今村美月、甲斐心愛と語り合う10thシングルと卒業への想い
“本気”を見つけたSTU48での6年半、瀧野由美子が伝える感謝と未来へ贈るメッセージ
2023.11.17 19:00
2023.11.17 19:00
瀬戸内を拠点に活動するSTU48から、これまで多くのシングル表題曲でセンターを務めてきた瀧野由美子が卒業することに。11月15日発売の10thシングル『君は何を後悔するのか?』が卒業シングルとなる。考え抜いて出した自分の答えを、失敗を恐れずに勇気を持って実践していきたいという歌詞は、まさに瀧野の“今”とシンクロするもの。そして、迷いながらも前に進んでいきたいという人たちの背中を押すメッセージが込められた楽曲となっている。インタビューには瀧野とともに同じ1期生メンバーであるSTU48のキャプテン・今村美月と甲斐心愛が登場し、新曲と瀧野への想いを語ってくれた。
背中を押してくれた最新シングルの歌詞
──STU48の10thシングル「君は何を後悔するのか?」はどんな楽曲になっていますか。
瀧野 このシングルは10枚目というSTU48節目のシングルで、そして私、瀧野由美子の卒業シングルでもあります。「君は何を後悔するのか?」というタイトルが印象的ですが、後悔することは恥ずかしいことじゃなく、それも踏まえて前向きな未来につながったらいいよねという素敵な歌になってます。
──歌詞の中で、自分の経験と照らし合わせて心に響いたフレーズを聞かせてください。まずは甲斐さん。
甲斐 私は“素直になれば間に合うのかな”ってところです。私は13歳からSTU48で活動してきて今度の11月28日に二十歳になるんですよ。子供のときは、大人の人ってなかなか感情を出さないなって思ってたんですけど、自分がだんだん大人になるに連れてその気持ちがわかってきたんです。昔は、急に泣いたり素直に悲しい気持ちを出してたけど、もう自分は大人だから人に迷惑かけちゃいけないなとか考えて自分の感情を押し込めることがあるんです。だからこの歌詞を見たときに子供の頃を思い出して、なんか気持ちわかるな、自分も大人になってきたのかなって思いました。まぁ私は子供のときは、後悔しないくらいいっぱい好き勝手してきたと思うので(笑)。
瀧野 こっちからすると、心愛はまだ子供よ(笑)。
甲斐 アハハハ(笑)、メンバーみんなとの年齢の差はずっと変わらないもんね。みんなお姉ちゃんなんで(笑)。
──(笑)。では瀧野さんは?
瀧野 私は、2番のBメロの“感情なんて忘れてしまった 全てが人事(ひとごと)に見えて来る 本気になっちゃ損をするだけ”って部分が自分に響くなって思いました。確かに、自分が正しいと思ってがんばったことがそのときの正解とは限らないってことがあったりするじゃないですか。
でも、そのフレーズのあとのサビで“君はどんな後悔しそうなの?”って続くんですけど、私は損になったとしても後悔になったとしても、そのときの本気でやりたいって思えたんです。自分の答えを後押ししてくれるような、そこの歌詞が好きですね。しかもそのあとに“そうさ誰も気づいてない”ってあるんです。例え自分が失敗したとしても、後悔するのは自分だけなんですよ。だったら、自分が本気でやりたいと思ったときは、失敗を恐れず本気でやりたいって思うんです。ほんとに、ここは自分に沁みる歌詞だなと思いました。
──1歩踏み出す勇気を与えてくれる歌詞であると。今村さんは?
今村 私もゆみりんと同じところなんですけど、私はちょっと違う受け取り方をしたんです。私はひとりになるとわりとネガティブで、あそこの振り付け間違えちゃったとか、自分で自分を追い込んでズンズン下がっていくタイプなんです。そういうときって、2番のBメロのような気持ちになるんですよ。“本気になっちゃ損をするだけ”っていうのは、目立たず紛れてる方が楽だよなって、下がってく気持ちの言い訳みたいに見えたんです。でも、2サビで、ずっと過去のことを後悔してマイナスな感情を引きずってるだけじゃ盛り返していけないし、ちゃんと次を見て今度こそは絶対後悔しないようにがんばろうって感じにつながっていくんです。過去は変えられないけど今からは変えられるよって、自分の背中を押してくれてるような気がしてすごく印象に残りました。
──まさに自分と向き合って前に進んでいこうという曲ですよね。次に、瀬戸内のいろいろな場所で撮られたMVの撮影エピソードを聞かせてください。
瀧野 今回のMVは、瀬戸内7県で撮影されてるんです。メンバーそれぞれが違う場所で撮影して、その日の夜に全員が集まってダンスショットを撮ったんです。私は地元の山口県の何箇所かで撮りました。中でも特に印象に残ったのは、岩国の錦川清流線っていうローカル鉄道の駅での撮影でした。電車好きとして私も何度も乗ってる電車だし、プライベートでもお仕事でも何回も行ってるところで撮影ができてうれしかったです。ただ、電車が1時間に1本くらいしか来ないので、失敗ができなかったんですよ(笑)。全部一発勝負って感じでちょっとドキドキしました。
甲斐 私は広島の、宇品港の近くで撮影しました。夜にひとりで海を見ながら、後悔を振り返って暗い気持ちで歩くって雰囲気で撮影したんです。宇品の港は結構好きな場所で、プライベートでも何回も行ったことがあるんです。何年か前はSTU48号が見えたな〜とか思い出したり、黄昏ながら撮影しました。
今村 私は広島の平和記念公園のそばの川沿いで撮影したんです。ほんとに普段から親しみのある場所なので、MV撮影をしてる感覚がなくて不思議な気持ちでした(笑)。あとMVの撮影で、メンバーがバラバラでいろんな場所に行ってひとりで踊るっていうのが初めてだったんです。誰にでも後悔があるという楽曲なのを汲んでくださって、ひとりひとりをフィーチャーした作品になったのかなって思ってます。あと、最後にみんなで集まって全員のダンスシーンを撮ったんですけど、そのあとゆみりんが落ちサビのシーンを撮影してたんです。私、見てたんですよ(笑)。ゆみりんがすごくきれいで、やっぱりオーラがあるな〜って思いました。
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