Bezzy[ベジー]|アーティストをもっと好きになるエンタメメディア

アーティストをもっと好きになるエンタメメディア

NEWS

共演は小泉孝太郎、風吹ジュン、馬場ふみか

吉田修一『愛に乱暴』が8月映画化、江口のりこが壊れゆく人妻役で振り切った怪演見せる

2024.02.21 08:00

©︎2013 吉田修一/新潮社 ©︎2024 「愛に乱暴」製作委員会

2024.02.21 08:00

全ての画像・動画を見る(全3点)

江口のりこ主演、森ガキ侑大が監督を務める映画『愛に乱暴』が2024年8月に公開されることが決定した。

本作は愛のエゴと献身、孤独と欲望の果ての暴走を描くヒューマンサスペンス。原作は、数々の権威ある文学賞を受賞し『悪人』『さよなら渓谷』『怒り』など多くのベストセラーが映画化されてきた吉田修一の同名小説。人間の複雑な感情とその裏に隠された本質を鋭く炙り出してきた著者が、愛のいびつな衝動と暴走を力強い筆致で描く。なお吉田は撮影現場に訪れたことを「夏の長い宵の中、誰もが美しかった。今この場所で一つの奇跡が生まれようとしているのが分かった」とコメントしている。

監督・共同脚本を務める森ガキ侑大は、CMディレクターとして国内外の広告賞を席巻後、2017年の初長編映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』で第39回ヨコハマ映画祭森田芳光メモリアル新人監督賞を受賞し、2021年には『さんかく窓の外側は夜』を手掛けた。「この原作を読んだ時に「今」映画化する意味があると強く感じた」という森ガキ監督は、物語に隠されたある仕掛けから、映像化は難しいと思われた原作小説を繊細にアレンジし、フィルムを使って主人公の背後に吸い付くようなカメラワークで撮影し、息もつかせぬ緊迫感に包まれたサスペンス映画に仕上げた。

主人公の初瀬桃子を演じるのは、唯一無二の存在感とユニークで高い演技力で多数の作品に出演し、2024年は『あまろっく』、ドラマ『ソロ活女子のススメ4』『お母さんが一緒』など主演作が続く江口のりこ。手に入れたはずだった平穏な日常が少しづつ不穏な空気を帯び乱れていく桃子を、『ブルージャスミン』のケイト・ブランシェットや『ヤング≒アダルト』のシャーリーズ・セロンに匹敵する振り切った怪演を見せる。原作ファンだと語る江口は「(原作小説が)面白過ぎて、映画化するハードルの高さにモヤモヤしていました。しかし撮影現場で、監督の映画作りの情熱や、共演者の方々のお芝居に引っ張られ、森ガキ組の映画としての「愛に乱暴」を作ればいい!と吹っ切れ、真夏の暑さと共に夢中で撮影しました」と本作にかける想いをコメントしている。

共演は、桃子を空気のように扱う夫・真守役に小泉孝太郎。今までの“陽”や“清潔”といったパブリックイメージと真逆の、翳りのあるアプローチを見せ、「実は僕が乱暴な男なのか、奥さんの桃子が乱暴な女性なのか、観て下さった皆さんが「愛に乱暴」というタイトルの意味をどうとらえるのかとても興味があります」とコメント。また、夫に先立たれ息子への関心が高まる真守の母・照子役には「脚本と出会い、読むとサスペンスチックに心掻き立てられる脚本で、どんな映像になるのかが、私が唆(そそ)られた部分でした」と語る風吹ジュン。真守の不倫相手・奈央役は女優として確実にキャリアを積む馬場ふみかが扮し、馬場は「今まで味わったことのない鋭い緊張感で指先が悴(かじか)み、撮影が終わった瞬間に肩の力が一気に抜ける感覚を覚えています」と撮影を振り返っている。

江口のりこ(初瀬桃子・はせももこ役)コメント全文
原作である吉田修一さんの小説「愛に乱暴」が面白すぎて、映画化するハードルの高さにモヤモヤしていました。しかし撮影現場で、監督の映画作りの情熱や、共演者の方々のお芝居に引っ張られ、森ガキ組の映画としての「愛に乱暴」を作ればいい!と吹っ切れ、真夏の暑さと共に夢中で撮影しました。今回演じた桃子というキャラクターは、映画の中で迷い、暴走し、自分の居場所を見つけようとする女性です。みなさま、是非劇場でご覧になって下さい。
 
