Daft Punk
2023.04.06 17:00
2021年に解散したフランスのエレクトロニック・ミュージックのデュオ、ダフト・パンク。通算で6度グラミー賞を受賞するなど、ダンスミュージック史上最も影響力のあるアーティストとも言われているが、メンバーのトーマ・バンガルテルがその解散の理由を明かした。
先日BBCのインタビューに出演した彼は、ダフト・パンク解散の理由のひとつとして、AI技術の発達を挙げている。
「ダフト・パンクは、ロボットのキャラクターで現実とフィクションの境界線をぼやかしたプロジェクトだった。だから私とギ=マニュエルにとってその物語やキャラクターを台無しにしないことはとても重要だった。ツールとしてのテクノロジーは好きだけど、機械と人間の関係性を恐れている部分もある。ダフト・パンクの物語が終わったから、アルゴリズムではなく人間によるダフト・パンクのクリエイティブプロセスを明かしても面白いかなと思った。
私がAI技術において懸念しているのは音楽制作だけではない。ダフト・パンクでは機械では感じることができない大きな感情を表現するために、機械を使おうと思っていた。だから私たちはテクノロジー側ではなく、人間側にいる。このキャラクターは好きだけど、2023年の世界において、最もなりたくないものはロボットだ」
トーマ・バンガルテルは、フランスの振付師Angelin Preljocajによるバレエ作品のために制作された1stソロアルバム『Mythologies』を4月7日にリリースすることが決定しており、ソロ作品に関しても「電子機器がいらない状態で音楽を書きたかった。私と楽譜のみだった」と明かしている。