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血湧き肉躍るアクションシーンほか見どころを解説

横浜流星と中村隼人の“命を削る”熱演が胸を打つ、舞台『巌流島』開幕

2023.02.10 20:30

2023.02.10 20:30

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世紀の対決「巌流島の戦い」、その裏側には何があったのか……さまざまな形で語り継がれてきた宮本武蔵VS佐々木小次郎の名勝負を「新解釈・新脚本」で上演する舞台『巌流島』が、2月10日から東京・明治座で開幕。2月10日に初日前会見と公開舞台稽古が行われた。

主演の宮本武蔵役に横浜流星、相手の佐々木小次郎役に歌舞伎俳優の中村隼人と注目のキャスティングで話題のこの作品。物語は武蔵と小次郎が初めて出会うシーンから始まる。時代は関ヶ原の合戦後。落武者となっていた小次郎はひょんなことから諸国を放浪していた武蔵と出会い、仲間とともに立ち寄った村で野武士から守る用心棒を任される。野武士たちからどう村を守るか思案し、いざ野武士たちと対決の時を迎える中で、武蔵と小次郎はお互いの腕を認め合う仲に。剣の道に生きる者同士、2人は「いつか命をかけた勝負をしたい」と思うようになる……。

横浜流星、中村隼人

この作品の見所はなんと言っても、溢れんばかりの殺陣、殺陣、殺陣!! 横浜流星といえば極真空手を得意としアクションにも定評があるのは知られているが、ここまで彼の刀を使った殺陣をふんだんに、しかも生で見られるのは初めてではないだろうか? オープニングから佐々木小次郎とのスピード感あふれる立ち回りを見せて一気に期待を高めた後、期待を裏切らないかのように全編に渡ってアクションシーンが盛り込まれた今作。宮本武蔵といえば「二刀流」というイメージがあるが、通常の殺陣よりも遥かに難易度が高いであろう刀さばきも華麗に魅せている。また、武蔵は命のやりとりを常に行う殺伐とした世界で生きている人物。寡黙で粗野な振る舞いを見せつつも、心の奥底の部分は自身の剣の道を追い求め、他人のことをも思いやれる純粋さと優しさを垣間見せる……そんな役柄が横浜によく似合う。

実はこの作品、もともと2020年に上演予定だったが、自身の新型コロナウイルス感染によって全公演が中止となっていた。この日の記者会見でも「あの時の申し訳ない気持ちだったり、悔しい思いをしっかりと晴らせるよう、確実にパワーアップした作品になっていると自信をもって言える。期待して待っていてください」と力強く語った横浜。その言葉を裏付けるような、まさに「命を削る」ような舞台上での生き様が、観客の胸を打つ。それほどにこの役柄、とてもハードそうなのだ。

対する小次郎役の中村隼人も、歌舞伎以外にも幅広い分野で活躍する注目の若手人気俳優。『スーパー歌舞伎II ワンピース』をはじめとしたさまざまな舞台で多くの立ち回りとアクションを演じてきたキャリアを持つ。立ち姿の美しさは言わずもがな、武蔵とは対象的に誰もが慕うような優しさと実直さ、それを兼ね備えたキャラクターというのが中村隼人の雰囲気にピッタリ!

この2人が舞台上で、時に対峙し、ときに大勢の敵を相手にとにかく動き回る。言葉は悪いが、「チャンバラ」というのはこんなに人の心を血湧き肉躍る状態にしてくれるものなのか……そんなエンターテインメントの基本すら思い出させてくれる。またドラマ『水戸黄門』で“格さん”をつとめてきた荒井敦史や、『僕のヒーローアカデミア』『刀剣乱舞』など数々の舞台でアクションを見せてきた田村心など、周囲を固める若手俳優も体が動くメンバーが揃っているのも、舞台のクオリティを底上げする要因となっている。

荒井敦史、中村隼人、岐洲匠、横浜流星

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堤幸彦のこだわりを感じるポイント

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作品情報

舞台『巌流島』

『巌流島』メインビジュアル

『巌流島』メインビジュアル

舞台『巌流島』

東京公演:2023年2月10日(金)~22日(水)明治座
2月から3月に掛けて、東京・金沢・新潟・秋田・名古屋・神戸・高松・福岡 全国8ヵ所で上演

公式サイトはこちら

スタッフ&キャスト

脚本:マキノノゾミ
演出:堤 幸彦
出演:横浜流星、中村隼人 ほか
企画・製作:日本テレビ

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