小泉孝太郎(初瀬真守・はせまもる役)コメント全文
森ガキ監督とは撮影前に役柄について細かく話す機会をいただき、そこで色々話せたので、真守の独特なキャラクターを固めることが出来たことに感謝しています。
真守は何を考え、どんな感情で今いるのか、非常に分かりづらい男だと思います。炎天下での撮影でしたが、そういうとこでも暑いのか暑くないのか、そういう人間の見えやすい感情さえも隠れてしまうような独特な男です。
個人的には江口さんと炎天下のなかでもたくさんの雑談が出来て、役では一切笑わないのに、雑談ではずっと笑っていたような記憶があります。たくさんコミュニケーションを取って下さった江口さんには感謝です。
この映画では僕は非常におとなしい男ですが、実は僕が乱暴な男なのか、奥さんの桃子が乱暴な女性なのか、それともごくごく普通の当たり前の感情を持っている夫婦なのか、観て下さった皆さんが「愛に乱暴」というタイトルの意味をどうとらえるのかとても興味があります。

風吹ジュン(初瀬照子・はせてるこ役)コメント全文
『愛に乱暴』の脚本と出会い、読むとサスペンスチックに心掻き立てられる脚本で、どんな映像になるのかが、私が唆(そそ)られた部分でした。心理描写が重要で、役者としてのキャラ作りの課題が大きく面白そうで私には断る理由はなく、主演が江口のりこさんと聞いて、二つ返事でした。撮影中は、森ガキ監督が映画に対して“ガキ”そのもの(笑)で、遊び心を忘れず初めから最後まで本当に楽しそうでいらして。演じた照子は、普通によく居そうな息子愛の強い母親だと思いますが、江口さん演じる桃子からの捉え方で嫌な人物に見えていれば私としては成功かなと思ってます。『愛に乱暴』は観る方其々の楽しみ方が有る作品だと思いますので、ご覧になる方の感性に期待しております。

馬場ふみか(三宅奈央・みやけなお役)コメント全文
森ガキ監督は1シーンごとに役者と言葉を交わし丁寧に映画をつくっていく姿がとても印象的で、そんな作品に携われたことが、とても幸せだなと感じる撮影でした。
三宅奈央を演じる日々は、暑い夏の撮影でしたが役柄も相まって今まで味わったことのない鋭い緊張感で指先が悴(かじか)み、撮影が終わった瞬間に肩の力が一気に抜ける感覚を覚えています。
ぜひ、劇場で体感していただけると嬉しいです。

森ガキ侑大(監督)コメント全文
この原作を読んだ時に「今」映画化する意味があると強く感じました。
現代は生産性ばかりを求めている社会が存在していて、世の中の隅に追いやられ孤立している人がいる気がしていました。
主人公の桃子は社会の中で葛藤を抱き、もがきながら一生懸命に生きています。
桃子の姿は時にユーモラスで、時に刺激的で読んでいる自分の心を動かしました。原作者である吉田修一さんとお会いし、映画化を許可して頂いた時の喜びとプレッシャーは今でも心の奥に残り続けています。
この素晴らしい原作を繊細に、そして大胆に演出しました。
灼熱の太陽の下、江口さんを始めとする素晴らしい役者陣とスタッフが一緒に死にもの狂いでフィルムに焼き付けた本作には奇跡の連続が宿っています。
スタッフ全員で紡いだこの映画が多くの方に届くと強く信じています。

吉田修一(原作者)コメント全文
記録的猛暑となった昨年の夏の盛り、神奈川県郊外の撮影現場を訪ねた。これまで何度となくこういった現場には足を運んできたが、こんなにも雰囲気の良い現場は初めてだった。汗まみれのスタッフも熱演するキャストも撮影に協力してくれているご近所の方々も、夏の長い宵の中、誰もが美しかった。今この場所で一つの奇跡が生まれようとしているのが分かった。森ガキ監督の情熱に、江口のりこという俳優の肉体に、スタッフの方々の汗に、この土地が味方してくれているのがはっきりと伝わってきた。
一人でも多くの方にこの映画を観ていただきたいと切に願っております。

全ての画像・動画を見る(全3点)

