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昨年落札された6,800万円のギターを上回る

ニルヴァーナの3人がサインしたカート・コバーンのギターが予想額の10倍で落札される

2023.05.23 18:30

Nirvana - WITH THE LIGHTS OUT

2023.05.23 18:30

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今月初めに「Julien’s Music Icons」オークションに出品されたカート・コバーンのギター。ニルヴァーナのメンバー3人によってサインされた日本製のストラトキャスターが予想落札額の約10倍の値段で落札された。

1990年前後に生産され、白いピックガードとGOTOHのペグが使用されているギターには、Screaming TreesのフロントマンMark Laneganに向けて、「こんにちはマーク!君の廃れたロックスターの友達、カート・コバーンより」と、カート・コバーンの直筆メッセージも書かれていた。当初、落札額は800万円〜1,000万円と予想されていたが、結果的に約8,267万円で落札されたと報じられている。

出典:https://www.julienslive.com/lot-details/index/catalog/454/lot/205635

こちらのギターのネック・プレート部分にはカート・コバーンの幼少期の想像上の友人「Boddah」について、「Boddahは生きる」との文字が彫られており、ギターのヘッドは破壊されているが、Julien’sオークションによると楽器はまだ動作しているようだ。昨年の11月に出品された別のカート・コバーンのサイン入りギターは、約6,800万円で落札されている。

また、今オークションでは1991年に開催されたシアトルOK Hotel公演におけるデイヴ・グロールによる手書きセットリストも出品されており、予想額約55万〜110万円のなか約700万円で落札された。

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ニルヴァーナ

アーティスト情報

カート・コバーン(vo,g)
デイヴ・グロウル(ds)
クリス・ノヴォゼリック(b)

ロッ ク・シーンにおいては未だ周辺地域でしかなかった米西海岸ワシントン州シアトルのインディ・レーベル、サブ・ポップから89年にシングル「ラヴ・バズ」で デビュー(当時のドラマーはチャド・チャニング)。同年、デビュー・アルバム『ブリーチ』発表。91年にメジャー・レーベル<デヴィッド・ゲフィン・カン パニー(DGC)>に移籍し、セカンド・アルバム『ネヴァーマインド』を発表。当時、ハード・ロックを含む全てのサウンドが、MTVやラジオでのオン・エ アに適する中高音域を強調した軽いサウンド・プロダクションになっていたが、ニルヴァーナとプロデューサーのブッチ・ヴィグはこの『ネヴァーマインド』で そんなセオリーを全く無視。パンキッシュなアティテュードを込めた歌詞と、確信犯的に中低音域を突っ込んだヘヴィ・サウンドを展開。しかもファースト・シ ングルの「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」は「hello, hello, hello, how low?(ハロー、気分は最低かい?)」というネガティヴなメッセージを放出する、業界の常識からすれば、<最低の>ファースト・シングルだった。した がってこのアルバムは、アメリカ国内での初回出荷数がわずか25,000枚足らず、しかもプロモーションのためのツアーもなし、という悲惨なスタートを切 ることになった。しかし関係者の予想は見事に裏切られる。「スメルズ〜」はラジオとMTVで爆発的なオン・エアを稼ぎ、全米のロック・キッズがあのフレー ズに合せてヘッド・バンギングした。それに呼応してアルバムが全米で300万枚以上のセールス、アルバム・チャートの1位を獲得。この大ヒットは、アメリ カのミュージック・シーンがそれまでずっと目をそむけてきた<重さ>、<暗さ>という要素を表舞台に引きずり出し、それまでのロックの文体を完全に破壊し てしまった。このアルバムを境にして、瞬く間に彼らのフォロワーが続々とシーンに登場し、世界中に<グランジ>の毒が撒き散らされることになった。 2011年現在、アルバムの全世界でのトータル・セールスは2,600万枚を超えている。

あっという間にカリスマ的な人気を獲得したニルヴァーナだったが、続く92年2月にカートがホールのリーダー、コートニー・ラヴと結婚 したのをきっかけに、バンドは一時期活動麻痺状態に。困り果てたDGCはその年末にサブ・ポップ時代のシングル曲による編集盤『インセスティサイド』を発 表し、急場をしのいだ。

翌93年には、ようやくカートの私生活のごたごたが落ち着き、バンドの活動が正常化。待望のサード・アルバム『イン・ユーテロ』を発表 し、米英で初登場1位を記録。ニルヴァーナの人気は浮動のものとなっていた。しかしこの頃から、インディペンデントでパンキッシュでありたいという欲求 と、自分のコントロールを離れてどんどん巨大化していくバンドと自分のイメージの間に生じたギャップに悩み始めたカートはドラッグに深くおぼれ始め、奇行 が目立ち始める。そして1994年3月頭には、興奮剤の過剰摂取による入院騒ぎを起こし(遺書が残されていた、という説がある)、4月には「精神的な障害 により自殺してしまう可能性が高まっている」という診断を下され、入院を強いられることになった。ところが関係者の心配をよそにカートはそこを逃げ出し、 失踪。4月4日に捜索願が出されたが、自宅のバスルームに閉じこもり、頭をライフルで打ちぬいたカートの無残な遺体が4月8日に発見された。この衝撃の死 によって、バンドは解散を余儀なくされた。

その後デイヴ・グロウルは自身のバンド<フー・ファイターズ>を結成し、現在も活躍中。またクリス・ノヴォゼリックも<スウィート 75>として活動を再開した。コートニー・ラヴは女優として映画『ナチュラル・ボーン・キラーズ』ほかに出演し、大好評を得る一方、ホールとして活動した が、現在はソロ活動中。

(引用)https://www.universal-music.co.jp/nirvana/biography/

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