プロデューサーを務めたボブ・ロックが語る
メタリカ史上“最も賛否両論なアルバム”『St. Anger』を絶賛した大御所アーティストは?
2023.05.29 19:10
ジェームズ・ヘットフィールド
2023.05.29 19:10
4月14日にリリースされた最新アルバム『72Seasons』が全世界15ヵ国で1位を獲得したメタリカ。2016年の『Hardwired…To Self Destruct』に続き好評だった『72Seasons』だが、数あるメタリカのアルバムのなかで最も賛否両論なのが2003年にリリースされた『St. Anger』だろう。日本ではオリコン1位を獲得したアルバムだが、プロデューサーを務めたボブ・ロックがアルバムが受けた評価について語った。
ポッドキャスト「Talk Is Jericho」に出演したボブ・ロックは、一般的には批判が多かったが、ジャック・ホワイトとジミー・ペイジに『St. Anger』を褒められたと明かしている。
「あのアルバムが好きだって言ってくれた人は、世界で2人いる。ドキュメンタリー“It Might Get Loud”のプレミア上映があったとき、たまたまトロントにいたんだ。そのときジャック・ホワイトが私のところにきて、“ちなみにSt. Angerはとても好きだったよ。素晴らしいアルバムだ”って言って去っていった。
あと自慢するつもりじゃないけど、ジミー・ペイジとは友人のような関係なんだ。サンセット・マーキス・ホテルにいたとき、ジミー・ペイジがプールの逆側で朝ごはんを食べていた。彼は、通りすがりの人が“ボブ・ロックに会いにきたのですが…”と言ったのを聞いて、私のところに話しかけにきたんだ。ウィニペグ出身の私としては、そもそも彼が私の名前を知っていたことに驚いたよ!彼はそのとき“St. Angerを聴いたけど好きだったよ!良いアルバムだ”って言ってくれたんだ。
“St. Anger”に対する批判は気にしてない。だってあの2人がアルバムを買ってくれて、好きだって言ってくれたんだ。私は大丈夫なはずだ」
当時は批判のほうが目立った『St. Anger』だが、ジミー・ペイジとジャック・ホワイトがアルバムを絶賛したことによって自信が持てたとコメントしたボブ・ロック。彼は1991年の大ヒットアルバム『Metallica』からメタリカのプロデュースを務めており、『St. Anger』を最後に10年以上にわたるパートナーシップを解消している。