アン・ハサウェイとアンソニー・ホプキンスが家族役に
ジェームズ・グレイ監督の自伝的映画『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』5月公開
2023.01.31 12:00
© 2022 Focus Features, LLC.
2023.01.31 12:00
2022年のカンヌ国際映画祭コンペティション部⾨に出品されたジェームズ・グレイ監督最新作『Armageddon Time』が、邦題『アルマゲドン・タイム ある⽇々の肖像』として5⽉12⽇(⾦)から全国公開されることが決定した。
アン・ハサウェイ、アンソニー・ホプキンスら賞レース常連の名優たちに加え、ジェレミー・ストロングら⼀流キャストが共演を果たした本作。差別と格差が根付く1980年代のニューヨークを舞台に、多感かつ繊細な少年が培っていく友情、そして微妙な変化を迎える家族との関係を通して、時代を取り巻く理不尽や不公平を浮き彫りにする。
⽩⼈の中流家庭に⽣まれ育ったポール(バンクス・レペタ)は公⽴学校に通う12歳。教育熱⼼な⺟エスター(アン・ハサウェイ)、働き者でユーモラスな⽗アーヴィング(ジェレミー・ストロング)、私⽴学校に通う優秀な兄テッド(ライアン・セル)と不⾃由なく過ごしているが、近ごろは家族に対して苛⽴ちと居⼼地の悪さを感じていた。そんなポールにとって、祖⽗アーロン(アンソニー・ホプキンス)は家族の中でただ一人⼼を許せる良き理解者であった。また、ポールは規律を重んじる学校⽣活にも窮屈さを感じうまく馴染めずにいたが、クラス⼀の問題児である⿊⼈⽣徒ジョニー(ジェイリン・ウェッブ)だけは唯⼀の打ち解けられる友⼈だった。しかしある⽇、ポールとジョニーがやらかした些細な悪さが、2⼈の⾏く末を⼤きく分けることになる――。
故郷ニューヨークを舞台にした5つの映画(『リトル・オデッサ』『裏切り者』『アンダーカヴァー』『トゥー・ラバーズ』『エヴァの告⽩』)を撮った後、『ロスト・シティZ 失われた⻩⾦都市』や『アド・アストラ』で新たなジャンルに挑んだグレイ監督が次の舞台に選んだのは、彼が実際に育ったクイーンズ区フラッシングの2世帯住宅を思わせる⻑屋だった。「ジャングルの映画も宇宙の映画も撮ったことがあるし、そういう経験が好きです。しかしある時点で、無限はある意味、⾃分の中にあると気づくんです。そして、⾃分の経験を直接、正直に表現することができれば、それが⼀番いい。そのために、もう⼀度⾃分⾃⾝の過去に⽴ち返ろうと思ったのです。そして、できる限り⾃分らしいものを作ろうと」と、実体験を元に描いた本作への想いを寄せた。
合わせて公開された場面写真は、⼤好きな祖⽗アーロンと公園で仲睦まじく寄り添うポールの姿のほか、⺟エスター、⽗アーヴィングの表情を切り取ったもの。いずれもグレイ監督の少年時代の記憶を思い起こさせるようなカットとなっている。