、と頭を抱える日々でした。
そんな時、「ぼくのお日さま」という楽曲に出会い、惹かれるまま毎日聴くうちに、全く新しい物語が動き始め、
時を同じくして、池松さんに出会い、この方の魅力を映し出すことができたら、映画になると確信できました。
この作品で商業映画に初挑戦できたこと、嬉しく思います。どうぞご期待ください。