2023.07.07 17:30
≠ME「We shout “I am me.”」2023年6月30日日本武道館公演より ©︎YOANI
2023.07.07 17:30
この先もきっと同じように夢を叶えていける
メンバーそれぞれの個性と、曲ごとに全く違う世界観で楽しませたユニットコーナーのあとは空気が一気にチェンジ。ヘッドセットをしたメンバーがソリッドなダンスパフォーマンスを見せていくのだ。彼女たちは、続けざまに最新シングル曲「天使は何処へ」を投下。12人はバキバキのダンスビートに乗って、これまでのノイミーにはなかったかっこいいステージを繰り広げる。スモークが立ち込める中で見せる攻めのダンスはとにかく圧巻だ。
彼女たちは、その勢いのまま「P.I.C.」をドロップ。イスや長いステッキを使ったパフォーマンス、さらには尾木がアクロバットを披露するなど躍動感溢れるステージを見せた。また彼女たちは、「チョコレートメランコリー」で、ホラーテイストな演劇的なパフォーマンスを展開。かわいさと楽しさにスポットが当たることの多いノイミーだが、今回のツアーを通じて、かっこいい表現も完全に自分たちのものにしたことを印象付けた。
ここでノイミーの4年間の歩みや武道館に立つ思いを語るVTRが流れたのだが、VTR終わりに「メンバーのやりたかったステージ」「リミッター外して楽しんでください!」というメンバーのコメントがあった。すると、ステージには生バンドが登場し、ここからバンドの演奏で楽曲が披露されていくこととなった。
白いシャツに赤のスカートとロングブーツの12人のメンバーは、ポップナンバー「す、好きじゃない!」を歌唱。「クルクルかき氷」では、会場全体でタオル回しやウェーヴが繰り広げられる。『「君の音だったんだ」』では、ステージ全体やトロッコも使って、武道館をキラキラな空間にした。
ここで、冨田がソロでピアノの生演奏とともに、スローテンポの「はにかみショート」を切なく伸びやかなボーカルを響かせる。そこから「日本武道館 まだまだいくぞー!」の声とともに、曲も会場のテンションも一気に一気にブチ上がった。バンドメンバーの紹介を終えると、気づけばドラムセットにはピンクのスティックを持った櫻井の姿がある。彼女の叩くリズムに合わせて、観客はクラップと「オイ!オイ!」の大声援を上げる。そのままの勢いで楽曲を完走し、会場のボルテージは最高に高まった。さらには、川中子がセンターとなって「君はスパークル」を披露。勢いたっぷりのナンバーを、彼女は渾身のパワーで歌い、会場の熱量はさらに高まった。
そして、エメラルドグリーンの光に埋め尽くされた客席に、ファンへの感謝と約束を歌った『「君と僕の歌」』が届けられる。落ちサビでは冨田の歌に続けて、観客もサビを歌唱し、会場が一体となっての大合唱が展開していく。曲終わりでは、冨田が「大きいステージに連れてきたよー!」と歌詞を変えて大声で叫び、ファンも大きな拍手で応えた。
MCタイムに入ると、ノイミーのほとんどの楽曲でセンターを務める冨田が感情の高ぶりを抑えながら以下のように思いを語り、会場は大きな歓声と拍手に包まれた。
「私たち≠MEには、ファンのみなさんとの約束の歌があります。それが、今、披露させていただいた、指原さんからプレゼントしていただいた特別な1曲『「君と僕の歌」』です。この曲で、目を閉じていて夢を見てるって振り付けがあるんです。これまでこの楽曲を披露するとき、いつも私は目を閉じて、大きいステージに立ったらこんな景色が見えているだろうなって想像をしていました。今日、パッと目を開けたとき、その景色が目の前にありました。私たち≠MEのカラーの、エメラルドグリーン色に染まった会場が目の前にあって……(感極まり言葉が止まる)。それは、私には、夢ってほんとに叶うんだと思えた瞬間でした。今日このステージに立てたことで、私たちはこの先もきっと同じように夢を叶えていけると思いました。きっとその道には乗り越えなきゃいけないこともたくさんあって、簡単な道ではないけど、この場所に立てたことで、私たちは背中を押してもらえました。この先も、ファンのみなさんが一緒にいてくれたらすごく心強いです。これからも私たちと一緒にいてください! 約束です!」
ライブ本編ラストでありバンド演奏で届ける最後の曲は「まほろばアスタリスク」。ギターロックサウンドとともに、12人のメンバーは、気持ちを込めた歌とダンスで観客の心をがっしりと掴んでいく。落ちサビで冨田は感情の詰まった歌声を響かせ、そして「これからも、≠MEついてきてください!」と力強く叫び、会場に銀テープが舞う。キラキラの空間の中、メンバーは、楽曲のジャンプ締めを3回繰り返し、最高のテンションでライブ本編はフィニッシュとなった。
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