2023.01.22 18:00
2023.01.22 18:00
ちょっと「いい加減」くらいがいい
──もう一人の主人公という印象だったので、スピンオフ、ぜひ主演で見てみたいですね。
やりたいです!(笑)
──主演もいけそうじゃないですか。刑事・野原恵シリーズで(笑)。熊本さんから刑事の三か条を説かれるシーンがありましたが、坂ノ上さん自身そういった三か条ってありますか?
なんだろう……体力、気力、あとは……いい加減!
──その「いい加減」の所以を教えてもらってもいいですか?(笑)
私、「いい加減」っていう言葉が好きなんです。「いい加減」ってネガティブにとらえられるじゃないですか。でも“良い”加減なんですよ。適当とか適度にも同じ意味になるんですけど、「いい加減」で接しようと思っていました。一番下っ端だからとか、女の子だからとか、特捜班のキャストの中で女の子ひとりだったので、気を使わせる体制を取りたくなかったので。肩の力を抜いて、顔は怖いけどみんな優しい方だなって思って、ちょっといい加減ぐらいで挑みました。
──それが他の共演者の方々にもしっかり作用してたように見えます。
どうだろう……。みんな差し入れが届くと「おい坂ノ上!かぼちゃパイ食べろ!」って持ってきてくれたり、私が自分の椅子に座ろうと思ったら差し入れのお菓子がそこにポンって置いてかれていたり。かなり餌付けされて(笑)。男ノリの中で、生意気だけどいい加減くらいでいいかな 、という思いで過ごしていました。
──演技が柔らかくて本当に楽しそうだなっていうのが、見ていて心地よかったです。最後に、この映画の中で野原恵が唯一屈託のない笑顔をみせたキャラクターとして、終盤も終盤に「にかっ」ていう笑顔を見せるシーンと(村田役の)波岡一喜さんにバットでフルスイングやった時の申し訳ないけどやってやったぜっていうドヤっていう笑顔、この2つはどんな気持ちで分けられたんですか?
終盤の方は使われるとは思っていなかったです。あんなに長くフフフ、みたいな。
──終盤の笑顔に込めた女優魂などあったのでしょうか。あの笑顔が最高の締めだなと思ったので。
素直にうれしかったんです。色々あったけど成長したところを見せられるシーンだったので。女優魂とかそんなんじゃないですけど、いい感じに締まっていたのならよかったです!