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ヒップホップのサウンドスケープを変えた大ヒット作

ドクター・ドレーの『The Chronic』がストリーミングに再登場 特設サイトと新グッズも公開

2023.02.03 18:50

The Chronic

2023.02.03 18:50

全ての画像・動画を見る(全3点)

1992年の12月15日にリリースされたドクター・ドレーのソロデビューアルバム『The Chronic』。西海岸のGファンクサウンドを定義づけた作品であり、ヒップホップ史において最もインパクトがあったアルバムの一つであったと言っても過言ではない。去年の3月からストリーミングサービスから消えていたヒップホップの名作アルバムであるが、この度SpotifyやApple Musicなどのサービスに登場した。

ドクター・ドレーは、プレスリリースにて「このアルバムを元のディストリビューターである〈Interscope Records〉の元に戻せて嬉しく思う。長年の同僚たちと、こちらのアルバムを世界中のファンのために再リリースできて、一周回って戻ってきたように感じるよ」とコメントをしている。

また、〈Interscope Records〉とドクター・ドレーは『The Chronic』の再リリースを記念して特設サイトを公開しており、サイトにはグッズの他に『The Chronic』風のジャケット画像を作ることがツールも公開されている。

〈Interscope Records〉特設サイトで販売開始された『The Chronic』グッズ

2022年の2月にはスヌープ・ドッグが、ドクター・ドレーとスヌープ・ドッグの古巣である〈Death Row Records〉を買収し、レーベル専用のストリーミングサービスをロンチするという理由で『The Chronic』や『Doggystyle』などのアルバムがストリーミングサービスから消えていた。今年の1月には、ドクター・ドレーが〈Universal Music Group〉などの企業に音楽資産を売却したと報じられており、その中には『The Chronic』の原盤権も含まれていたようだ。

西海岸ヒップホップのサウンドの礎を作った作品であり、ヒップホップのサウンドスケープを変えた大ヒット作『The Chronic』は、以下から聴くことができる。

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ドクター・ドレー

アーティスト情報

本名アンドレ・ヤング。カリフォルニア州コンプトン生まれ。

10代でDJを始め、ワールド・クラス・レッキン・クルーというグループでミュージック・ビジネスのキャリアをスタートする。アイス・キューブらとともにN.W.A.を結成。1987年のデビュー・アルバム『ストレイト・アウタ・コンプトン』をはじめミリオン・セラーを連発、いわゆるギャングスタ・ラップを確立した。この頃からプロデューサーとしても頭角を表わし、92年N.W.A.を脱退、渦中の人シュグ・ナイトとともにデス・ロウを設立。ソロ・アルバム『ザ・クロニック』を発表、大ヒットを記録。キーボードを多用しメロディックでゆるいグルーヴの彼のサウンドは”G-ファンク”と呼ばれ多くのフォロワーを生んだ。その後プロデューサーとしてスヌープ・ドギー・ドッグ(現スヌープ・ドッグ)を世に送り出した「事件」により彼の地位は確固たるモノとなる。数々のサントラ、故2パックの代表曲「カリフォルニア・ラヴ」、ナスをはじめミリオン・ヒットを続出の中、デス・ロウ=シュグ・ナイトとの確執後、離脱。96年彼自身のレーベル「アフターマス」を立ち上げ、お披露目的コンピレーション・アルバム『ジ・アフターマス』をリリース。99年2月エミネムの衝撃的なデビュー・アルバム『スリム・シェイディ』を制作。強力かつ緻密に計算されたドレーのコンセプトとともに見事ビルボード誌アルバム・チャート初登場2位を飾る。そしてトリプル・プラチナムに輝いた『クロニック』から7年もの歳月を経て、完成させたアルバム『2001』をリリース。当時ドレーは、「傲慢に言っているつもりじゃないが、ラップ・ミュージックの1ファンとしてヒップホップを聴いていて、世界を動かす様なものはなかったな、というのが本音だよ。だからこそ、俺が創ってやろうと思ったのさ」とコメントしている。事実このアルバム『2001』はヒップホップの「深さ」と「可能性」が無限大にあることを証明、”ヒップホップの曼荼羅”としてひとつの頂点を具体化してしまったともいわれたホド。そのサラリと傑作を作って見せた『2001』と平行し不本意ながらも距離を置いていたスヌープ・ドッグとも『ドギースタイル』(93)第2章的アルバム『ラスト・ミール』(00)で感動の完全復縁を果たした。そして00年5月矢継ぎ早にリリースされ、”エミネム現象”を巻き起こしたエミネムのセカンド『ザ・マーシャル・マザーズLP』でもプロデューサーとして彼を大々的にバック・アップ、続く7月からはスヌープ、アイス・キューブ、エミネム、ネイト・ドッグ、ウォーレンG、クラプトらとともに全米を廻ったヒップホップ一大絵巻『アップ・イン・スモーク・ツアー』を大成功させる。その後もイグジビットのアルバムをはじめイヴ、メアリー・J.ブライジ、D12、ビラル、ノー・ダウトらの制作、他にもサントラへの曲の提供と休む間もなくワーカホリックぶりをみせるなか、スヌープと自身主演という快演が目に浮かぶコメディー青春映画『ザ・ウォッシュ』のサントラを完成させた(ちなみにデンゼル・ワシントン主演全米興行1位を記録した映画『トレイニング・デイ』にもこのドレー&スヌープが揃って出演している)。今回も形としてはあくまでもサントラという表情を持ってはいるものの、『2001』同様、ドレーの人脈が挙って参加したドレーの”ニュー・アルバム”といって何の問題もないアルバム。ドレーがかつて言った言葉は今作にもやはり生きている。「俺は西海岸出身だが、全世界の人たちの心に訴えるような音楽を作るようにしている。昔からずっと、世界中へ向けた音楽を作りたかったんだ。」

(引用)https://www.universal-music.co.jp/dr-dre/biography/

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