『NieR』シリーズのヨコオタロウと2回目のコラボ
amazarashiが贈る15分の人形劇 「アンチノミー」規格外のMVトレーラー公開
2023.01.27 19:00
2023.01.27 19:00
ロックバンドamazarashiが2月22日にリリースするシングル「アンチノミー」のミュージックビデオを2月3日に公開することを発表し、そのトレーラー映像を公開した。
「アンチノミー」は、現在放送中のアニメ『NieR:Automata Ver1.1a』のエンディング曲としてボーカル&ギターの秋田ひろむが書き下ろした楽曲。MVでは『NieR』シリーズのディレクター・ヨコオタロウが企画制作した物語のスピンオフ的な15分に渡る“人形劇”が展開する。amazarashiとヨコオのコラボレーションは、2017年『NieR:Automata』発売時の「命にふさわしい」に続いて2回目となる。
脚本のモチーフはamazarashiとも縁が深い宮沢賢治の『オツベルと象』で、象が資本家にいいように搾取されている中で立ち上がり自由を手に入れる物語。童話と楽曲「アンチノミー」にインスパイアされたヨコオがMVのために人形劇の脚本を書き下ろしている。
悪徳資本家を彷彿とさせる「お父さん」「お母さん」はヨコオによる人形劇オリジナルキャラクター。舞台の背景に巨大ディスプレイを設置し、『NieR』らしいデジタルUIと人形の操演を連動させる演出をすることで、ゲーム、舞台、アニメ、小説、マンガなど広がり続ける『NieR』の世界に新たな表現が誕生した。完成したMVの総尺は15分で、楽曲が流れるまでに10分以上の人形劇が上映される規格外のMVとなっている。同MVのフル尺は2月3日に公開される。
また、本日より公開された『アンチノミー』特設サイトではamazarashi作品のアートワークを手掛けるYKBXにより書き下ろされた『NieR:Automata Ver1.1a』のイラストを使用したジャケ写のほか、収録内容なども公開されている。
ヨコオタロウ コメント
僕は『アンチノミー』は希望の歌だと思っています。『NieR:Automata』は、味方であるアンドロイド側も、敵である機械生命体側も、どちらも彼らを生み出した存在が■■■■■■■■■■■■■■■■■で戦いを続けている物語です。ある種、親がいない世界の喪失感を描いています。その不安感にどうやって向き合えばいいのか、ということが今回の人形劇のテーマとして描かれてるんですけど、そこから秋田さんの希望の光につなげる。人形劇の後に楽曲が続くことで初めて成立するというコンテンツを目指しました。
秋田ひろむ コメント
脚本を読み、ゲームのクエストに出てきそうなストーリーで嬉しくなりました。機械生命体たちの人形劇ですが、徐々に不穏な空気を纏いながら『アンチノミー』へと繋がります。
糸操り人形がかわいらしくもどこか滑稽で、でも葛藤や恐怖を感じさせる微細な動きと、舞台装置、CGが組み合わさって『NieR:Automata』の世界が再現されています。依頼心と抑圧の狭間で揺れ動く機械生命体がどこまでも人間らしく、これぞ『NieR』だという示唆に富んだストーリーでした。
現代を生きる僕たちには身につまされるものがあります。やはり最後のシーンがとても好きです。あまり詳しく言えないですが、『NieR』好きな人は見てほしいです。僕らの曲は飛ばしてでも。