作品情報

愛に乱暴

愛に乱暴

2024年8月全国ロードショー
製作幹事:東京テアトル/読売テレビ
制作・配給:東京テアトル
制作プロダクション:ドラゴンロケット

公式サイトはこちら

キャスト&スタッフ

出演:江口のりこ
小泉孝太郎 馬場ふみか/風吹ジュン
原作:吉田修一『愛に乱暴』(新潮文庫刊)
監督・脚本:森ガキ侑大
脚本:山﨑佐保子/鈴木史子
音楽:岩代太郎

江口のりこ

アーティスト情報

1980年4月28日生まれ、兵庫県出身。
00年に劇団「東京乾電池」に入団し、同劇団の公演に参加しながら02年『金融破滅ニッポン 桃源郷の人々』(三池崇史監督)で映画デビュー。『月とチェリー』(04/タナダユキ監督)で映画初主演。
『事故物件 恐い間取り』(20/中田秀夫監督)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。
近年の主な出演作に『愛がなんだ』(19/今泉力哉監督)、『ツユクサ』(22/平山秀幸監督)、『川っぺりムコリッタ』(22/荻上尚子監督)、『BAD LANDS バッド・ランズ』(23/原田眞人監督)など。今後の公開待機作として主演作『あまろっく』(24/中村和宏監督)がある。
TVドラマ「時効警察」シリーズ(06・07・19/テレビ朝日)、「半沢直樹」(20/TBS)、「ソロ活女子のススメ」(21/TV東京)、「SUPER RICH」(21/フジテレビ)などでも個性を発揮し、人気を博している。

小泉孝太郎

アーティスト情報

1978年7月10日生まれ、神奈川県出身。
02年、ドラマ「初体験」(フジテレビ)でデビュー後、『踊る大捜査線 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(03/本広克行監督)で映画初出演。
以後、連続テレビ小説「カーネーション」(11/NHK)、「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~」シリーズ(16・17・18・19・21・22/TV東京)、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(22/NHK)などのTVドラマに多数出演するほか、現在、「よじごじDAYS」(TV東京)のMCを務めるなど、俳優活動の他にも幅広く活躍中。
主な映画出演作に『踊る大捜査線』シリーズ(03~12/本広克之監督)、『七つの会議』(19/福澤克雄監督)、『まともじゃないのは君も一緒』(21/前田弘二監督)、『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』(22/西谷弘監督)、『おしょりん』(23/児玉宜久監督)など。

風吹ジュン

アーティスト情報

1952年5月12日生まれ、富山県出身。
75年、TVドラマ「寺内貫太郎一家2」(TBS)で女優デビュー。
『無能の人』(91/竹中直人監督)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞、『コキーユ ~貝殻~』(99/中原俊監督)で報知映画賞主演女優賞を受賞。
その後も幅広い演技力で活躍し、大河ドラマ「八重の桜」(13/NHK)、「やすらぎの郷」(17/テレビ朝日)、ナレーションも務めた「半分、青い」(18/NHK)、「大豆田とわ子と三人の元夫」(21/フジテレビ)など多数のTVドラマに出演。
主な映画出演作に、『魂萌え!』(07/阪本順治監督)、『海街diary』(15/是枝裕和監督)、『家族はつらいよ』シリーズ(16~18/山田洋次監督)、『浅田家!』(20/中野量太監督)、『Arc アーク』(21/石川慶監督)、『658km、陽子の旅』(23/熊切和嘉監督)などがある。

馬場ふみか

アーティスト情報

1995年6月21日生まれ、新潟県出身。
14年、『パズル』(内藤瑛亮監督)で女優デビュー。
15年に「仮面ライダードライブ」(14・15/テレビ朝日)で悪役ヒロインを演じて注目を集め、『黒い暴動♡』(16/宇賀那健一監督)で映画初主演を務める。
『恋は光』(22/小林啓一監督)で第44回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。
近年の映画出演作に、『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(18/西浦正記監督)、『糸』(20/瀬々敬久監督)、『バイオレンスアクション』(22/瑠東東一郎監督)、『ひとりぼっちじゃない』(23/伊藤ちひろ監督)、『コーポ・ア・コーポ』(23/仁同正明監督)などがある。

RANKINGランキング

RELATED TOPICS関連記事

OFFICIAL SNS

  • Twitter
  • instagram
  • YouTube

SERIES & SPECIAL連載&特集

ALL SERIES

RANKINGランキング

OFFICIAL SNS

  • Twitter
  • instagram
  • YouTube